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台湾鉄道が大幅なダイヤ改正 台湾新幹線も増発で対抗

2009年06月22日 23時47分29秒 | 台湾鉄道情報

台湾ではまもなく、夏休みがやってきます。台湾の夏休みは7月、8月と二ヶ月もあって、一部の大学では10月まで休みますので、保護者と学生はよく夏休みを利用して海外へ遊学したり、旅行したりします。しかし、今年は新型インフルエンザの世界的な感染拡大により、夏休みを利用して海外旅行をする人が減少傾向を見せています。台湾の旅行業界は今年の夏休みを「史上最も悲惨な夏休み」と形容しています。台湾の旅行社(旅行代理店)は海外旅行をする人を増やすため、一人分の旅費を払えば、二人で一緒に出かけられるとか、大人二人、子供一人で旅行に出かけると、ツアー料金を三割引するなど、超格安プランを実施し、販促活動に積極的に取り組むと共に、台湾各地での旅行プランも数多く用意しています。

夏休みに商戦を繰り広げるのは旅行代理店だけではありません。在来線の台湾鉄道は長距離列車で台湾新幹線こと、台湾高速鉄道に対抗するため、6月16日にダイヤを全面的に改正すると共に、西部幹線で「半直通自強号」の運行を開始しました。「半直通自強号」は6月16日から30日まで、土曜日を除いて毎日運行されており、下り列車が三本、上り列車が四本です。この七本はいずれも台湾高速鉄道の列車が比較的少ない時間帯にあります。自強号は現在、在来線の列車の中で最もスピードの速い列車です。「半直通自強号」は途中の停車駅を減らして目的地に到着する時間を早くする自強号のことで、所要時間が短くなったほか、特別乗車料金も実施しています。(上の写真は新しくなった時刻表。写真:CNA)

例を挙げて説明しますと、

区間       所要時間     特別乗車料金    一般の料金

台北-台中     2時間        299元      359元       
台北-高雄     4時間        599元      845元
台北-嘉義                 449元      600元
台北-台南                 549元      741元
台中-高雄                 349元      470元
台中-台南                 299元      366元
基隆-彰化                 299元       482元(3.8割引)

(写真は台湾鉄道のタロコ号。東部幹線での運行のため今回の半直通自強号にはならないが、将来的には西部幹線にも導入される予定。台湾鉄道の攻めの姿勢のシンボルだ。写真:CNA)

台湾鉄道によりますと、特別乗車料金は区間制を実施しています。つまり、一定した区間内のいかなる駅で乗車しても下車しても乗車料金が同じです。台湾北部の駅を例にとって見ますと、台湾北部の基隆駅、七堵駅、汐止駅、松山駅、台北駅、板橋駅のどの駅から乗車しても台湾中部の豊原、台中、彰化、員林で下車する場合、片道の乗車料金は台湾元299元です。優待がない場合、片道の乗車料金は台湾元325元から502元までさまざまですが、この半直通自強号では一律台湾元299元です。このような特別乗車料金は台湾元299元、349元、449元、549元、599元の五種類あります。例えば、台湾中部の台中から高雄は(206.8キロ)349元ですが、彰化から高雄(189.2キロ)も349元です。台中駅と彰化駅が同じ区間に分類されているわけです。北部の基隆から高雄まで(343.2キロ)は299元ですが、台北県の板橋から高雄まで(364キロ)も299元です。

しかし、これらの特別料金の乗車券は片道に限ります。しかも、決まった駅の窓口、または指定席の乗車券を売る自動販売機、或いは台湾全域の郵便局(台湾の郵便局はここ数年、多角化経営しており、台湾鉄道の乗車券だけではなく、化粧品や健康食品なども売っています。)での買い求めのみとなっています。インターネットでの乗車券の予約と支払いはこの特別乗車料金は適用されません。「半直通自強号」は台湾北部の七堵、汐止などの駅にも停車しますが、乗車券は売っていません。ご注意下さい。

今回の台湾鉄道の大幅なダイヤ改正で最も目立った効果は各区間における通勤列車の所要時間が短縮されたことと、列車と列車との間隔が縮小されたことです。ダイヤ改正後、通勤列車の所要時間、及び列車と列車との間隔は平均で6分から14分短くなっています。これは台湾の40万人もの通勤族にとってグッドニュースですね。

(写真は台湾高速鉄道、台湾鉄道の攻勢を受けて立つ!写真:CNA)

台湾新幹線こと、台湾高速鉄道は台湾鉄道の大幅なダイヤ改正に運行本数を増やして対抗する構えをみせています。台湾高速鉄道は夏休みが始まる7月1日より週に47本増加する一方で、一年半前から実施している自由席の車両数はこれまでの四両から二両に減らし、金曜日から日曜日までは自由席を提供しないと言うことです。7月1日から増える47本のうち、41本は台北を発車後、途中、板橋駅、台中駅にとまってから高雄の左営駅へ行く半直通列車です。月曜日から木曜日までに増やした列車の殆どはこのようなタイプの列車です。その時間帯は午前11時から午後4時までに集中しています。

台湾高速鉄道は夏休みの期間中、二色優遇料金列車の実施を強化します。この二色とは青とオレンジ色です。時刻表に青で表示されている列車に乗車した場合、乗車料金は1.5割引、オレンジ色の列車に乗った場合、乗車料金は3.5割引です。夏休み期間中、1.5割引の列車は列車全体の81%に達します。金曜日と日曜日だけ、二色優遇料金の列車はありません。

まもなくやってくる夏休みを迎えるため、台湾鉄道も台湾高速鉄道も顧客の誘致に必死になっています。ともあれ、最大のウイナーは消費者に違いありません。台湾の交通機関の更なる整備を期待しているのは私だけではないでしょう。(旺)



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1 コメント

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半直通自強号は6月だけですか? (べたこ)
2009-06-23 17:32:10
おひさしぶりです。少し前にブログが始まっていることに気づきましたが、貧乏ヒマなしでコメントが遅れました。
といっても、ダレだかわかりませんよね? リンクのURLをご覧いただければなんとなくわかるかもです。

ところで、夏休みといえば、わたしの親戚一家が8月に台湾旅行にでかけます。一家での台湾行きはたぶん、10年ぶりくらいではないでしょうか。以前、台北に住んでいました。

それで、半直通自強号は6月で終了でしょうか? (白)

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