合気道龍大阪 村川真啓のブログ

主として、合気道龍大阪の稽古内容をアップしています。

うまくいかない時は、一つ前を見直す2

2007-04-23 23:31:24 | 合気道

前回からの続きです。

それで、何が言いたかったのかといいますと、書道というのは、普通の半紙のサイズだと、書いている時間は、せいぜい1、2分というところでしょう。それでいて、後からの修正がきかない。書のことはよくわかりませんが、一般に、書道は書き終えた後に、小筆でそれを修正したりするのを忌むのではないかと思います。もちろん、法律で罰せられるわけではありませんから、それをしてもいいのですが、その瞬間をとらえるということが書道の醍醐味ですので、あとからチマチマ手直しするのは、好まれないのでしょう。

そうしますと、書を書くというとこは、その時点での心と体のありかたの変化を、記録したものということになります。1分なら1分という時間のその心理的・肉体的な変遷を記録した、テープレコーダー的な意味を持つわけです。

絵画や小説では、後で修正するという作業は普通のことです。油絵などは、どんどん上から塗りなおすことが可能ですから、最初に描いたものが自分の理想と反した場合、塗り替えていきます。小説などでも推敲して、言葉を追加したり削ったりということをします。

書道は、そのようなことをほとんどしないということで、その瞬間の動きの変化というのを確実にとらえることになります。

現代は、テクノロジーの発達で、ビデオで自分の動きを撮って確認するのは、容易です。ですが、100年以上前の人達は、そのような機器はありませんから、どうやったら、自分の動作を記録に残してチェックできるか、ということを考えたんだと思います。

それに役に立つと考えられたのが書道だったんでしょう。型稽古などで、いろいろな技を稽古しますが、それらは一瞬にして、過ぎ去っていきます。ですから、後で見直すということは、なかなか難しい。すべての動作を記憶に刻み付けることはできないし、自分の動きを俯瞰することもままならない。おそらく江戸時代とか、それぐらいのときは鏡というものも高価であったでしょうから、自分の体全体を写すような鏡もあまりなかったのではないかと思います。

昔の武術家で、書をたしなむ人が多かったのは、そのあたりの事情もあるような気がします。

またまた、終わりそうもないので、以下、次号(笑)。


うまくいかない時は、一つ前を見直す

2007-04-22 20:42:48 | 合気道

タイトルの言葉は、『笑っていいとも増刊号』をなにげなく見ていたときに、書道の先生が言った言葉です。

「技を施している際に、どうもうまい具合いかないときは、そのひとつ前の動作に原因があることが多い」というのは、安藤師範がよくおっしゃっていたことです。その師範のマネをして、私もよく言っていたりします(笑)。

それをどんどん前倒ししていくと、「技のスタート時点が大切だ」「始めが肝心」ということになります。これも安藤師範は、よく言っておられました。養神館で言えば、一間の間合いで互いに構えた時点の心と体の状態が全てを決するということです。

少し話しが逸れますが、今日、「なぜに書道というのが日本人の間でこれほどまでに親しまれたのか」というのが、ちょっとわかった気になりました。

芸術には、大別して、「時間芸術」と時間芸術でないいわば「非時間芸術」というものに大別されうると思います。要するに、音楽を筆頭として、演劇、ダンス、映画など、時間を共有するとこで、その芸術性を味わうものと、絵画、彫刻、小説のように、鑑賞するものに時間の流れを強要しない芸術があるということです。

もちろん、この区別は大枠であります。例えば、小説というのは、鑑賞者がひとつひとつの活字を読み込んでいくのですから、そこに時間の流れが生じます。ただ、その時間の流れを製作者には強制されてないということは言えます。ある人は、一冊の小説を一晩で読み終えるかもしれませんし、ある人は、毎にち10ページずつ1ヶ月の期間で読み終える。その各人のペースを製作者サイドは強制できない。

一方、「時間芸術」とカテゴライズされているものは、どうかというと、製作者が意図した時間の流れが、その芸術の意味を規定しているところがあるので、非常に大事なのです。これもまた、例外があり、例えば、映画を鑑賞する人で、毎日1本の映画を15分ずつ見て寝るという人が、実際、私の知人にいました。また、最近のテクノロジーの発展はすごいですから、音楽においても、ある一曲をまるまる聞くより、部分部分を取り出して聞く人も増えているでしょう。

しかし、ここで、ひとつの問題提起がある。

こういう区分けは、鑑賞者サイドの見方であって、作品を作った当事者は当事者として、また作品を作った人間の時間の流れというのが存在します。

長くなってしまったので、以下は次回。


4/21(土)の稽古内容

2007-04-22 20:36:05 | 稽古日誌

尼崎同好会にて、片手持ち四ヵ条抑え(一)の立ち技・座り技、片手持ち回転投げを行いました。

この日、高校一年生のU君が見学に来て、入会しました。とても素直で飲み込みも早いようです。あせらず、着実に上達していきましょう。

豊中同好会では、5月20日の浦安の演武会のための稽古を行いました。


4/14(土)の稽古内容

2007-04-17 00:08:50 | 稽古日誌

尼崎同好会にて、正面打ち肘当て呼吸投げ(二)の立ち技・座り技、正面打ち腕絡み投げ、正面打ち肘抑えを行いました。

豊中同好会にて、片手持ち四方投げ(一)、片手持ち四方投げ(二)、正面打ち一ヵ条抑え(一)、正面打ち一ヵ条抑え(二)を行いました。

下は、この日の3時ごろの桜ノ宮公園。まだ、花見ができるようでした。