不定記

ここはsagittaが書きたい時に書きたいことを書くスペースである。更新は不定期。そのため日記ではなく不定記なのである。

道に迷う

2005-07-26 | 雑記
がんばらなきゃ。
もっとがんばって走らなきゃ。
どっちに?
どこに向かって?
目的地が見えない。
道が分からない。
走り方も分からずに、息ばかり苦しくなる。
はぁ、はぁ、はぁ。
胸が、苦しくてたまらない。

おかしいな。
ただ楽しくやりたいだけなのに。

22。

2005-07-22 | 今日の出来事
22才になってしまった。
ちょっと前までは22なんてずっと先だと思っていたのになぁ。
学生生活の終わりがいよいよ迫ってきた感じがする。
僕は来年の誕生日には、しっかり働いているのかな。
未来の様子が想像できない、不安と期待。

神田神保町古本屋巡り

2005-07-18 | 今日の出来事
今日は、ゼミのメンバーたちと共に、先生に案内していただいて、、
卒業論文の史料を探すために神田神保町の古本屋巡りをしてきた。
炎天下の中、古本屋街を巡ったので、
非常に疲れたが、とても充実した一日になった。

先生に戦争中に関するお話をうかがったり、
帰りにみんなで色々な話をしたり。
やはり僕はみんなと話をするのがとても好きなようだ。
話し始めるととめどなく、ひたすらに色々な話をしたくなる。

そもそも、自分が考えていることを言葉にする機会がなかなかなくて、
そのためにこのようなサイトを始めたのだが、
やはり直接誰かに話す方がずっと楽しい。
そして改めて、自分の周りに話を聞いてくれる友人がいることの幸せを感じる。
直接はなかなか言えないけど、みんな、感謝してます。

いそがしい、幸せ。

2005-07-15 | 雑記
忙しいときの方が、やることがはかどる気がする。
きっと、忙しすぎてもいけないのだろうけど。
そういえば、夏休みとか、「2ヶ月の間にやればいいや」
と思っていることなどはなかなか達成できなかったりする。
本とか映画とかも、忙しいときの方がたくさん読めたり見れたるする。
スイッチが入っているときと、入っていないときがある、ということなのかな。
今年の夏休みは、色々とやることを作って、スイッチをオンにしたい。

形のないものをカタチにする。

2005-07-10 | 雑記
僕はどうやら、形のないものをカタチにしたい、
という願望が強いらしい。
言葉にしたがる、と言ってもいいかもしれない。
自信とか、好意とか、やる気とか、愛情とか。
そんなものを、はっきりとした言葉で示したがるし、
他人にも示してほしい、と思う。
カタチになっていないと、あやふやで信じられなくて、
とても不安なのだ。

だけど本当は、なんでもかんでもカタチにできるわけじゃない。
そんなことはわかってる。
わかってる……つもりなんだけどなぁ。
やっぱり不安でたまらなくて、カタチあるものを求めてしまう。

民主主義とは

2005-07-06 | 今日の出来事
「郵政民営化法案」が衆議院で可決された。
賛成票と反対票はたった5票差で、ぎりぎりの可決だったらしい。
郵政民営化がいいことなのか悪いことなのか、正直僕にはよく分からない。
国民が望んでいるようには見えないのに、それほど強引にやる意味があるのか、
という疑問はあるが、とりあえずそれは置いておこう。

問題は、やり方である。
郵政民営化を推進する自民党の執行部は、「賛成を義務付ける党議拘束」をかけ、
「反対した議員は除名する」ことを宣言した。
反対票との差がたったの5票だったことを考えれば、
この行動が結果的に法案可決の決め手だったと言っていいだろう。
逆に言えば、この行動がなければ、おそらく法案は否決されていたはずだ。
要は、「逆らう奴は党を辞めさせるぞ」と“脅し”をかけて賛成することを強制したのである。
この行為は、はたして民主主義的と言えるのだろうか。
国会議員は、一人ひとりが選挙によって選ばれた人であるはずである。
その彼らが、党の脅迫によって、自らの意志と違う選択を迫られることは、
彼らを選出した選挙そのものを、つまりは民主主義そのものを否定することではないだろうか。

僕は政治に詳しくないので、細かいことは分からない。
もしかしたら、このようなことは日本の政治の世界では当たり前なのかもしれない。
しかし、何か違和感を感じてしまうのである。

片山恭一『雨の日のイルカたちは』(文藝春秋)

2005-07-04 | 批評のようなもの:小説
おすすめ度:☆☆☆★★(3/5)

片山恭一の『雨の日のイルカたちは』という短編集を途中まで読んだ。
『世界の中心で、愛を叫ぶ』の著者である。
『世界~』も前に読んだのだが、意外と嫌いではなかった。
そちらの詳しい感想は、別の機会に書くことにしよう。

この本には、4つの短編が収められている。
そのうちの2つまでを読んだので、簡単な感想を書いてみようと思う。
もちろん、あくまで「僕の」趣味にもとづいた感想にすぎないので、あしからず。


