イタリアンでも食べルッカ

おいしい物と個性豊かな料理人達に囲まれた料理学校での日常記

3月26日・ジャンルーカで週明け

2007-03-28 05:46:53 | 料理学院
3月26日(月曜) 講師:ジャンルーカ校長(その10)

早いものでもはや最後の週に突入。ゲスト講師の先生は現代風にアレンジした、個性を加味したおしゃれな料理が多いが、その段階に進む前に必要な、土台となっている「イタリア料理の定番」のうちまだ未紹介のもの、押さえきれていないと思われるものを中心に取り上げていく予定。

52日目の昼食:
Fettuccine al pomodoro con pesto alla rucola 手打ちのフェットゥッチーネ、トスカーナ風トマトソースとルコラのペーストソース
Bollito misto con salsa verde ゆで肉の取り合わせ、グリーンソース ゆで肉の食べ方はマスタードソース添え、果物のマスタード漬け(日本の福神漬けみたいなもんだ)添えなど地方によっていろいろだが、今日はトスカーナで普通に見られる食べ方、グリーンソース風味で。もちろん上等のオリーブオイルをかけてもおいしい。肉は牛、子牛、テール、牛タン。あと添え野菜としてじゃがいも、さやいんげん、フェンネル、ペコロス、にんじんなど。
Bonet piemontese ピエモンテのボネ(チョコレートプディング)中に砕いたアマレッティ・ビスケットが入る。アマレッティが大好きな、しかもドルチェに入っているアマレッティが特に大好きな語学のルカ先生はメニューを見たときからご機嫌。語学の先生は時々入れ替わるが、ルカ先生はもはや不動の四番バッターという感じで毎回登場。ここで教えるのが好きだからと本人は言っているが、実は休憩時間にさしあげるドルチェが真の目的なのでは……?
Caffe’ エスプレッソコーヒー

ちなみに今日はイレーネの誕生日。時間と材料が余っていれば別にケーキを作ろうと相談していたのだが、結局ムリだったのでボネを大きな皿に盛りつけることにし、日本語・英語・イタリア語・スペイン語で「お誕生日おめでとう」と4隅に書いて、食べられるスミレを添えた(写真参照)。ジャンルーカが買ってきた赤とピンクのバラの花束をテーブルに飾って、なんとなくパーティーっぽくなったかな?ちなみに当校のスタッフと生徒にはおひつじ座の人がやたらに多く、明日はコーリーの誕生日。

午後、前期の生徒さん2名が、貸していた電気釜を返しに来てくれる。1人は先日のブログを読んでから「世紀の難問」に挑戦してくれていて、毎晩寝る前の10分間を捧げてくれているそうだ(ラゴネルにも出題してみようか?)。ま、3年間誰も解けていない問題なので気長に行きましょう。

夕方、エンツォさんのパートナーで、今はテレビを中心に活躍している女優のグイアさん(カターニア出身)が到着。話したことのあるプロの俳優さんなんて後にも先にもこの人だけなので俳優一般に通じることなのかどうか知らないが、キレイなだけじゃなくて普通の人と全然違う。話す言葉の一言一言がセリフというか詩であり、一挙一動が演技って感じの人である。ジャンルーカに言わせるとシチリア人特有の気質が相当影響しているそうだが。推定年齢50代前半、スタイルに気を使ってか数年前からベジタリアンだという(エンツォさんには今日のメニューをちゃんと見せて、何が夕食に出るかを説明しておいたのですが……)。でも「トルテッリーニは興味津々だから食べるわ。鶏もいただくわ」とのことでホッ。ちなみにトマトもあまり食べないそうだ。「野菜ですけど……」「でもトマトはお肌に悪いのよ。私たちイタリア人には、どうして目の下に早くクマができるのかご存知?トマトの食べすぎよ。あれは体内で発酵して、皮膚の老化を深めるの。地中海ダイエットがトマトを手放しにほめるのはどうかと思うわ。週に1回程度ならいいけど、南イタリアのようにトマト・トマト・トマトじゃね。日本食はステキだわ。生の魚(刺身と寿司のこと)はダメだけど、天ぷらは大好き」。明日の18時から日本食講習会の第2弾でほかならぬ天ぷらをとりあげるのだが、あいにくエンツォさんは明後日から仕事でニューヨークに飛ぶため、明日はどうしてもローマに帰らなくてはいけないそうだ。

52日目の夕食:
Tortellini in brodo di magro 赤身肉で取ったブロードに浮かべたトルテッリーニ ブロードは「ゆで肉」を作った時の副産物。
Insalata di galline con salsa verde ブロードに入れる肉のうち、鶏だけはそのまま食べてもボソボソしておいしくないので、ゆで卵や野菜と合わせ、グリーンソース(ゆで肉用のソースとは別)を添えてサラダに。
Verdure sotto olio 野菜のオリーブオイル漬け
Carciofi ripieni con pancetta e mentuccia パンチェッタとメントゥッチャ(野生のミント。厳密にはネピテッラとは違う品種らしいが、ローマ近郊に行かないと見つからないので今日はネピテッラで代用。先週の轍を踏まないよう今回は先回りして摘みました。
Caffe’ エスプレッソコーヒー

夜、ウワサの「モルトブルットなアニメ」、Celabrity Death Match, Happy Tree Friends を話の種に見てみる。確かにハンパじゃないスプラッタぶり。こういうアニメがあるということより、スプラッタを求める世代とアニメを見る世代が同じになったことに驚く。もっとも翌日(火曜日)生徒さんに「見ましたよ~」と報告したところ、先週は輪をかけてひどかったとか。やれやれ。ま、日本ではまず放映されそうにもないので、見聞を広めたと言うことにしておこう。

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