日々遊行

天と地の間のどこかで美と感じたもの、記憶に残したいものを書いています

「夢の植物園」展 LIBRAIRIE6

2017-05-12 | 絵画

恵比寿のLIBRAIRIE6で今開催されている「夢の植物園」展。
6日から始まったこの作品展を心待ちにしていた。


合田ノブヨさんの素晴らしき作品。
花びらの縁に当たる光を繊細に変化させた技法で表現された露に濡れる幻想の花。
この薔薇シリーズは女優さんの顔を用いて製作したという。

ノブヨさんのお母様である合田佐和子さんの薔薇。
ニジンスキーの「薔薇の精」も薔薇色。匂い立つニジンスキーの姿があった。

宇野亜喜良さんの2作品。
少女は見知らぬ国から来たのか。十字架は薔薇に変身して少女のそばに。

桑原弘明さんのスコープ。
顕微鏡を覘くと、ミクロコスモスには清らかな白薔薇。そして窓辺には小さな青りんご。
別世界が閉じ込められていた。

女性美術作家・勝本みつるさんの緑の薔薇シリーズ。
うさぎと羊の毛で作られた緑一色の薔薇が並ぶ。
まるでそれぞれが湖の底で呼応しているかのように。

銅版画・オブジェ作家の山下陽子さんの蔵書票シリーズ。
古代の花が、ユニコーンが、星屑が額の中で旅をする。
山本六三さんに師事したという陽子さんのコラージュは
詩がこぼれて神話になったような作品群。

そして金子國義さんの「花の三美神」や
野中ユリさんの「デカルコマニー」シリーズなど
タブローやコラージュ、オブジェなどの作品に囲まれた時間は
夢の洗礼を受けた作品世界だった。

5月27日(土)まで

ネモフィラを見に 国営ひたち海浜公園

2017-05-06 | Flower

前から見たかったネモフィラの丘へ行った。
昨日、品川を6時45分発の電車で行ったが、ゴールデンウイーク中で着いたら丘は大混雑。
全景を撮っても行列が入ってしまい
人のいないショットを撮るのが一苦労。

ブルーカーペットと呼ばれるネモフィラが青空と一体となって。




ネモフィラの和名は「瑠璃唐草」。
「青い目の赤ちゃん」と呼ばれ、又「小さい森を愛する」という意味もあるのだそう。

ギリシャ神話のネモフィラ
美しい娘に恋をした青年が彼女と結婚できるなら命を捧げても良いと神に誓う。
青年の願いは叶い、2人は結婚するが神は夫の誓いどおり彼を地獄へ連れていってしまう。
夫に会いたくて地獄の入り口で泣き続ける娘。
神はそんな彼女を1輪のネモフィラに変えた。

 

群生する青い小さな花ネモフィラ。
風にゆれる姿はいとおしく可憐な表情をしていた。

園内のカフェで飲んだネモフィラの紅茶。


草間彌生「わが永遠の魂」展 国立新美術館

2017-05-04 | 絵画

芸術家として70年、わが日本が誇る希有な芸術家・草間彌生さんの展覧会が2月から開かれている。
草間さんに流れている血が渾身の力となって生み出された作品の数々。


チラシの背景は、わが永遠の魂シリーズより「しのびがたい愛の行方」

「木に登った水玉2017」
美術館へ向かうと周辺の木に水玉模様が。


会場に入って私たちを迎える「わが永遠の魂」シリーズ。パノラマのように132点の作品が並ぶ。
洪水のような色彩、今にも踊り出しそうな様々な模様が圧巻。
食事も忘れて絵筆をひたすら動かしていたという彌生さんの姿を思い浮かべた。
ここは撮影可能。


真夜中に咲く花


経済的に恵まれてはいたが家庭環境は複雑で
幼少期から草間さんを悩ませた幻覚は、絵を描くことでしか救いの道はなかった。
幼い時から始まった「戦い」。

今回の作品展は、無名だった時代から始まり、現在までの創作活動を
彫刻も含めて草間彌生をつぶさに紹介している。
戦い続けてきた魂の作品群だ。

草間さんのメッセージはおおよそこのように書かれていた。
自分の魂が滅びようと作品の中に自分の情熱は残される。
若い人が自分の作品からエネルギーを感じ、
日本の芸術を後世に継承してくれれば、と。

「オブリタレーションルーム」
会場の前に小さな小部屋がしつらえられていて、
チケットの半券を見せると水玉のシールがもらえ、どこにでも貼ることが出来る。
最初は真っ白だったオブリタレーションルーム。
私はカーテンとその下にある机に貼った。(この時は1回目に行った3月20日)

グッズ売り場は混雑がすごくて会計するまで長蛇の列。
紅茶(ハーブティー)とYAYOIちゃん人形。
人形は最初に行った時はすでに完売だったので2回目に行って購入することが出来た。