『十月の旅人』(byレイ・ブラッドベリ)、読了。
全10話収録の短編集。
1940~1950年代の幻想小説。
物語のジャンルが未分化の時代。
『十月のゲーム』:この本の初出時(1974年)の日本にはハロウィンが普及してないため注釈がある。
『休日』:『火星年代記』の系列。
火星に先住民がフツーに生活してる。
『対象』:本来は何物でもないが、他者に規定されると、定型の概念に固着してしまうナニカ。
『永遠と地球』:1938年の病死寸前の作家トマス・ウルフを遠い未来へ連れてきて、新作を書いてもらうというムチャぶり。
『昼下がりの死』:二人称で一貫しているため恐怖倍増。
『灰の怒り』:死体視点の一人称。乙一氏にこういう作品あったな。
『過ぎ去りし日々』:時系列が混線しまくってる主人公の一生。求む解説。
『ドゥーダッド』:何にでもなれる道具の話。一番好き。でも人は死ぬ。
『夢魔』:眠ると精神体に殺されてしまう異星。
『すると岩が叫んだ』:1963年で欧米全滅。植民されていたメキシコが代わって天下をとる。
アジアがん無視なのが時代を感じる。
それでは。また次回。