窓際日記・福島原発

窓際という仕事の雑感

・放射線量コントロール15・避難の基本7・爆発後3か月間の実績評価

2011-06-16 04:04:48 | Weblog
・インフルエンザ患者発生の状況です。

・感染状況の経緯と予報                    
 ・第36週(9月 6日~12日) ・2010年のインフルエンザ シーズンの開始    
        ・・・・・       
 ・第 4週( 1月24日~30日)・18の県が警報、29の県が注意報レベル到達。
                    ・全国平均がピークに到達。
        ・・・・・       
 ・第22週( 5月30日~ 5日)・全国平均が定点0.82人で流行終息。     
                     ・但し沖縄は注意報レベル継続。
 ・第23週( 6月 6日~12日)
 ・第24週( 6月13日~19日)       ・・・・今週・・・・       

 ・ウイルス サーベイランス状況
  ・占有率(3週移動平均)%
               17週   18週   19週  20週   21週  22週
   A(H1)pdm      2     2     1     0     0     0
   A(H3)         41    42    32    33    23    35
   B             57    56    67    67    77    65

 新型が0%で、A香港型は23%と減少、B型は77%と増加です。

 今シーズンの現状累積での占有率です。

   A(H1)pdm     53.8%
   A(H3)         32.1%
   B             14.1%

 新型インフルエンザは占有率で3週連続の0%です、

 ・定点状況推移(人)
               17週   18週   19週  20週   21週  22週
  2011年定点データ  6.75  3.38  1.97  1.62  1.11  0.82

 ・定点確定値です。                  
                        定点あたり   定点合計    全国推計
 ・第 4週( 1月24日~30日)    31.88人   157381人    176万人
  (ピーク到達)
        ・・・・・       
 ・第20週( 5月16日~22日)     1.62人     7931人     7万人
 ・第21週( 5月23日~29日)     1.11人     5415人     5万人
 ・第22週( 5月30日~ 5日)     0.82人     4038人   (4.0万人)

 ・患者報告数の予報です。
  ・第23週( 6月 6日~12日)     0.61人     2929人    3.0万人

  ・16日                      0.07人               0.34万人
  ・17日                      0.07人               0.33万人
  ・第24週( 6月13日~19日)     0.48人     2345人    2.4万人

 ・本日終了時点での累積患者数(全国推計値) 1379.1万人   
  (今シーズンの合計です。)      

  内、新型インフルエンザの累積患者数      690.6万人

  新型インフルエンザの累積患者数     
  (2009年第28週以降の合計)
  本日終了時点                   2765.5万人  100人に21.7人

 ・累積患者数の予報。(2010年36週以降)
  ・第24週( 6月19日)               1380.1万人  

・入院状況(第21週現在で最終)

       今シーズン              先シーズン
 重症化率・・・・0.0034%          0.0075%
 致死率・・・・・・0.0014%          0.00097%

・予報精度経緯
                      予報      確定値     予報誤差
 ・第20週( 5月16日~22日)  1.22人    1.62人   -25.6%
 ・第21週( 5月23日~27日)  1.21人    1.11人    +8.4%
 ・第22週( 5月23日~27日)  0.75人    0.82人   ー10.5%

 今回の定点合計報告数は4038人で、当ブログ予報は3616人でした。

 今回予報誤差はー10.5%になり、予報誤差範囲内でした。

 ちなみに、09年の第34週から今までの平均予報誤差は±20.8%です。

・コメント

 感染力を持っている、いわゆる「ホット」な患者数は2.6万人程です。、

 新型は0%、A香港型は65%、B型は35%の占有率です。


 新型インフルの2009年の流行からの累積患者数は2765.5万人で、
 これまでに100人に21.7人が感染したことになります。

 そのうち未成年者は1873万人で、100人に77.0人が感染したことになります。

 成人は891万人で、100人に8.6人が感染したことになります。

PS

・・福島原発事故関係情報・・

・・6月15日状況・・

セシウム浄化はアメリカ産の吸着装置で3000分の1に出来た。

15日はアレバの沈殿装置の試運転で、17日から全システム本格稼働の予定

・・放射線状況

・・・原発北西20km超え地点での推移(官房長官及び文科省発表)

