渦中の大分県教員人事汚職について、次のような記事があった。
「揺れる教諭の胸の内」「組織の人間、意見は言えぬ」
「この教諭は『意見を述べる立場にない。県教委がしっかり調査すればいいし、……(中略)…』。一見、無関心を装った返答だった。………記者は………中学校に勤務する男性教諭宅を訪ねると、妻が玄関先で『個人として言いたいことはあるだろうが、夫は組織の一員、答えられない』と頭を下げた。 また………別の中学校に勤める男性教諭も『個人的な意見は言えない。組織の中にいるから』と同じ答えが返ってきた。」(2008.7.27 毎日新聞)
よくある風景である。組織の人間は突きつけられたマイクを無視して無言で立ち去る。そうすべきだと教育されてきたし、上から緘口令も敷かれている。下っ端は物を言うべきでないし、物を言わなければ安泰を保障される。「物言えば唇寒し」「雉も鳴かずば撃たれまい」「雄弁は銀、沈黙は金」。江戸時代270年、庶民はお上のご政道に口を出さないことを躾られてきた。それこそがお上(県教委)にとってもっとも善良な民であるから。
物言わぬ習慣を続けるうちに能力的に「物言えぬ」民になった江戸時代の庶民。その庶民そのままの「組織の一員」。そんな一員・一員が腐った組織を作り、育ててきたことに無自覚で、したり顔で物言わぬことを美徳とし、妻にまでその教育を敷衍していく、これが今の教員である。
「揺れる教諭の胸の内」「組織の人間、意見は言えぬ」
「この教諭は『意見を述べる立場にない。県教委がしっかり調査すればいいし、……(中略)…』。一見、無関心を装った返答だった。………記者は………中学校に勤務する男性教諭宅を訪ねると、妻が玄関先で『個人として言いたいことはあるだろうが、夫は組織の一員、答えられない』と頭を下げた。 また………別の中学校に勤める男性教諭も『個人的な意見は言えない。組織の中にいるから』と同じ答えが返ってきた。」(2008.7.27 毎日新聞)
よくある風景である。組織の人間は突きつけられたマイクを無視して無言で立ち去る。そうすべきだと教育されてきたし、上から緘口令も敷かれている。下っ端は物を言うべきでないし、物を言わなければ安泰を保障される。「物言えば唇寒し」「雉も鳴かずば撃たれまい」「雄弁は銀、沈黙は金」。江戸時代270年、庶民はお上のご政道に口を出さないことを躾られてきた。それこそがお上(県教委)にとってもっとも善良な民であるから。
物言わぬ習慣を続けるうちに能力的に「物言えぬ」民になった江戸時代の庶民。その庶民そのままの「組織の一員」。そんな一員・一員が腐った組織を作り、育ててきたことに無自覚で、したり顔で物言わぬことを美徳とし、妻にまでその教育を敷衍していく、これが今の教員である。