黒沢永紀オフィシャルブログ(旧・廃墟徒然草)

産業遺産と建築、廃墟、時空旅行、都市のほころびや不思議な景観、ノスタルジックな街角など、歴史的“感考”地を読み解く

『軍艦島超景』リリース

2013-07-05 04:44:10 | 軍艦島(端島)
またまたの告知記事をお許しください。

軍艦島の撮影に命をかけた柿田清英氏の写真集
『軍艦島超景』がリリースされました!

『軍艦島超景』三才ブックス

拙ブログで以前にお伝えした様に、
柿田清英氏は高島炭鉱で閉山までお仕事をされ、
その後、池島炭鉱でも閉山までお仕事をされた、
生粋の炭鉱マン。
そのかたわら、水中撮影からそのキャリアをスタートさせ、
やがてご自身が深く関わった炭鉱を撮影されるようになります。
そして、炭鉱のお仕事をお辞めになった後は、
ご出身の高島に住み、ずっと軍艦島を撮影されていました。
しかし、2010年の年末の撮影で肺炎を患い、
翌年正月、あっけなく逝かれてしまいました。

この写真集は、
そんな軍艦島の撮影に命をかけた柿田さんの写真集です。

亡くなられる数年前から、
写真集の出版にむけての相談を受けていました。
結局、氏が生きていらっしゃる間に実現できませんでしたが、
亡くなられたあと、ご遺族の方ともお話をさせて頂き、
なんとか写真集をだせないものかと思う様になりました。

そして『軍艦島全景』を出版して頂いた三才ブックスさんから、
こうして出版の運びとなりました。

柿田さんは、最後の頃はHDRや合成など、
レタッチにすごく傾倒されていた様に思います。
しかしそれらの完成と思われるファイルは、
HDの中でロックが掛かっていました。
結局写真集に使わせて頂いた写真は、
多少のレタッチを施したものを除くと殆どが生写真です。
なので、写真集に納められた写真は、
本来発表するつもりではなかった写真だと思います。
しかし、完成形の写真でなくとも、
充分に柿田さんらしさがあると思い、
形にさせて頂くことにしました。

お会いするたびに、
「他の人が撮影した事のない軍艦島を撮影したい」
とおっしゃっていた柿田さんの魂は、
この写真集のなかに息づいていると思います。

ぜひご覧になってください!

◆ 軍 艦 島 超 景 ◆
著 者:柿田 清英
監 修:黒沢 永紀
出版社:三才ブックス
発売日:2013年6月26日
B5変型/136ページ/オールカラー
定 価:2,310円
ISBN:978-4-86199-603-0

『軍艦島超景』



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6 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (non)
2013-07-05 23:22:19
お久しぶりです。

水中撮影からの軍艦島
大きな船ですね。

すごい・・・
すごいね・・・
返信する
Unknown (超問です。)
2013-07-06 18:47:00
早速、拝見させて頂きました。
改めて、柿田さんの早すぎる死が残念でなりません。
柿田さんが、集められた数多くの写真ですが、ロックが解除され、何時の日か拝見できればと願っております。
返信する
▼nonさんへ (KLO@廃墟徒然草)
2013-07-08 01:40:08
お久しぶりです!
ご覧になりましたか!
水中からの撮影、ほか、ホント、凄いんです!
こうしてnonさんににもご覧になって頂けて、
嬉しいです!
返信する
▼超問さんへ (KLO@廃墟徒然草)
2013-07-08 01:46:42
ご覧になって頂き感謝です!
おそらく柿田さんはまだまだ撮影されたかったことと思います。
本当に残念でなりません。
端島は廃墟の姿のもでしたが、
池島は子供が、人が、沢山いる生きた炭鉱を捉えたものだったので、
是非、池島をみなさんにご覧になって頂ける日が来ればいいな、と思います。
返信する
はじめまして (masuda)
2014-09-05 13:32:32
はじめまして、masudaと申します。
私はジオラマを制作しており、今年、軍艦島の日給社宅をモチーフにしたジオラマを制作いたしました。
その際、この軍艦島超景をずっと開いて見えるところに置きながら作業しておりました。
心に突き刺さるなにかのある、とても素晴らしい写真集だと思います。
軍艦島全景、軍艦島入門、そして軍艦島離島40周年。
制作しながら、そして制作後も、何冊かの関連書籍を拝見し、今まで知らなかった端島を知ることができました。

これからも、私の知らない軍艦島の、端島の姿を伝えていただけたら…そう思います。
突然のコメントすみませんでした、それでは失礼します。


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▼masudaさんへ (KLO@廃墟徒然草)
2014-09-06 05:40:42
こちらこそ初めまして!
貴ウェブページの日給社宅を拝見しましたが、
ビックリです!!!!!

これがジオラマとは!(;゜0゜)

まったく実際の日給社宅を撮影したものにしか見えませんでした。

機会がありましたら、是非本物を拝見させて頂きたいです!

そして『軍艦島超景』を参考にして頂き、本当にありがとうございます!
写真集の巻末にも書かせて頂いてますが、
まさに軍艦島を撮影するために命をかけた写真家である柿田さんの渾身の写真なので、
その気迫が封じ込められているのだと思います。

また、拙『軍艦島全景』や『入門』なども購入頂いたそうで、
重ねてお礼申し上げます。

これからもよろしくお願いいたします。
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