[神主神気浴記]

田舎町の神職が感得したご神気の事、ご相談をいただく除災招福の霊法の事、見聞きした伝へなどを、ほぼ不定期でお話します。

まじない

2011-02-03 | まじない うらない いのり
 明日は立春、陰暦の正月です。今日は節分ですね。
 近頃、恵方巻きといって巻き寿司の太いのを食べるようになったようですが、これはもともと関西圏の習慣のようです。恵方巻きという巻き寿司があって、それを一本、恵方を向いて丸かじりするのです。いわゆる太巻きではなくて、独特のものです。
 それが関東圏に伝わったのかどうかわかりませんが、節分の日に行うようになったらしいのです。関西圏の方は恵方というのを認識しておりますが、関東圏の方は太巻きを食べるぐらいの認識なのか恵方について知らない人が多いようです。

 「恵方」というのは、その年の「あきの方」ともいい、その年の福徳を司る吉神「歳徳神(としとくじん)」のいる方角を言います。今年は巳と午の間です。お住まいから丙の方、南南東になります。暦に親しんでないと意味不明になって、このまじないは利かないかもしれませんね。まじないにはそれ相応の意味があります。

 初詣そのものもまじないの一種です。この恵方に初詣に出かけるというまじないがあります。現在のような形の初詣は歴史的には最近、明治の頃よりではないかと思われます。

 今年は、平成二十三年
     辛卯歳
     西暦2011年
     皇紀2671年(日本暦)

 今年の干支は卯です。子(ね)は繁栄、丑(うし)はつまずき、寅(とら)は千里を走り、卯(うさぎ)は跳ねる。辰巳(たつみ)頂上、午(うま)しり下がり、未(ひつじ)辛抱、申酉(さるとり)騒ぎ、戌(いぬ)で笑って、亥(い)で固まる。年の初めに、その歳の経済動向を占う言葉です。

 まじない、うらない。皆さんも夫々ご自分の方法で今年を占い、福笹や熊手をお求めになり、千客万来のまじないもお済でしょう。今年はどのような年にするのでしょうか。なんとなく皆さんがウサギ年の方向に向かってくれると良いのですが。

 歳の初めのまじないをひとつご紹介しましょう。四辻の四方拝。四方拝は、節分や立春に行われる開運行為ですが、それを四辻、十字路の真ん中に立ち東西南北を拝するものです。東西南北を向いてる十字路で、夫々の方向に向かって開運を祈願するものです。昔、京都などにも四つ辻参りがあったようです。場所によって、いろいろな形が伝えられてるようですが、難しい方法にこだわらず素直な気持ちで四方の神さんを拝しながらお願いする形でよいでしょう。
 このまじないは、心を込める事です。夫々の方角に坐す神さんに心をこめて日々を感謝なさる事です。もし、神社の境内に参道で四つ辻があれば、今風に言えばまさしくパワースポットでしょう。
 ぜひ探してみてください。