サンタフェより

高地砂漠で体験したこと 考えたこと

ホームシック

2006年05月11日 | 旅人希望
あれだけよい思いをしたのだから(3/25から4/12の日記参照)一ヶ月ほど経ったことだしそろそろだなと覚悟していたら、やはり今日はちょっぴりホームシックだ。でも、ありがたいことにとても心地いいやつで、こういうんだったら浸ってもいいかなんて思っている。痛みがないわけではない。胸キュンだ。気持のよいマッサージにかかっているような感覚。

まずは母や伯母の手料理にはじまり、ちょっと酸っぱくなった野沢菜漬けの味。

友人やいとこの子供たちの声。

雲隠れの富士への憧憬の念。

弟と父のいびき。

おこたのぬくもり。

ひかえめに握り返してくる友人の握手の感触。

濡れた地面を踏んで歩くグジュッグジュッという音。

日本語の雑音。

祖母の仏壇のお線香の香り。

挙げ句の果てには、雨の日浅草橋駅から地下鉄へ降りる階段あたりの、湿ったいやな匂いまでが懐かしい。

東横線渋谷駅の構内放送も聞こえてくる。



「ああ~やるせない・・・」なんて言いながら、頬がゆるみっぱなしの一日だ。

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5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
なつかしさ (haroId)
2006-05-11 18:37:46
なつかしさって、そういう普段意識してない部分に刻まれてますよね・・、不思議な事に。
ガラスのビーズ (Satori)
2006-05-11 23:53:09
何となく小さなガラスのビーズ、って気がしてます。大げさで立派なダイヤモンドではなくて。



こういうのをいっぱい繋げて、ネックレスを作り、さりげなくいつも身につけていたいなぁ。つけていることは忘れているけどいつもそこにある、って感じ。
故郷 (MURO)
2006-05-12 01:44:22
そうだねえ、、

故郷は遠こにありて、思うもの、、

石川啄木の短歌が思い出されるなあ。

上野の駅で詠んだのがあったとおもうが、、
ガラスのビーズかぁ・・・ (やっち)
2006-05-12 11:55:16
Satoriさんの‘ガラスのビーズ‘と言う例えがステキだなぁ~(u‿ฺu✿ฺ)

私は長い間海外生活をした事がないのでホームシックの気持ちって分からないのですが、友達がよく長いこと海外に行ったりしていてホームシックの気持ちの話は良く聞きました。懐かしさって本当に日常の些細な所にあるんですよね☆





郷愁いろいろ (Satori)
2006-05-12 13:38:32
>ムロさん

そうだなぁ、今日の私は「遠きにありて・・・悲しく歌ふもの」の室生犀星というよりは、「ふるさとの山はありがたきかな」の啄木派かな。



>やっちさん

そういう歌が昔あったんです。その女の子は、夢のビーズに糸を通していましたが・・・