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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

福島原発事故 内部被曝の恐怖26真実の原子力 被爆医師肥田舜太郎「福島で広島の入市被爆者と同じ症状」

2011年05月21日 | 内部被曝の恐怖

 

肥田舜太郎先生は、私が人生で出会った人類最高の巨峰。長崎の山口仙二さん(被爆者の思い)と並ぶ「人間世界遺産」と20年前から敬愛しています。


右から山口さん、肥田先生、山口さんの奥様、池田真規日本反核法律家協会前会長。



肥田先生は被爆医師として6000人の被爆者を見てこられた方で、お願いして神戸の「9条の心」でも講演していただきました。原爆症集団認定訴訟でも大阪地裁をはじめ証言台に立っていただきました。

東日本大震災 福島原発 放射線 内部(体内)被曝の恐怖 3月14日 加筆修正


 

当時、89才の肥田先生は一年で300回!講演したとおっしゃっていたので、天に選ばれし超人と感じ入りました。

唯一無比の孤峰、天空の星で言えばシリウスです。


去年は親子三人で肥田先生ご苦労さん会に出ました。


被爆医師 肥田舜太郎の世界


みんな、肥田先生が人類にとって大事な人だと思うからご自愛していただきたかったんですね。

その後、今年94才になられる肥田先生が以前から弱点であった腰痛で、とうとう講演活動から引退されたと聞いていました。

 

今回の原発事故による放射線被害で、肥田先生がご自宅で切歯扼腕されているのではないかと、悲しい思いで想像していました。

 

そしたら、とんでもない!

肥田先生が福島に行かれて被災者の方々と接し、講演をなさっていると先ほど知り、ぶったまげてしまいました!

ご自身の存在意義をかけて、やむにやまれなかったのでしょう・・・


2011/04/24 原発なしで暮らしたい100万人アクション in ヒロシマ

動画

【拡散希望】被曝医師・肥田舜太郎さんが語る『真実の原子力』

「ざまあみやがれい!」より文字おこし労作1 労作2 (ありがとうございます!)

 

肥田舜太郎が福島第1原発事故での被曝について語る

『私が一番心配しているのは……元気な者を含めて、放射線の病気が始まってくるのはおそらくこの秋から。来年の春にかけてたくさん出てくるだろう、私は想像しています。(19:50)』

『東北では、下痢がはじまっています。(18:50)』

『(被ばく者の)最初の症状の一つに下痢が始まります。』

『これは今の普通のお薬では止まりません。』

 

肥田舜太郎医師と福島の女性

 

 

このことを指摘する資格があるのは肥田先生だけでしょう・・・他の誰も言ってはならない、言えないことです・・・



思えば、下の島根の女性の話をお聞きして近畿原爆症認定弁護団は息を呑みました。

私は何度も肥田先生らにお伴して温泉旅行に連れて行っていただいたのですが(三老会)、そこでもこのお話を数回聞いていました。先生のお話の中でも私が忘れられないお話です。


「核なき世界へ」 朝日新聞 2009年6月25日より

 「日本政府は外交の場で『唯一の被爆国』であることを訴えています。でもこの国の政治家や官僚は本当に原爆が人間に与えた被害を理解してきたのでしょうか・・・」

 「・・・あの日、広島でかろうじて命を取り留めた私は、軍医として被爆者の治療にあたりました。郊外に臨時につくられた治療所には血みどろの肉の塊が折り重なり、死んだ赤ん坊を抱えた母親たちに治療をせがまれました。衝撃だったのは、肉親捜しや救援のため後から市内に入った人たちが突然高熱を出し、亡くなっていくことでした。新婚の夫を捜しに島根県から(広島)市内に入った女性は、夫が涙声で名を呼び続けるなか、抜けた黒髪を吐血でぬらして命を閉じました・・・」


この遺されたご主人は、「お前はピカドンにおうとらん!なんでお前が死ななければならんのや!!」と絶叫したそうです・・・!

