Everyone says I love you !

弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

世界長者番付3位のバフェット氏も「甘えた富裕層に増税を」 日本の富裕層には所得税増税を

2011年09月06日 | 所得の再分配と格差社会の是正


富裕層と言えばこれほどの富裕層もいないという世界有数のお金持ちバフェット氏も、うちのブログを読んで反省してくれたのか(笑)、富裕層への増税を提唱してくれました。

フランスのロレアル創業者の娘さんなど16人も「われわれ富裕層に増税を」と訴えています。

日本の金持ちに爪の垢でも煎じて飲ませてやりたいなあ。

富裕層から税金を取れ!ー子どもたちを貧困から守るために

税と社会保障の一体改革 富裕層の所得税・相続税を増税し、富裕税の創設を! 消費税増税は被災者直撃!!

アジアの富裕層の持つ金融資産の割合。日本の富裕層がアジアの金融資産の半分近くを独占しています。日本を抜かして世界第二位のGDPの中国は全人口では日本の10倍以上ですが、日本の富裕層の半分も資産を持っていません。日本はお金持ち天国なのです。



日本の貧困率はアメリカほどではないのですが、先進資本主義国最悪レベルで、しかも、年々悪化しています。

それは

1 歳入を逆進性の高い間接税=消費税に頼りすぎている

2 歳出がお金持ち優遇になっている

ということが原因です。

この2点から、日本では所得の再分配するとかえって格差が拡大するという世界で唯一の国になっています。


所得の再分配とは税金で国民の所得を集めて、政府からの歳出でこれを分配することですが、日本では歳出の半分以上を占める経済政策が大企業優遇など高所得者の利益になり、3分の1以上を社会福祉が占めているのにそれさえ格差縮小につながっていません。


 


1については間接税がもっと高いヨーロッパ諸国があるではないかと思われるでしょうが、日本では食品や日常生活品ももれなく消費税がかかることなどから、名目の税率よりはるかに庶民=中低所得層への負担が重いのです。

他方、所得税と法人税の税率は下げられ続け、しかも、株式に対する各種税率が異様に低く、税金逃れが出来るなど、とことん富裕層優遇か税制度になっています。

2については高所得・高資産の高年齢層に手厚い福祉がなされている、いわゆる世代間格差が問題です。

この世代間格差を解消するために高齢層にも負担のある消費税増税をなどという人がいるのですが全くの誤魔化しです。高所得の高齢層に所得税増税して、この層への社会福祉を削減するのが最も直接的効果のある対処法である事は明らかでしょう。

 

貧困率過去最悪の16%  6人に1人は所得112万円未満 一人親世帯は半分以上貧困 子ども貧困率も最悪



第一生命経済研究所が、消費税増税と所得税・法人税増税のいずれの場合も日本経済に大きな影響を与えるとの試算をまとめています。

 

 

ただでさえ萎縮している国民の支出意欲を削ぐと、結局は増税分の効果がGDPの低成長により相殺され、政府の税収が前年比マイナスになってしまうのです。

財政赤字へ対処するために増税するなら、消費税ではなく、富裕層への直接税=所得税・相続税を増税するのが一番なのです。

 

野田内閣 復興増税・税と社会保障一体改革増税 ダブル消費税増税の危険性

1997年と98年の三大税の比較(単位:円)
 消費税所得税法人税三大税合計
1997年 7兆4644億 20兆7104億 13兆5004億 41兆6752億
1998年 8兆4235億 17兆4210億 12兆0210億 37兆8655億

 

 

出所:国税庁

橋本内閣の時代、1997年に3%%から5%に消費税をアップしたらこの始末です。

 


日本の富裕層も超甘やかされています。

日本の社会資源を利用して儲けたお金を日本に還元するという発想を持たないなら、強制的に徴収すべきでしょう。

 

 

よろしかったら、上下ともクリックをしてくださると大変嬉しいです! 

