
【シリーズ:中国四国鈍行旅行に行ってきた】
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2011年12月26日5時53分、大垣駅着。
かれこれ6時間電車に揺られてやってきたわけですが、ここからまだまだ10時間ほど進みます。
この日の目的地は遠く四国の香川県高松市。
東海道線・山陽本線で大阪へと進み、そこから南海で和歌山港、
さらに南海フェリーで徳島へと渡り、高徳線で高松へ入るという不思議なルートです。


無事に定刻どおりに大垣に着いたものの、大垣周辺も一面の銀世界!
接続の網干行きも、すっかり雪化粧をまとっての接続待ちになっていました。
ここは乗り換え時間が5分しか無いために起こる、いわゆる「大垣ダッシュ」が名物なんですが、
ホームの端に積もる雪に足を滑らせている人もちらほら見られました。
かく言う私も、1度ツルっと足をとられて転びかけました。
初めての大垣ダッシュだというのにこの仕打ち……(´・ω・`)

冬の難所、関が原は雪化粧どころか、アメダスの積雪量は40センチ近くとなっていて、
ホームもみごとに雪まみれでした。
この辺りからダイヤが乱れまくりです。
まず敦賀方面からの電車が遅れたため、乗っていた網干行きも9分遅れて米原に到着。
ここで乗り換え予定だった新快速姫路行きがちゃんと待っていたので、大阪までの足は確保できたものの、
雪の影響で琵琶湖線がジワジワと遅れていきます。
結局大阪駅に到着したのは、10分遅れの8時19分でした。
大阪駅で大阪環状線に乗り換え。
エスカレーターでうっかり左側に止まってしまいました。
大阪では本当に右側に止まってるんですね。
で、この大阪環状線もやっぱり遅れました。
こちらは雪ではなく、阪和線沿線火災の影響だそうで、新今宮には予定より20分遅れての到着になりました。
今回の旅行を通して何度か遅延に遭遇したんですが、JR西日本の路線はなにかと遅れがちですねぇ(;´~`)
ちなみに大阪環状線は同じく環状線である山手線と似たような雰囲気かと思いきや、
高架を進むのでずいぶん異なったものだと感じました。
全体的に回転半径が小さいのか、急カーブが多かったですし。

南海電鉄の新今宮駅ホームです。
あまり治安の良い場所ではないと聞いたので、大阪の土を踏むこと無しに和歌山へGOでした。
ちなみに新今宮駅のUR・南海乗り換え通路のトイレには
「差別的な落書きを書くのはやめましょう」なんて張り紙がありました。
東京ではまず見かけないので、大阪に来たことを肌で実感した瞬間でした。
新今宮から和歌山港までは、南海特急サザンに乗ります。
お金をかけずに18きっぷだけで行こうとすると、天王寺から阪和線に乗るわけですが、
そうすると乗り継ぎがうまくいかず、南海フェリーを1本見送ることになるため、
今回は890円を支払って南海に乗ることにしました。
ちなみに特急サザンは自由席に限り、特急料金が必要ありません。
が、ここでひとつ失敗。
通常ですと和歌山港までの運賃が890円、そこから徳島までのフェリーが2000円と合計2890円かかります。
しかし2011年10月15日(土)~2012年3月31日(土)の期間限定で2000円になる
とくしま好きっぷ2000というものがあったことに、電車の乗ってから気づいたのです。
890円といえばお昼ご飯一回分。ちょっと損をしてしまいました……

特急らしくない風貌の南海特急サザン。
9時12分発、10時13分着と乗車時間は約1時間。
特急ということでかなりの駅をすっ飛ばしていきますね。
とくに堺→岸和田→泉佐野あたりはすごかった……

哀愁漂う和歌山港駅の駅看板。
乗客のほとんどはひとつ前の和歌山市駅で降りてしまうため、
ここで降りるのはほんの十数人。
徒歩で行く人は普通、神戸淡路鳴門自動車道経由の高速バスを使っちゃいますからね。
フェリーの時代の終わりをにおわせる、悲しい雰囲気がする駅でした。

南海特急サザンと南海フェリーのツーショット(左手奥が南海フェリー)。
和歌山港駅には10時13分定刻どおりに到着。
いよいよ和歌山港からは南海フェリーにて徳島へと向かいます。
本来なら岡山から瀬戸大橋線に乗れば、大垣から7時間で高松まで行けるのですが、
この動画で乗っていた南海フェリーに乗ってみたくなって、こんな大回りルートにしちゃいました。

2604トンのフェリーつるぎ。
以前三宅島研修旅行に行ったときのフェリーほどではないですが、
これもなかなか大きい船ですねぇ。

10時40分和歌山港発、12時50分徳島港着予定。2時間10分の船旅です。
紀伊水道内を行くので外海ほど揺れないものの、
瀬戸内海とは違って少々ゆらゆらと揺られます。
非常に乗り物酔いしやすい私は、ちゃんと酔い止め薬を飲んでの乗船です(;´~`)

船内普通客席のじゅうたん席。普通客席には椅子席もありますが、
2時間の船旅なので、ここでゴロンと寝ている人も多いです。
私もムーンライトながら内でほとんど寝られなかったので、
ここで1時間ほど熟睡してしまいました。
ただしこのじゅうたん席、寝っ転がるとエンジンの
「ボボボボボボボボ」という音がダイレクトに体に響いてきます。
よっぽど眠いときでなければ、寝られないかもしれません。
それからこのじゅうたん席の窓側の隅にはコンセントが付いているので、
パソコンを使ったりケータイの充電をすることができます。
1ヶ所にコンセント1つ、合計では4つほどだったでしょうか。
どうしても使いたい人は、乗船時に真っ先に確保しに行きましょう。

近頃はいろんなところで「萌えキャラ」を見かけますが、南海フェリーにもあります。
オリジナルキャラクターの高野きらら(左)と阿波野まい(右)です。
二人とも和歌山生まれだけど、まいは小学3年に徳島に転校してしまった。
その後もメールなどで親交を深め合っている、っていう設定らしいですよ。

接岸作業でだいたい8分ほど遅れて、12時58分ごろに徳島港に到着しました。
ふだん船に乗り慣れてないのですごく新鮮な体験でしたよ。
2時間という時間は、船旅としては短すぎず長すぎず、
「旅をしてるなぁ」
と実感できるちょうどいい時間だったと思います。
高速バスに押され、なかなか存続も大変なのでしょうが、この船旅は無くして欲しくないものです。
ちょっと違った経験をしてみたい方、ぜひとも南海フェリーに乗ってみてくださいね。
「差別的な―」の張り紙は、私も目に付きました。何だかちょっと物騒ですよね。
なんばはあまり治安が良くない印象でしたが(秋葉原と歌舞伎町と池袋を混ぜた感じ)、天下茶屋はなかなか風情ある良い町でしたよ。