その思いは肥田先生をはじめとする陸軍医師達も同じでした。なぜ、原爆被爆を受けていない入市被爆者に、受けた人と同じ急性症状が出て死ぬ人が続出するのか・・・

肥田先生は原子力=放射線の真実を知るために、広島の被爆者を見る中で疑問に思われたことを解明するために数十年調査研究をなさい、後に、放射線による内部被曝、低線量被曝の重要性を立証することになります。

 


肥田先生が福島の方々の症状を見て、広島の二次被爆者と同じ症状だ!と直感されたのは、たぶん理屈じゃないんですね。

原爆投下直後から被爆者を診つづけ、体感してこられたすべてが、そう告げているのだと思います。

 


もちろん、広島長崎に投下されたのは原子爆弾で、原発事故とはいくらなんでも放出される放射線の量が違います。

ただ、原爆の場合は残留放射線が徐々に減っていくのに、福島原発の場合は、事故以来2ヶ月あまり、そしてこれからも無期限で放射性物質の拡散が続き、放射線が累積していく恐怖があるのです。

東日本大震災 福島原発 内部被曝の恐怖16 放射能暫定基準値測定 野菜を洗っていた


1平方メートル当たり300万~3000万ベクレルの高濃度汚染(オレンジ色)が、原発から30キロ圏外の飯館村まで広がっています。ちなみに、チェルノブイリでは、1平方メートルあたりの放射能汚染度が148万ベクレル以上は「強制避難」、55万5000~148万ベクレルは「強制移住」、18万5000~55万5000ベクレルは「希望者は移住を認める」、3万7000~18万5000ベクレルは「放射能管理が必要なエリア」とされています。

 東日本大震災 福島原発 内部被曝の恐怖12 福島市 年間積算放射線量 チェルノブイリ移住基準を越える!?

チェルノブイリでさえ最高で1平方メートル当たり380万ベクレルでした。148万ベクレル以上は「強制避難」させられたわけですから、300~3000万ベクレルという放射線量はチェルノブイリを遙かに超えていると言っていいでしょう。

 


今回は肥田先生が頑張っておられると知り、39度の熱をおして書いたので是非よろしくお願いします。

http://blog.with2.net/link.php?1197203

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肥田舜太郎(ひだ・しゅんたろう)

肥田舜太郎さん

1917年広島生まれ。
1944年陸軍軍医学校を卒業、軍医少尉として広島陸軍病院に赴任。
1945年広島にて被爆。被爆者救援にあたる。全日本民医連理事、埼玉民医連会長などを歴任。
現在、全日本民医連顧問、日本被団協原爆被害者中央相談所理事長。
著書に『ヒロシマを生きのびて』(あけび書房)、
『内部被曝の脅威』(共著、ちくま新書)など。

 


 

東日本大震災:被爆者が支えに 原発事故受け、医師「相談に乗ってあげて」 /広島

毎日新聞 2011年4月24日

 ◇中区で講演

 原発災害への関心が高まる中、中区で23日、放射線の内部被ばくについて考える講演会と、発生から25年を迎える旧ソ連・チェルノブイリ原発事故の報告会が、相次いで開かれた。【加藤小夜】

 県保険医協会は、福島第1原発事故を受けて、内部被ばくがテーマの「医療問題懇談会」を開催。広島の被爆者で、約6000人の被爆者を診察した肥田舜太郎医師(94)=さいたま市=が講演した。

 肥田さんは自らの経験から、直接被爆していなくても診断のつかない病気を抱える人たちがいたとして、「水や食物などから体内に入った放射線が人体を壊し、死ぬ人も出た。内部に入った方が怖い」と指摘。事故では放射線の影響が懸念されるが、「放射線についてはっきり診断する医療機関はない。東北の人たちには『(影響は)分からない』というのが一番いい。広島で病気を乗り越えた被爆者たちは、どうやって生きてきたか相談に乗り、安心させてあげてほしい」と訴えた。

 

 


肥田舜太郎・鎌仲ひとみ著 内部被曝の脅威 ちくま新書



内部被曝とは、放射性物質を体内にとりこみ、長時間にわたって身体の内側から放射線を浴びることである。恒常的に被ばくすることで遺伝子が傷つけられ、癌などを誘発するといわれている。だが、このリスクを見極める研究は少なく、人体への影響をめぐっては議論百出だ。本書では、ヒロシマでの被ばく後、六十年にわたり内部被曝の研究を続けてきた医師・肥田舜太郎と、気鋭の社会派ジャーナリスト・鎌仲ひとみが、内部被曝のメカニズムを解き明かし、その脅威の実相に迫る。「劣化ウラン弾」などの大量使用により新たな様相を帯びる「核の脅威」に斬り込んだ、警世の書。

 

 

 

 

 


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