「アンジェラスの岸辺」
一話目。
正直、意味が分からなかった。
ピカソとかマティスとかの抽象芸術をいきなり見せられて、
どうだ、と言われた気分。
いや、正確にはそういうものを見せられて、
さらにその講釈を聞かされた感じだろうか。
共感を強要されるのと、逆に妙に説明的なのとで、
もう、いっぱいいっぱい。
抽象芸術を理解できる人がいるように、
人によっては、ピンとくるのかもしれないが、
……僕にはさっぱりだった。


「雨の日のイルカたちは」
表題作。
こちらは、結構面白かった。
『世界の中心で、愛を叫ぶ』に近いかもしれない。
設定とか、ストーリーとかではなく、
強いて言うなら文章が、いや、映像が、綺麗な感じだ。
挿絵の一枚もない文章なのに、“映像が”綺麗だ、とふと感じた。

けだるい、もやのかかった日常に、かすかに、わずかに光る、美しいもの。
小さな、輝く、水の粒。そんな感覚。

片山恭一の文章は、その裏に静かな美しさが潜んでいると思う。
『世界の中心で、愛を叫ぶ』も、
あんな安っぽい商業的な文句で飾られたりしなければ、
こういうふうに受け入れられたかもしれないのに。
もしかしたら作者は、そうやって受け入れて欲しかったのではないだろうか。
だからこの作品では、間違っても「純愛」とか言われないように、
風俗とかそういったものを、作品中に散りばめたんじゃないだろうか。
そんなふうにさえ思う。

   “こんなところにあったのか……幸福。”

「女王の教室」

2005-07-02 | 批評のようなもの:その他
今日はじまった、日テレの新ドラマ「女王の教室」を見た。
(正確には、母が隣で見ているのを横目に見ていただけだが)

あっはっは!

いやーもう、ずっと失笑しっぱなし。
最近のドラマはドタバタに過ぎるというか、いくらなんでもリアリティがなさすぎだ、
とよく思うのだが、これに比べれば他のドラマなど問題ではない。
思いっきり、マンガをそのままドラマにしたようなめちゃくちゃさ。
あんまりに突っ込みどころがありすぎて、何もいう気にならないくらいなのだが、
慣れてしまえば、もしかしたらこういうのも意外と面白いのかもしれない。
そういえば、僕は、ドラマ版のGTOが結構好きだった。
子供たちが主人公ってのもいいしね。
子役たちがみんないい味出してるし、鬼教師役の天海祐希もキャラが面白い。
まぁ、キャラクターはみんなマンガ的で、リアリティなんてかけらもないのだが、
その分、びしっとはまっているとなんだか気持ちいい。

ありゃ、このドラマを批判してやろうと思ったのに、
妙にほめてしまってるじゃないか(笑)。
まぁ、僕は、分かりやすくて単純で、リアリティのない話が好きなのだ。

『砂糖の世界史』

2005-07-02 | 批評のようなもの:評論
川北稔『砂糖の世界史』(岩波ジュニア新書)を読んだ。
高校生向けの、歴史学の入門書だ。
ジュニア新書ながら、非常にできのいい歴史書だと有名な本らしい。

なかなか面白かった。
“砂糖”という世界商品を通して、世界がどのようにつながり、
「世界システム」が構築されていったかということを分かりやすく説明している。

簡単に言うと、誰もが欲しがる“砂糖”を世界的な商品にするために、
当時帝国主義国であったイギリスが、植民地のカリブ海の島々に
サトウキビを植え(サトウキビは熱帯または亜熱帯地域でのみ育つ)、
島の産業を破壊して一大プランテーションを築き上げ、
サトウキビのみを生産して、その他の全てを輸入に頼る、
「モノカルチャー」を作り上げてしまった。
さらには砂糖を作るための労働力として、
アフリカから黒人をさらってきて奴隷にし、カリブ海で働かせた。
(すでにカリブ海の先住民たちは、
ヨーロッパ人が持ち込んだ伝染病などでほとんど絶滅してしまっていた)

この時に作られた状況が、少数の白人と多数の黒人とその混血、
そして特定の「商品作物」だけを作るという「モノカルチャー」の社会、
という現代のカリブ海の島の様子を決定付けたのだという。
こうして、「砂糖」の生産地としてのカリブ海、
奴隷の供給源としてのアフリカ、市場としてのアメリカやアジア、
そしてそれらをあやつる資本家としてのヨーロッパという、「世界システム」が作り上げられた。
これが現代の、ヨーロッパ(と後に興隆するアメリカ)を中心とし、
アフリカやカリブ海の国を周縁とする「世界システム」につながっているというのである。

現代の世界では、「先進国」と「後進国(発展途上国)」が明確に区別され、
後進国はいまだ発展できない遅れた国、として見られている。
しかし、後進国が発展できない原因が、
先進国と呼ばれる国のかつての商業戦略にあるのだとすれば、
それらの国々の貧困や混乱は、決して他人事ではない。
そんなことを考えさせられる、面白い入門書だった。