お待たせしました。
間があいてしまいましたが、「春の旅シリーズ」。
忘れた頃に、再開です。
前回:青い泉を見に行ったところで
心の底まで澄まされたあとは、
暗転。
底なしの真っ暗闇の、
洞窟探検へ。
*
カルスト地形の、秋吉台。
その地下には、
無数の鍾乳洞があるのです。一番有名なのは「秋芳洞」(あきよしどう)。
でも
我々が目指したのは、
整備もされていない、名も無き 秘密の洞窟。
こんな
のどか~な 田園風景の片隅に、
ぽっかり口を開けて、
ひっそり隠れて居る というのです。
洞窟が。
*
ドロドロに汚れるので、
長靴と レインコートを装備。
懐中電灯も、しっかり一人一個ずつ。
ちなみに
巨チワワは、
車でお留守番。
オイテケボリにされちゃうとも知らずに、おとなしく水を飲んでます。
人間たちは
ヘルメットも装備して、
準備オッケー!
地元の工事関係者っぽい扮装が、完成。これで怪しまれることもあるまい。
いざ、探検隊出発!
*
早速、ちょっと迷う。
無名の洞窟ゆえ、案内表示とか全然ない。
洞穴の入り口を探し求めて、
未整備の荒れた森の中を、さまよう探検隊。
気持ち的には ジャングル探検。
「あったよー!」
発見!
洞穴の入り口が突然現れる。
こういうことなのね。
森の中、
唐突に現れた いきなりむき出しの、白い岩肌。
ごそっ と 深くえぐれて落ちてゆく、
闇の淵。
ほんとに
「地獄」の底へつながっていそうな。
深い深い 闇の入り口。
待ち受けるは、
本気の、闇です。
*
光は 一切無い。
ひたすらに、闇の色。
外界では決して知り得ない、真の闇の色。
ぽたぽた 沁み出ている水で、
足下は ドロドロの、ぬかるみ。
空気は しっとり、
風は無い。そのせいか、
ゆるく、あたたかい。
繰り返しますが、
本当に「真っ暗闇!」なので、
この、暗中模索状態の、手探り・足探りで這い進む、
ドキドキする感じ、
映像で伝えようが、ないんです。
フラッシュをたいてみたら
こんな感じに撮れました。
なんか、粒子がいっぱい写ってる。
ホコリでしょうか。蒸気でしょうか。オーブでしょうか。
ホコリだとして
ほこりっぽいとか、けむたいとか、ごほごほするとか、
そういう“不潔感”は、
全然無い。
むしろ、
“清浄”そのもの。
「ナウシカ」の、腐海の底を思わせます。
地底深くの、清浄の世界。
あっちは とても明るい世界だったけど。
(あれはなんで、地底なのに明るかったんだっけ、、、。)
*
なにか発見。
地底ゲジゲジ。
謎の人工物。
一体誰が?何のために?
なぞのぼろぼろラック。
ゴミ?不法投棄?
ゴミっぽい。。。
それにしては、わざわざこんな 秘密の洞窟の、
よりにもよって、だいぶ奥深くまで持って来るっていう、
その執念、、と言うか、ド根性の意味が、ちょっとわからない。
*
「ちょっと、懐中電灯ぜんぶ消して、真っ暗にしてみない?」
山口森番:ネミーゴが 提案。
消してみた。
真っ暗にする。
完全に沈黙。
ぽつーん、ぽつーん、
水の垂れる音がする。
そして、
それだけ。
闇の中、
目を閉じる。
目を開ける。
同じ。
開けても閉じても
闇の色。
開けてるのか 閉じてるのか
わからなくなるほど。
むしろ
開けてようが 閉じてようが
そもそもそういうことの意味さえも
そもそも目の存在価値なども、どうでも良い という、世界。
*
すぐそばに居るはずだけれど
みんな 息をひそめていて、
音も無い。
見えなすぎて、
ひとりぼっちみたい。
でも本当にひとりぼっちで来て、電気を消したら、多分、気が狂う。
*
あえて「何にも考えない」を、やってみる。
ただ そこにある暗闇というものに、意識を研ぎ澄まして
同調してゆく。
闇になる。
しばし
瞑想。
ひとつ 深く ため息をついて。
帰りましょうか。
地上へ。
*
ついさっき見た 同じ光景。
、の、はずなのに
まぶしい。
樹のふちどりの影が、青く滲んで見える。
青くあふれて見える。