人気ブログランキングへ人気ブログランキング  

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村


 

 

富裕層増税の提唱へ、かつてない読者の反応=バフェット氏

米著名投資家ウォーレン・バフェット氏は長年、新聞の投書欄に大きな反響を呼ぶ意見を数多く発表してきたことで知られる。

ウォーレン・バフェット氏 Mario Tama/Getty Images

ウォーレン・バフェット氏

 2008年10月には経済危機の最も深刻なときに株を購入するよう訴えた。1990年代初頭には財政赤字削減を求めた。そして2000年代には遺産相続税や贈与税を強く勧告した。

 しかしバフェット氏は、富裕層への増税を求めた先月の米紙ニューヨーク・タイムズの寄稿文に対する反応はこれまでにないほど大きかったかもしれないと述べている。

 同氏は筆者に、「わたしがかつて書いたものの中では今回の反応が最も大きかった」と述べ、「それは今日では電子メールによって反応することが比較的容易 になっているという事情もあるだろうから、ある程度まで技術的な要因があるかもしれない。しかし、これまでに見なかったほどの反応だった」と語った。

 同氏は、富裕層に増税せよとの彼の意見に対する反応は、ほぼ3対1の割合で賛成が多かったと述べた。年間100万ドル稼ぐ人々と1000万ドル稼ぐ人々に増税するとの内容だ。これは、2対1の割合で同氏の意見への賛成が多かったオンライン上の反応よりやや積極派が多い。

 バフェット氏は、彼自身への反応は賛成に傾くのが自然だとして、「そのことに大きな意味はない」と述べた。そして「非常に裕福な人々の中には、1セントでも多くのカネを手元に置きたいと執着する人々も必ずいると思う」と述べた。

 しかし同氏は同時に、「フォーブス400(米国の資産家400人)」番付けの幾人かのメンバーの反応もあったし、同氏らが立ち上げた慈善事業キャンペー ン「ギビング・プレッジ」の署名者もいたと指摘し、 「実際のところ、彼らはいま起こっている現実の世界に対してある程度共感している」と述べた。

 バフェット氏がこれまでにも富裕層課税について書いたことがあるのは言うまでもない。しかし彼の最新の提唱に対する反応は、富と税に関する政治的駆け引 きがこれほどに物議を醸したことはなかったことを示唆している。そしてこの論争は向こう2年間にわたってさらに白熱する公算が大きい。

 バフェット氏の提唱が、これまでにないほど多くの反応を得たのはなぜだと読者の皆さんはお考えだろうか?

 

 

 

 

長者番付3位バフェット氏「甘えた富裕層に増税」

産経新聞2011年9月6日(火)08:00

 【ワシントン=柿内公輔】米財政改革をめぐる著名投資家ウォーレン・バフェット氏の発言が反響を呼んでいる。「甘やかされた私や富裕層に増税を」との提言を、「よくぞ言った」とオバマ大統領が称賛する一方、野党は反発し、メディアも賛否両論かまびすしい。増税は議会交渉の焦点だけに、“バフェット論争”が波紋を広げている。

 世界最大の投資会社バークシャー・ハサウェイグループを率いるバフェット氏は、米誌フォーブスの世界長者番付で3位に入った大富豪で、経済界で影響力をもつ。同氏は8月15日付米紙ニューヨーク・タイムズへの寄稿で、「私や友人は億万長者を優遇する議会に甘やかされた」とざんげし、ブッシュ政権が導入した富裕層向け減税を打ち切り、財政赤字削減のため、「年収が100万ドル(約7680万円)を超える富裕層に即刻増税を」と訴えた。

 富裕層への増税を主張する大統領はこうした“援護射撃”に勢いづき、大統領選に向けたキャンペーンでバフェット氏のコメントを何度も引用し、「億万長者が税制優遇を手放せば、財政問題は明日にも解決する」と気勢を上げる。

 しかし、財政改革は歳出削減で達成すべきだと主張する野党共和党は、「彼が税金をより払いたいのは勝手だが、われわれは増税に反対だ」(テリー下院議員)と冷ややかな反応を見せている。共和党寄りの論調が目立つ米紙ウォールストリート・ジャーナルも、「バフェット氏の主張はまやかし」との社説で、富裕層を狙い撃ちした増税は問題で、米経済の競争力も弱めると懸念した。

 これに対し、与党民主党寄りのニューヨーク・タイムズ紙のジェームス・スチュワート記者はコラムで、「富裕層への税制優遇は不公平だ」と指摘し、バフェット氏の肩を持った。

 米議会は財政赤字削減策を11月までにとりまとめるが、増税などをめぐって交渉は難航が予想されている。米国債の格下げなどで米財政に関心が高まるなか、バフェット氏の発言は、「注目度が高い」(ロイター通信)と受け止められている。

 

