そうだ、「北へ。」行こう

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義経伝説・チャレンカの恋

2006年10月04日 | 北海道雑記

お食事処みさき」を出た後に向かったのは神威岬。
でも、その神威岬を紹介する前に、神威岬を訪れるならば是非とも知っておきたい予備知識を先にここで紹介します。

北海道各地には源義経に関する「義経伝説」が残っています。
奥州・平泉で討たれ亡くなったはずの義経が実は生きていて、北海道へ渡り、そこから大陸へ渡ってチンギス・ハーンとなった・・・・というロマン溢れる壮大な伝説ですが、その義経が立ち寄ったとされる各地で様々な伝説が残っているんですね。
ここ神威岬にも、真偽のほどはともかく、そういった義経伝説の一つが残っています。

「チャレンカの小径」と呼ばれる神威岬に続く一本道があります。

チャレンカとは、日高地方に住んでいた娘さんです。
日高地方に逃げてきた義経に、チャレンカは恋をし、2人は恋仲になりました。
しかし、義経は傷が癒えれば旅立たねばならない身。この恋は元々叶わぬ恋でした。
ある日、義経はチャレンカに「狩りに行ってくる」とだけ告げて、お供を連れチャレンカの元から去ります。いつ追っ手に見つかるかもしれない危険な逃走の旅にチャレンカを連れて行くわけにはいかなかったからです。
義経の刀が無くなっていたことから、義経が自分の元から去ったことをチャレンカは知りました。
それでも、チャレンカは諦めなかった。この恋を失いたくない一心で義経を追いかけました。
でも、神威岬に着いた時には、義経達を乗せた船は遙か沖へ出てしまった後でした。
遠ざかる船に向かって声を張り上げても、吹き荒ぶ風にかき消されるだけ・・・
絶望したチャレンカはそのまま海に身を投げたのです
「女性を乗せた船がこの海を通ったら、私の呪いで沈めてやる」
そんな言葉を残して。

以上が、ここ神威岬に伝わる、チャレンカと義経の悲しい恋の物語です。
ただ、以来そういう事故が本当に多発したもんだから、実際に女人禁制にもなった事があるそうです。
伝説の方が後から出来たのかもしれませんけどね。

チャレンカをこれ以上危険な目に遭わせまいとした義経。困難に阻まれた悲しい恋の物語と思うかもしれませんし、そんなに大切な人なら、なぜもっとしっかりと捕まえておかなかったのだと、チャレンカの自業自得だと思う人もいるかもしれませんね。
でも、ひょっとしたら、意外とチャレンカは2人で居る間は、義経の事が好きなのかどうか分からなかったのかもしれませんね。居なくなって初めて彼の大切さに気付いたのかもしれません。
だからこそ、自分自身への後悔の念もあって、身投げしてしまったのでは無いかと・・・

まあ、どう捉えるかは人それぞれだと思います。
ただ、このような伝説が残っていると言うことを知って、それを踏まえて訪れてみると、そこで感じるものがまた違ってくるかもしれません。
俺は、こういうのも、旅を楽しくするエッセンスの一つだと思っています。



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