その光が見えた時、
無性に嬉しく、
何だか ほっとしました。
静謐な闇の中で瞑想していたときも、ひどく落ち着いて、
ある意味「ほっとしていた」けど、
それとは違う、
「安堵」がありました。
生き物だからか。
古来より 世界あまたの神話で
地下=死者の世界とされていますが、
まったくその通り。
洞窟の 闇の底は
生物が生き難い世界。
死の世界。
地の裂け目から
ちいさな光の点が ぽつりぽつり
ちいさな人間が ぽつり ぽつり
這い出してくる。
ちいさな点が
闇の淵から
「生まれて来た。」
そういう言葉が、よぎった。
生まれ出て来る。
そういう光景に、見えました。
ひとり ひとり。
真っ暗闇の底から、
光満ちる世界へ。
生まれ出て来る。
へその緒を 伝って よじのぼるように
フジのつるを しっかり掴んで。
そして、
外に出た。
光あふれる世界に。
みどりと花のあふれる世界に。
やわらかい土のある世界に。
世界が見える世界に。
*
泥だらけの装備を、洗います。
きらきら光る水が 元気に流れる
用水路で。
ざぶざぶ洗って
昼の まぶしい光に照らして
干します。
あったかい光に
心底、ほっとします。
みんな、自然と、のんびりに。
ほっこりします。
*
ただいま。
おかえり。
*
生き返ったような心地で。
新しく
初めて
光という色を見た心地で。
*
おかえり。
*
( 続く >>>)
間があいてしまいましたが、「春の旅シリーズ」。
忘れた頃に、再開です。
前回:青い泉を見に行ったところで
心の底まで澄まされたあとは、
暗転。
底なしの真っ暗闇の、
洞窟探検へ。
*
カルスト地形の、秋吉台。
その地下には、
無数の鍾乳洞があるのです。一番有名なのは「秋芳洞」(あきよしどう)。
でも
我々が目指したのは、
整備もされていない、名も無き 秘密の洞窟。
こんな
のどか~な 田園風景の片隅に、
ぽっかり口を開けて、
ひっそり隠れて居る というのです。
洞窟が。
*
ドロドロに汚れるので、
長靴と レインコートを装備。
懐中電灯も、しっかり一人一個ずつ。
ちなみに
巨チワワは、
車でお留守番。
オイテケボリにされちゃうとも知らずに、おとなしく水を飲んでます。
人間たちは
ヘルメットも装備して、
準備オッケー!
地元の工事関係者っぽい扮装が、完成。これで怪しまれることもあるまい。
いざ、探検隊出発!
*
早速、ちょっと迷う。
無名の洞窟ゆえ、案内表示とか全然ない。
洞穴の入り口を探し求めて、
未整備の荒れた森の中を、さまよう探検隊。
気持ち的には ジャングル探検。
「あったよー!」
発見!
洞穴の入り口が突然現れる。
こういうことなのね。
森の中、
唐突に現れた いきなりむき出しの、白い岩肌。
ごそっ と 深くえぐれて落ちてゆく、
闇の淵。
ほんとに
「地獄」の底へつながっていそうな。
深い深い 闇の入り口。
待ち受けるは、
本気の、闇です。
*
光は 一切無い。
ひたすらに、闇の色。
外界では決して知り得ない、真の闇の色。
ぽたぽた 沁み出ている水で、
足下は ドロドロの、ぬかるみ。
空気は しっとり、
風は無い。そのせいか、
ゆるく、あたたかい。
繰り返しますが、
本当に「真っ暗闇!」なので、
この、暗中模索状態の、手探り・足探りで這い進む、
ドキドキする感じ、
映像で伝えようが、ないんです。
フラッシュをたいてみたら
こんな感じに撮れました。
なんか、粒子がいっぱい写ってる。
ホコリでしょうか。蒸気でしょうか。オーブでしょうか。
ホコリだとして
ほこりっぽいとか、けむたいとか、ごほごほするとか、
そういう“不潔感”は、
全然無い。
むしろ、
“清浄”そのもの。
「ナウシカ」の、腐海の底を思わせます。
地底深くの、清浄の世界。
あっちは とても明るい世界だったけど。
(あれはなんで、地底なのに明るかったんだっけ、、、。)
*
なにか発見。
地底ゲジゲジ。
謎の人工物。
一体誰が?何のために?