・・・4号機、プール冷却系を作る配管が水素爆発で破壊されている。

15日PM8時40分・・・330μ・Sv/H(車外)   北西20Km地点
            ・・・300μ・Sv/H(車内)   

16日~23日の単純合計・・・(1549.8μ・Sv/H)     
24日~4月12日の単純合計・・・1296.6μ・Sv/H     
13日~ 15日の単純合計 ・・・(131.6μ・Sv/H)     
16日~5月2日の単純合計 ・・・726.2μ・Sv/H     
 3日~ 22日の単純合計 ・・・855.2μ・Sv/H     
23日~6月1日の単純合計 ・・・382.9μ・Sv/H     
 2日~ 11日の単純合計 ・・・398.0μ・Sv/H     

10日・・・40.2μ・Sv/H      11日・・・40.6μ・Sv/H
                     以上( )内数値は実測値からの推定値です。

12日予測値・・40.0μ・Sv/H  実測41.8μ・Sv/H  予測誤差 -4.3%
13日予測値・・40.4μ・Sv/H  実測36.5μ・Sv/H  予測誤差+10.7%
14日予測値・・41.6μ・Sv/H  実測35.0μ・Sv/H  予測誤差+18.9%
15日予測値・・36.3μ・Sv/H
16日予測値・・34.8μ・Sv/H

 ・・・15日15時からの推定積算放射線量

本日終了時点     推定値・・・141016μ・Sv (141.0m・Sv)

到達実績
126m・Sv・・・5月31日(計画避難最終日)

到達予報
154m・Sv・・・6月30日
345m・Sv・・・爆発から1年後

政府予報  ・・・但し5月16日政府発表の数値を終日屋外にいた場合に修正
376m・Sv・・・来年3月11日(地震から1年後)


・・・原発北西30km超え地点での推移(官房長官及び文科省発表)
   以下、すべて北西30km超え地点

15日PM・・・(147μ・Sv/H)   

16日~4月 4日の単純合計・・・1414.5μ・Sv/H     
 5日~  24日の単純合計・・・503.7μ・Sv/H     
25日~5月14日の単純合計・・・404.0μ・Sv/H     
15日~  24日の単純合計・・・188.1μ・Sv/H     
25日~6月 3日の単純合計・・・181.5μ・Sv/H     

 4日・・・ 24.5μ・Sv/H       5日・・・23.5μ・Sv/H
 6日・・・ 23.4μ・Sv/H       7日・・・26.1μ・Sv/H
 8日・・・ 22.8μ・Sv/H       9日・・・18.8μ・Sv/H
10日・・・ 24.1μ・Sv/H      11日・・・23.2μ・Sv/H
                     以上( )内数値は実測値からの推定値です。

12日予測値・・24.0μ・Sv/H  実測24.8μ・Sv/H  予測誤差 -3.2%
13日予測値・・23.1μ・Sv/H  実測23.5μ・Sv/H  予測誤差 -1.7%
14日予測値・・24.7μ・Sv/H  実測23.1μ・Sv/H  予測誤差 +6.9%
15日予測値・・23.4μ・Sv/H
16日予測値・・23.1μ・Sv/H

 ・・・15日15時からの推定積算放射線量

本日終了時点   最大推定値・・・73325μ・Sv (73.3m・Sv)

到達実績
65m・Sv・・・5月31日(計画避難最終日)

到達予報
80m・Sv・・・6月30日
180m・Sv・・爆発から1年後

政府予報  ・・・但し5月16日政府発表の数値を終日屋外にいた場合に修正
208m・Sv・・来年3月11日(地震から1年後)


・・福島市の状況(原発から北西65km地点)

