HIROの のはらうた

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16/11/24 「山桜記」葉室麟

2016-11-24 | 本・映画・能楽・美術館など
4冊目は、
戦国から江戸時代初期に生きていた武家の妻たちの想いを描いた短編集…


余分なものがない暮らしは、いっそ清々しゅうございます

相手を思い遣ったつもりで、実は自分が満足したかっただけではないか。
 
「ぎんぎんじょ」
誾誾如たるべし、つまり穏やかで慎み深くあれ、…
自らの心がけを伝えたいと思われたのではないだろうか
「誾」の一字には、つつしみ和らぐという意味がある。

八と十の間には、本来は九があります。
父上はそなたに苦労がないようにと願われて、九を除いた八十という名をつけてくだされたのです。

苦のないように、とは苦しみを避け、逃げよと言い聞かせているのではない。物事に囚われる苦から離れ、おのれらしく生きよとの教えなのだ…

花が移し替えられるように立花家へと嫁したのだ。


「山桜」のような美しさと芯の強さを持つ妻たちを描いた作品だと思いますが、読後は抗えない哀しみや辛さが心に残りました。

4 コメント

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Unknown (rieko)
2016-11-25 11:05:20
昨日図書館で借りてきました。川あかりといのちなりけり
久しぶりに時代物で言葉使いもいいですね。
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味わい深い (ty)
2016-11-25 12:08:06
娯楽より、歴史要素の高い作品です。
その時の要望で、色々書き分けることが出来る作家、という事でしょう。
深みのある読後感が残りました。
味わいのある内容なので、いずれ再読予定です。
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Re:Unknown (satohiro0313)
2016-11-25 13:31:58
riekoさん、
時代物もなかなかいいでしょう。
ほんと、言葉使いもいいですね。
次は何読もうかな~と楽しみになります😄
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Re:味わい深い (satohiro0313)
2016-11-25 18:08:26
tyさん、
歴史に詳しければもっと楽しめるのにな~と思いながら読みました。
教科書程度の知識では、なかなか大変なところもありましたが、興味深く読みました。
色々書き分けることが出来る作家さんなんですね。
読後、切なさや哀しみを感じさせるのも深みなんでしょうね。
私もいつか再読してみます。
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