なぞのぼろぼろラック。
ゴミ?不法投棄?
ゴミっぽい。。。
それにしては、わざわざこんな 秘密の洞窟の、
よりにもよって、だいぶ奥深くまで持って来るっていう、
その執念、、と言うか、ド根性の意味が、ちょっとわからない。
*
「ちょっと、懐中電灯ぜんぶ消して、真っ暗にしてみない?」
山口森番:ネミーゴが 提案。
消してみた。
真っ暗にする。
完全に沈黙。
ぽつーん、ぽつーん、
水の垂れる音がする。
そして、
それだけ。
闇の中、
目を閉じる。
目を開ける。
同じ。
開けても閉じても
闇の色。
開けてるのか 閉じてるのか
わからなくなるほど。
むしろ
開けてようが 閉じてようが
そもそもそういうことの意味さえも
そもそも目の存在価値なども、どうでも良い という、世界。
*
すぐそばに居るはずだけれど
みんな 息をひそめていて、
音も無い。
見えなすぎて、
ひとりぼっちみたい。
でも本当にひとりぼっちで来て、電気を消したら、多分、気が狂う。
*
あえて「何にも考えない」を、やってみる。
ただ そこにある暗闇というものに、意識を研ぎ澄まして
同調してゆく。
闇になる。
しばし
瞑想。
ひとつ 深く ため息をついて。
帰りましょうか。
地上へ。
*
ついさっき見た 同じ光景。
、の、はずなのに
まぶしい。
樹のふちどりの影が、青く滲んで見える。
青くあふれて見える。
その光が見えた時、
無性に嬉しく、
何だか ほっとしました。
静謐な闇の中で瞑想していたときも、ひどく落ち着いて、
ある意味「ほっとしていた」けど、
それとは違う、
「安堵」がありました。
生き物だからか。
古来より 世界あまたの神話で
地下=死者の世界とされていますが、
まったくその通り。
洞窟の 闇の底は
生物が生き難い世界。
死の世界。
地の裂け目から
ちいさな光の点が ぽつりぽつり
ちいさな人間が ぽつり ぽつり
這い出してくる。
ちいさな点が
闇の淵から
「生まれて来た。」
そういう言葉が、よぎった。
生まれ出て来る。
そういう光景に、見えました。
ひとり ひとり。
真っ暗闇の底から、
光満ちる世界へ。
生まれ出て来る。
へその緒を 伝って よじのぼるように
フジのつるを しっかり掴んで。
そして、
外に出た。
光あふれる世界に。
みどりと花のあふれる世界に。
やわらかい土のある世界に。
世界が見える世界に。
*
泥だらけの装備を、洗います。
きらきら光る水が 元気に流れる
用水路で。
ざぶざぶ洗って
昼の まぶしい光に照らして
干します。
あったかい光に
心底、ほっとします。
みんな、自然と、のんびりに。
ほっこりします。
*
ただいま。
おかえり。
*
生き返ったような心地で。
新しく
初めて
光という色を見た心地で。
*
おかえり。
*
( 続く >>>)
ポックンも行った気になったわー(๑→ܫ←๑)♡
おおありがとう!
嬉しいです*そう言ってもらえると、苦労して書いた甲斐があったー;って思えます。
5月のミュージカル、こっそり楽しみにしてますb
今までののぐぽ日記でベストエントリーです。これでアカデミー脚本賞いけます。
生まれてくるばぶぶっ。オケツがやぶれてるばぶぶっ。
(๑→ܫ←๑)♡
↑モテロ―のこれも感動した!
来たーハリウッド女優のお墨付き!光栄です*うとうとしながら頑張った甲斐がありましたb
へその緒バブだけじゃなく、おケツやぶれバブも、ちゃんと撮っておけばよかった;
モテロー監督の乙女チックなこれ→ (๑→ܫ←๑)♡、
ケータイで見ると、謎の記号の羅列になってしまってたよ。トラジェディ。
洞窟探検楽しかったな~
どうしてあれほど泥だらけにの破れかぶれになったのか、ほんとに不思議!
どうしてあれほど泥だらけで破れかぶれになったのか。
それは、あの暗黒の中、みんなの目を盗んで、今まで隠していた超絶光速級の俊敏さが目覚めたあなたが、光速でかけずり回っていたからです。babou本人も気づかないうちに。banouに秘められた小宇宙が。
へその緒を伝って生まれて来たbabouは、実は転生後のネオバブです。