データは福島市役所の値と文科省データ、新聞データを使用。

15日・・・24μ・Sv/H  

16日~4月 5日の単純合計・・・127.25μ・Sv/H     
 6日~  25日の単純合計・・・39.14μ・Sv/H     
26日~5月14日の単純合計・・・32.6μ・Sv/H     
15日~  24日の単純合計・・・16.2μ・Sv/H     
25日~6月 3日の単純合計・・・16.0μ・Sv/H     

 4日・・・1.60μ・Sv/H       5日・・・1.60μ・Sv/H     
 6日・・・1.60μ・Sv/H       7日・・・1.60μ・Sv/H     
 8日・・・1.60μ・Sv/H       9日・・・1.60μ・Sv/H     
10日・・・1.60μ・Sv/H      11日・・・1.60μ・Sv/H     

12日予測値・・1.59μ・Sv/H  実測1.60μ・Sv/H  予測誤差 ー0.6%
13日予測値・・1.59μ・Sv/H  実測1.60μ・Sv/H  予測誤差 ー0.6%
14日予測値・・1.59μ・Sv/H  実測1.60μ・Sv/H  予測誤差 ー0.6%
15日予測値・・1.59μ・Sv/H  
16日予測値・・1.60μ・Sv/H  

・・・15日17時からの推定積算放射線量

本日終了時点   積算最大推定値・・・6623μ・Sv (6.62m・Sv)

到達実績
6.0m・Sv・・・5月31日(計画避難最終日)

到達予報
7.0m・Sv・・・6月28日
16.0m・Sv・・爆発から1年後

政府予報  ・・・但し5月16日政府発表の数値を終日屋外にいた場合に修正
25.0m・Sv・・来年3月11日(地震から1年後)

福島市を含めて、郡山、本宮、二本松、伊達など65km圏内は残念ですが場所に
よっては十分に安全とは言い切れずグレーゾーンの模様です。


以上より一般人の年間許容量と現状をまとめます。

一般住民、原発の一般職員で1m・Sv(日本の法律での取り決め。)
原発作業員(女性、妊娠中)は年間で1m・Svが上限。

・・4月18日より福島入りの原安委の先生方の本日終了時被ばく量1.691m・Sv

自然界からの年間放射線量は世界平均で2.4m・Sv(日本平均は1.5m・Sv)

・・日本在住の米国民(80km避難)の被ばく量は本日終了時点で2.40m・Sv

原発作業員(女性)は3か月で5m・Svが上限。

・・福島市(北西65km)の本日終了時点での被ばく量は6.62m・Sv

アメリカ国民は10m・Sまで。
原子力安全委員会ルールでは10m・Sv~は屋内退避が必要。

ドイツの原発作業員は20m・Svまで。
放射線作業従事者(病院など)は20m・Sv
自衛隊員で20m・Sv
計画避難基準は建前上20m・Svに設定。(ICRP勧告を採用)
保安院と原安委の本音は「一般人でも48.5m・Svを我慢しろ」というもの。
           (この件、詳細は4月15日の記事を参照願います。)

消防署員は30m・Sv・・(今回ハイパー レスキュー隊員最大被ばく量27m・Sv)

原発作業員は通常は1年間の最大値が50m・Svまで。(日本、アメリカ)
原子力安全委員会ルールでは50m・Sv~は避難が必要。

・・本日終了時点での北西30km超え地点の被ばく量73.3m・Sv

TVにご出演の数名の先生方の意見では「100m・Svまでいいよ。」と。
           (この件、詳細は4月15日の記事を参照願います。)
100m・Sv・・・後日の健康被害の発生が心配される値でもあります。
       (がんによる死亡率が0.5%ほど増加するという情報あり。)

・・本日終了時点での北西20km超え地点の被ばく量141.0m・Sv

200m・Sv・・・数種のがんによる過剰死亡率の有意な上昇が認められる。
         (国連委員会UN94A406参照、放射線と健康・岩波新書より)