「われわれ富裕層に増税を」、フランス富豪らが政府に嘆願

2011年 08月 24日 12:52 JST
 8月23日、フランス富豪らが国の財政赤字削減を支援するため、高額所得者への増税を政府に要請した。写真はその1人、化粧品大手ロレアル創始者の娘、リリアン・ベタンクールさん。パリで1月撮影(2011年 ロイター/Charles Platiau)
 

 [パリ 23日 ロイター] 化粧品大手ロレアル(OREP.PA: 株価, 企業情報, レポート)創始者の遺族やエネルギー大手のトタル(TOTF.PA: 株価, 企業情報, レポート)代表など、フランスの富豪らが23日、国の財政赤字削減を支援するため、高額所得者への増税を政府に要請した。 

 

 週刊誌ヌーベル・オプセルバトゥールのウェブサイトに掲載された嘆願書は、企業首脳やビジネスリーダー、個人ら16人の連名で、同国の富豪らを対象にした「特別貢献税」の創設を提唱。海外への租税回避をさせない仕組みが必要だとしている。

 

 この嘆願に賛同したのは、ロレアル創始者の娘リリアン・ベタンクールさんやトタルのクリストフ・ドマルジェリ最高経営責任者(CEO)のほか、エールフランスKLM(AIRF.PA: 株価, 企業情報, レポート)のジャンシリル・スピネッタCEOなどで、「われわれはフランスの制度と欧州の環境から恩恵を受けていることを理解しており、その維持に一役買いたいと望む」と訴えた。

 

 国債の格下げ観測も浮上しているフランスでは、政府が財政赤字の削減目標を達成するため、高所得者向けの増税や住宅関連税制優遇の縮小、企業向け税控除の縮小などを検討している。

 

コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 脱原発を実現し、自然エネル... | トップ | 読売新聞が社説で堂々と「核... »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
社会主義と言わば言え。 (スクウォッター)
2011-09-07 01:00:38
医療・福祉・教育が無料になれば、税金は高くてもかまわんぜ。
老いて不安なく、子は競争に曝されず、働くに搾取なし。この理念のどこが悪い。
返信する
Unknown (真剣勝負)
2011-09-16 11:04:16
このとおり、「消費税」をアップさせるのは
もってのほか(怒)

不細工な野田を失墜させろ!
返信する
大義名分にだまされないようにいたしましょう (ray)
2011-09-16 11:42:00
復興増税、だとか、税と社会保障の一体改革、だとか。

税と社会保障の一体改革って、税は増税して、社会保障は切り捨てるんだもん。

一体全体どこが一体「改革」?!
返信する
日本も臨界点にきている (恩田川 鴨次郎)
2011-11-06 02:24:56
おっしゃる通りです。
日本の議員はずるいのか、頭悪いのか?後者だと思いますが。
年間3万人の自殺者軍団は、今のところ電車に飛び込んでますが、無駄死にです。
東京では電車が人身事故でとまることが日常的になってしまいました。大きな影響のある時刻と路線でないと報道もされません。1時間で片付きますから。
自殺者軍団が死ぬ気でやれば、少し政府の政策を変えさせる方向になにか出来る筈です。
自殺志願者の皆さん、無駄死にはいけません。建設的な行動をとりましょう。
返信する
富裕層? (はまちゃん)
2011-11-22 13:39:58
富裕層?は年収1億以上ぐらいをいってるのなら所得税増税もいいけど、年収2000万ぐらいは将来に不安があるので増税されたら、余計貯蓄にするようになって、景気が悪くなる。将来の不安をなくさないと高所得の人でもお金は使わない。中国人は貯蓄せずにお金を使うのは、バブル?将来に国の成長があり不安がないからでは
返信する
バカにするにもほどがあるだろ… (ばしくし)
2012-05-20 06:58:24
復興増税って形容矛盾だし。
すっトボケたいってんじゃねーよ!

復興のために被災者へ増税って、やることが逆。泣きっ面に蜂で復興なんてできるわけねーじゃん。
バカじゃねーのか?コントじゃあるまいし。
真面目に仕事しろよ!!

復興時にやるべきは減税でしょうが。被災者の負担をできる限り減らして、一歩一歩着実に復興していく。

この国の政治家とか公務員って、なんでこうも常識がないんだろう。

本気で2.26事件や5.15事件みたいな暴動を起こさないと
目が覚めないと思うよ。

在特会みたいな団体が武装して、永田町・霞ヶ関・官邸・兜町で一斉に暴動を起こすってレベルじゃまだ足りないと思う。
返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

所得の再分配と格差社会の是正」カテゴリの最新記事