真夏の夜の夢

現実と夢と真実と・・・ 
目に見える現実と目に見えない真実の交差点。

福島第一原発所長の吉田さんが入院! そういえば、手動ベントをやった人は今どうしているんだろう・・・

2011-11-30 23:14:02 | Weblog

福島第一原発所長の吉田さんが入院したというニュースが流れた。

もしや白血病では、と勘ぐる向きもあるけど、病名が発表されていないので真相はわからない。 でも、もし放射能関係の病気なら公表すると政府は発表しているので、とりあえずはそれを信じるしかないかな。

といったところで、前から気になっていたことを思い出した。

3月12日一号機の状況が悪化し、一刻も早いベントが必要となった。 政府がベントを指示したにも関わらず、なかなか実行されなかった。 この遅れについて、政府と現場の責任のなすりあいがあったが、実際には現場でベントをしようにもなかなかできなかった、というのが現実のようだ。

現場では原子炉の圧力がどんどんあがっていくにも関わらずベントはうまくいかず、一時は吉田所長もこれで最後かと悲観的になった。 彼は、現場から待避したい人は待避していい、という指示も出したらしい。 しかし、その後、ベントも成功し、なんとかなったということだ。 しかし、この間の事情について、何が起きてどのような対策をしたのか、きちんとした説明はなされていない。

ベントについて言えば、通常はリモートであけられるのに、(電力がないため?)動かなかった。 で、やむを得ず、手動でやらざるを得なかったらしい。 この「手動」の手順はよくわからないのだけれど、いずれにせよ、あの原子炉の格納容器の間近まで人が行って、弁を開ける訳だよね。 となると、そこに行った人はものすごい量の放射能をあびたことになる。  

その人(たち)は大丈夫だったのか、そして今どうしているのだろうか・・・とずっと気になっている。

誰が決死の覚悟でベントをやるために原子炉に近づいたのか・・・ たぶん責任感が強く原子炉に詳しい誰か、だ。 それが吉田所長・・・ というのは、私の勝手な妄想だけれど・・・ 

あのとき原発の近くにいて決死の覚悟で対応を行っていた人たち。 彼らがまったく健康に生活していると確認されて、初めて福島原発事故は収束した、といえるのではないだろうか。 そして、何よりもそれを第一に考えなければいけないと思う。

 


小田急線で人身事故。でも、十数分後には折り返し運転開始・・・ すごい! でもちょっと複雑。

2011-11-07 23:29:44 | Weblog

今夜、小田急線の踏切で人身事故があった。 

ちょうど帰る途中で、これからいったいどのくらい待たされるのだろうか、この駅からだと迂回して帰ることはできないな・・・と途方にくれていた。 携帯でバスルートを探そうとしても全くつながらない状態・・・

・・・と、しばらくして車内アナウンスがあり、まもなく折り返し運転を開始するという。 事故から10分後くらいだ。 そして、本当に「まもなく」折り返し運転が始まった。 ただし事故区間は不通のままなので、「途中の駅から迂回すればXX分でXX駅まで到着します」というアナウンスが続き、さらに、「不通区間の復旧見通しはXX分頃です」という報告まであった。

これはすごいですね。 鉄道事故では、こういう手際の良さというのはまずない。 全電車の行き先を変更し、折り返し運転スケジュールまで、あの短時間で設定するというのは、あらかじめどんな場合でも対応できるプログラムでも組んでおかないとだめだろう・・・ いつのまに・・・ さすが小田急!

と、思いつつも、ちょっとだけ複雑な気持ちだった。 

たぶん、人身事故、というのは飛び込みなんじゃないかと思う。 ここ何年も、そういう事故が増えてきた。 最近の電車は相互乗り入れをしていることが多いので、そのたびに首都圏の電車が大混乱をおこした。 そして、乗客は、「まったくーーー!」と憤りを覚えていた。 そうした中で、鉄道会社は事故からの普及を即座にできる仕組みを導入してきたわけだ。(言い切っていいのか、わからないけど)

でも、こうした事故に遭う度に、乗客は憤りを覚えながらも、犠牲者に同情していた。 かわいそうにと・・・ そして、とんでもない混雑とか遅れを我慢していた。 それが、こうした事故が「ありうるもの」として普通に織り込まれてしまって、合理的に対応されてしまうこと、ってなんだかちょっとだけ違和感を覚えた。 

もちろん、事故は速やかに復旧すべきなのだけれど。 速やかな事故からの復旧を喜ぶ気持ちの中に、個人の悲劇すらも消し去られたような気がしたのだ。 個人の悲劇が、単にひとつの事故として扱われていることの「非情さ」に、今更ながら気がつかされたということだろうか・・・

ちょっとセンチメンタル。 何の解決にも至らない「単なる感傷」かな。