600m・Sv・・・数種のがんによる過剰死亡率が3%増加。
   ・・・どうやら200m・Sv増加するごとにがんによる死亡率は1%増加の模様。

コメント

・避難の基本7・爆発後3か月間の実績評価

原発がドカンと爆発してから3か月たちました。

この頃になってようやく国は避難指定区域外のホットスポットにも個別に避難の
支援をやれるようになってきつつあります。

かつては屋外退避の外側のホットスポットを「対象地域が限定的」と理屈をつけて
切り捨てていた事を思えば少しは進歩した模様です。


それでもここまで来るのに3か月かかりました。

このスピード感のなさがこの国の実力です。

これでは助かる者も助からなくなります。

やはり自助努力するしかありません。


国は住民に配る線量計をいまだに手配していません。

住民の被ばく量を管理するとも言っていません。

健康診断もやっていません。

内部被ばく調査もしていません。

要するに「避難区域を決めただけ」で、あとは何もやっていません。


内部被ばくといえば、東電さんの作業員の方2000人ほどの検査結果を見ると
ほとんど外部被ばく量と同等程度の被ばくを内部被ばくしています。

つまり、合計の被ばく量は外部被ばくを2倍した程度までになる可能性がある
ということですね。

70m・Svと思っていたら実は140m・Svでしたと後日教えてもらえるわけです。

こんなのはほとんど「ダマシ討ち」ですね。

そして、作業員さん達がそうなら住民だって同じ危険性があるのにそれについては
一切言及しないマスコミのみなさん。

よほど本当の被ばく量を知られたくないようです。


NHKさんも多くの住民が自分で線量を測り始めたらあまり批判的にニュースで
報道しなくなりました。

抑え込もうとしたのですが、失敗した模様ですね。

あるいは、文科省管轄の放射線総合医学研究所が「近日公開」と言っている
住民が被ばく線量を自分で計算できるプログラム、そろそろ予定日を1か月程
過ぎようとしていますが、公開されていません。

窓際日記が思いますにはずっとこのまま「近日公開」で引っ張るのではないかな
と邪推しております。

どなたかは知りませんが、住民が直接自分たちの被ばく量の情報を持つことを
嫌がっているとしか思えませんよ、ホームズさん。


原発周辺100km以内に住んでおられる方は当面しかたありません。

健康を守るためには自分たちで避難計画を前もって作っておく事がどうしても
必要のようです。

国や県を頼りにしているととんでもない事態に陥る可能性が大きいというのが、
爆発ご3か月までの実績評価ですね。

残念ですがそれなりの線量計と乾電池、避難備品の必須アイテムかもしれません。


今日はここまで、一つ前の記事は6月12日ですので、そちらもご参照願います。

・・注意情報 ・・

窓際日記の最大推定と政府想定方法による本日終了時点で緊急避難、避難
及び計画避難、屋内退避の北西方向の対象範囲です。

但し政府の想定方法は安全委員会係数0.6が前提です。
    (安全委員会係数0.6については4月20日、21日記事を参照願います。)

                窓際日記推定   政府想定方式   政府発令指示
緊急避難(100m・Sv以上)・・27km以内   (・・・19Km以内)

 避難  (50m・Sv以上)・・・37Km以内   ・・・29Km以内   20km以内

計画避難(20m・Sv以上)・・・50km以内   ・・・42Km以内   45km以内    

屋内退避(10m・Sv以上)・・・60km以内   ・・・52Km以内   (30km以内)

法律遵守(1m・Sv以下) ・・・93km以遠   (・・・86Km以遠)

現時点での窓際計算では27km以内は緊急避難エリアに突入です。(レッドゾーン)

29km以内では政府想定方法ですでに避難限界に到達しているのがわかります。

年間で政府想定方法での20m・Svに放射線量を抑えるなら、42km以内の方は
即座に避難する必要がありそうです。


5月31日現在で、避難対象者1万人のうち8千人が避難終了。

いまだ避難していない人が2000人います。


窓際日記推定は原発爆発以後の終日屋外での積算放射線量になります。

政府の計算は平均値狙いで、窓際日記の計算は最大値を求めるようにしています。

窓際計算の心は「住民サイドに立った計算」ということですね。

以上、御参考にしていただければと思います。
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