真夏の夜の夢

現実と夢と真実と・・・ 
目に見える現実と目に見えない真実の交差点。

東京オリンピック決定! おめでとう! でも、夢の世界を描いたプレゼンって・・・

2013-09-12 23:02:57 | Weblog

2020年に東京でオリンピックが開催されることが決まった。 日本中熱狂の渦! もちろん私自身も東京のプレゼンの中継を見守り、翌日は朝5時に起きて、IOC総会の行方を見守った。 東京に決まり、万々歳! 拍手喝采!!! 

なのだけれど、ちょっとだけ、不思議な気分であるのも確か。

プレゼンで、ちょっとアニメチックに東京を紹介した映像をみつつ、東京ってこんなに明るくて清潔で透明な街だったっけ・・・ と思った。 そして、誰もが、スポーツは世界を救う!的な発言をしていた。 被災地の子供たちを救おう、スポーツが大きな力になる。 そして、阿部首相は、汚染水問題は何の問題もない、私が日本国民を守る、と言いきり、IOC全員の拍手喝采を浴びていた。 すっごくかっこよかったよな・・・

でも、そこでは、オリンピックのもたらす別の側面に全く触れられていない。 東京招致がもたらす経済的なメリットとか、企業への恩恵とか、全然触れられない(当たり前か・・・)。 福島原発問題も、国内ではまだまだ後を引いていて、政府の対応が後手後手に回り批判を浴びていても、安倍首相は問題ないといいきる。 プレゼンって、要は架空の世界を描いて見せたのだ。 みんなが望んでいるけれど、決して(たぶん)実現することはない世界を。 とにもかくにも現実の世界は、人々の幸せと友好だけを求めて動いているのではない。 もちろん、それは大切な原則だけれど、その裏にはもっとシビアな現実がある。 一番大きいのは経済原則、かな。 その上にオリンピックも乗っかってる。 その実態を推進、バックアップしているのは、まさに政府なのだけれど・・・

そんなことを考えているとだんだん白けてきてしまう・・・

ただ、夢のオリンピック開催に向けて、日本の経済状況が好転し、現在不遇な状況に置かれている人たちが少しでもよい状況になるなら、それもいいだろう。 福島の原発問題も、首相公約のもと、政府が今まで以上に積極的に対応してくれるなら、それでもよし、としよう。 そう考えれば、ちょっと恥ずかしくなっちゃうあの「プレゼン」も悪くはない。

7年後、あのプレゼンは実は単なる絵空事でした、とならないことを、節に望みたい。