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映画音楽の巨匠、エンニオ・モリコーネが台湾初のコンサート

2009年06月01日 15時00分57秒 | 台湾日記
映画音楽の作曲家として世界的に知られるエンニオ・モリコーネさんが5月31日夜、台北市内の多目的体育館・台北アリーナで、台湾で初のコンサートを行った。(写真はコンサートの模様。中央がモリコーネさん。写真:CNA)モリコーネさんと言えば、『荒野の用心棒』、『夕陽のガンマン』、『続・夕陽のガンマン』、『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』、『カジュアリティーズ』、『ミッション』、『ニュー・シネマ・パラダイス』、『海の上のピアニスト』など映画史に残る数々の作品の音楽を担当。モリコーネさんの楽曲がなければ、これらの作品が名作になりえたかどうかは疑問である。

81歳のモリコーネさんは29日の記者会見で、「映画は50%は見るもの。50%は聴くもの」として映画にとっての音楽の重要性を強調すると共に、「コンサートでは100%の楽曲を楽しんでもらう」とベストの演奏を約束。また、6歳で作曲を始めたことで「天才」モーツァルトと比較されることについて、「早すぎる。芸術家にとってもっとも大切なのは謙虚なことと作品だ。似ているとしたら音楽を愛していることと多作であること」と控えめな態度。いつも厳しい表情をしていることについては、「どうすれば楽団(今回はフィルハーモニー・フンガリカと合唱団200人を超える陣容)を率いてきちんと演奏できるかをいつも考えているから」と説明、「むっつりしているけど、台湾に来られて最近では一番機嫌がいいんだ」と話した。台湾については、「小さい頃、地理の教科書で読んだ。アジアでとても需要な国だという印象だ」と述べた。

31日夜、一回だけのコンサートは夜8時に開演。大きな会場ということで6割から7割の入りだったが、モリコーネさんの祖国、イタリアの人の姿も。最初のナンバーは『アンタッチャブル』、続いて演奏された『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』からの《デボラのテーマ》、《つらい思い》で一気に観客を引き付けた。なつかしい『続・夕陽のガンマン』、『ウエスタン』では迫力に満ちた演奏で観客を圧倒し、『シシリアン』、『海の上のピアニスト』、『カジュアリティーズ』などの代表作も。また、「社会主義映画音楽」、「マウロ・ロボニーニ(イタリアの映画監督)に捧ぐ」のコーナーでは『労働者階級は天国に入る』、『わが青春のフロレンス』などを披露。最後は20世紀における最も重要な映画音楽の傑作とされる『ミッション』を演奏。

2時間近くほぼ立ちっぱなしで指揮したモリコーネさんはアンコールに『ニュー・シネマ・パラダイス』を。観客は待ってましたとばかりに聞き惚れた。「普段からまったく気取らない」という性格からか、はたまた記者会見で話したように「とても機嫌がいい」のか、スタンディングオベーションに応じてモリコーネさんはなんと合計四度のアンコールで観客を驚かせ、最後には観客席に大きく手を振ってステージを下りた。

開演前、長蛇の列を作る入場者が進めず混乱する事態が起きたほか、会場内でもパンフレットの量が足らなかったようで購入できない人が続出するなど主催者側の不手際が目立ったが、モリコーネさんの魅力がそれらマイナス要素をすべて覆い隠した。81歳という高齢だが指揮台に駆け上るなど元気な様子。巨匠の再訪台に期待したい。(U)

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