北森鴻の「蛍坂」(蛍という字は本当は火が二つの字です。変換できなかったので)読み終わりました☆
コレも前回に続き、
ビア・バー「香菜里屋」シリーズです
すっかりこの「香菜里屋」にハマってしまった私
自分が香菜里屋にいて、
みんなの会話に入っていってる気さえして読んでいます
店主工藤の作った料理を目の前にして、
匂いをかぎ・・
味わっているような気さえしてしまいます!笑
いつの間にか自分の頬がゆるみ・・
心が洗われているような、
そんなビア・バー「香菜里屋」のファンになってしまいました☆
三軒茶屋にある、
等身大のぽってりとしたちょうちんに「香菜里屋」と伸びやかな字で書いてある店。
焼き杉造りのドアを開けると、
深紅色にヨークシャテレアの刺繍のエプロンをつけた、
主人「工藤哲也」がそのヨークシャテリアのような笑顔で迎えてくれる。
アルコール度数の違う4種類のビール。
そして、
工藤が絶妙のタイミングで出してくれる料理☆
その料理に客は心を舌を奪われる!!
そして、
店の客達がココで話す謎を、
工藤は解いてしまう。
ココはそういうお店☆
今回の「蛍坂」は、
「蛍坂」
「猫に恩返し」
「雪待人」
「双貌」
「孤拳」
の5編の短編になっています。
「蛍坂」は、
有坂は付き合っていた頃の奈津実との最後の思い出の場所にいく。
奈津実が最後に「蛍坂」と教えてくれた場所だ。
そこに飛んでいたホタルはあの時たしかにいた。
奈津実と別れて戦地で写真を撮ってた有坂。
その間に奈津実は事故で亡くなっていた。
もう戻る事のないあのときの笑顔の奈津実を思い出し、
喪失感を抱きながら歩いていた。
そこで、
偶然見つけた「香菜里屋」へ入る。
そして、たまたまそこに来ていた、
奈津実の友だち「植村洋子」に会ったことで、
植村から聞かされる、
「蛍坂」の真実!!
「蛍坂」という名前などないという。
でも、
あのときホタルは飛んでいた☆
そういう有坂に、
植村が知らせた真実とは?!
奈津実の思いに触れたとき。。
こちらも思わず胸を締め付けられる思いが。。
「猫に恩返し」は、
編集者の仲河は「猫の恩返し」なる連載を実際にあった話だというのを元に、
タウン誌に掲載していた。
それが評判になっていた。
その話を提供してくれた人から、
猫の「顕彰碑」を建ててくれと持ちかけられた仲河。
最初は突っぱねたものの・・
募金を募って何とか建てることに。
しかし、
その顕彰碑に、
「女の顔が浮かび上がる」というウワサが!
香菜里屋の常連「七緒」も見たという。
この顕彰碑には、
実は裏があった!
「猫」は建前で・・
ある人を懲らしめるために立てられた計画だった!
それにいち早く気づいていた工藤。
その計画とは?!
「雪待人」は、
商店街の再開発計画で、
たった1件それに反対した店があったため、
そこは再開発計画からはずれ、
痛い目にあった金物屋の南原。
金物屋をたたみ、
慣れない勤め人となる。
その反対していた店、
立原美粧堂が十年のときを経て店じまいするという。
なぜ今頃になって?
南原は、その店の店主「真奈」にプロポーズまでした経緯がある。
当時、
真奈の店をどうにかしようと思ってしたことではない。
そう誤解してるかもしれない真奈にそのことを伝えたいと思っていた。
南原は真奈から店を閉める真相を聞く。
そして、
自分がしたプロポーズは上手くいくわけがなかったこと。
真奈が当時どうしても店を閉められない理由をしる。
南原は納得したものの。。
南原はもうひとつの大切な事を思い出す!
南原の一言で・・
犯罪が起こるかもしれぬ!!
南原はそれを防ぐ事ができるのか?!
「双貌」は、
秋津は香菜里屋の実名と、常連客の実名を出し、
小説を書き入選する。
秋津がなぜ実名で小説を書きたかったのか?
そして、
小説の主人公「柏木」の双貌。
同じ人なのに、
まったく違って見える姿。
秋津がこの小説から伝えたかった人は?
秋津が見かけた「柏木」の姿は・・
それは秋津が想像していたものだったのだろうか?
工藤に「双でない場合もあるでしょう」といわれる。。
秋津の思いは?
「孤拳」は、
幻の酒「孤拳」を探していた「谷崎真澄」。
香菜里屋に通いつめ情報を探していた。
しかし・・
工藤も知らないという。
真澄にとって「孤拳」は特別な思い出の酒でもあった。
なくなった叔父の脩治との大事な思い出の☆
しかし、
工藤は、
そのお酒が本当に実在したのかどうか疑問を持っていた。
友人の香月にも助けを求める。
そして・・
工藤の推理は真実に近い事を真澄も確信していくのであった。。
叔父が「孤拳」を探してほしいと最後に真澄に託した事☆
それにも、
他の気持ちがあったからではないかと?
読めば読むほどハマっていく香菜里屋☆
工藤☆
そして・・
北森鴻☆
まだまだ私の北森鴻への探究心は続くのである!笑
あなたも香菜里屋へぜひ足を運んでみてください!
一度足を踏み入れたら・・
もう~
虜ですよ~