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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

東日本大震災 福島原発 内部被曝の恐怖19 子どもにウラン鉱山以上の放射線を押しつけた管政権の終焉

2011年04月30日 | 内部被曝の恐怖

写真はアメリカ合衆国ワシントン州 ミッドナイトウラン鉱山

「年間10mSvの数値も、ウラン鉱山の残土処分場の中の覆土上でも中々見ることのできない数値で(せいぜい年間数mSvです)、この数値の使用は慎重であるべきであります」

小佐古辞任文書より

 


鳩山内閣以来、ほとんどいいとこなしの民主党政権ですが、消費税問題から参議院で大敗し、自民党末期政権群の苦しみを自分たちも味わうことになった管内閣もいよいよ終わりの予感がします。ほんとはほとんど自民党の尻ぬぐいで気の毒だなあ(苦笑)。

いやしかし、小佐古さんは(今や、さんづけ)、珍しい御用学者として、歴史に名前が残るかも(笑) もう御用学者としてはやっていけないから泣いちゃったんだろうなあ(意地悪?)


まあ、真相はこのあたりにありかな ↓

 

福島第1原発:内閣官房参与、抗議の辞任

毎日新聞 2011年4月29日 21時08分(最終更新 4月30日 1時15分)

 記者会見には民主党の空本誠喜衆院議員が同席、「同僚議員に20ミリシーベルトは間違いと伝えて輪を広げ、正しい方向に持っていきたい」と語った。空本氏は小沢一郎元代表のグループに所属する一方、大震災発生後は小佐古氏と協力して原発対応の提言を首相官邸に行ってきた。



ほんとに泣き顔も印象的だ・・・いい顔して泣くなあ(残酷?)・・・

被爆者にこの顔で謝れなかったのかねえ。今からでもいいんだけど。

しかし、WSPEEDIシステム(数10kmから数1000kmの広域をカバーできるシステム)のデータなんてあったんだ。。。よくぞ暴露してくれました。


原子力安全委員会、正式な会議をしないで、2時間で、学校の「安全」基準年20ミリシーベルトって、それはあかんでしょ。

厚生労働省の懐刀で、政府の「身内」とも言うべき(笑)小佐古内閣官房参与になにもかもすっぱ抜かれて、告発された上に、味方の失点も多いなあ。ネズミが逃げ出したらもうその船は沈没。

はい、終わりましたな、この内閣。

子ども未来法律事務所としては、年間20ミリシーベルトでも我慢しろ、それ以上なら屋外に出るのは一日一時間でがんばれ、と、学校を放射線管理区域化、刑務所化した時点で見限りました。これでも世間よりはずいぶん寛大だった、と思います。

地方選でも敵失で勝ちまくった谷垣自民党。鳩山政権以来、お人柄が良くて民主党に気長におつきあいなさっていますが、これでも退陣に持って行けないようなら、こちらの方々も震災や原発事故の処理なんてとてもとても任せられない感じです。

 

平成23年4月29日 内閣官房参与の辞任にあたって 内閣官房参与小佐古敏荘

(前略)

「初期のプリュームのサブマージョンに基づく甲状腺の被ばくによる等価線量、とりわけ小児の甲状腺の等価線量については、その数値を20、30km圏の近傍のみならず、福島県全域、茨城県、栃木県、群馬県、他の関東、東北の全域にわたって、隠さず迅速に公開すべきである。さらに、文部科学省所管の日本原子力研究開発機構によるWSPEEDIシステム(数10kmから数1000kmの広域をカバーできるシステム)のデータを隠さず開示し、福島県、茨城県、栃木県、群馬県のみならず、関東、東北全域の、公衆の甲状腺等価線量、並びに実効線量を隠さず国民に開示すべきである」

(中略)

「年間20mSv近い被ばくをする人は、約8万4千人の原子力発電所の放射線業務従事者でも、極めて少ないのです。この数値を乳児、幼児、小学生に求めることは、学問上の見地からのみならず、私のヒューマニズムからしても受け入れがたいものです。年間10mSvの数値も、ウラン鉱山の残土処分場の中の覆土上でも中々見ることのできない数値で(せいぜい年間数mSvです)、この数値の使用は慎重であるべきであります

(後略)

 

 

 

 (前略)

 関係者によると、文科省などが「年間の積算放射線量が20ミリシーベルトに達するかどうかを目安とし、毎時3・8マイクロシーベルトを学校での屋外活動の基準とする」との原案への助言を安全委に求めたのは19日午後2時ごろ。安全委側は正式な委員会を開かず「委員会内部で検討し」(関係者)、午後4時ごろに「妥当だ」と回答した。だが、議事録が残っていないため、安全委内部でどのような議論が行われたかは明らかではないという。

 (後略)

 

2011/04/30 21:57   【共同通信】

 

 

東日本大震災:屋外活動制限、保護者から疑問の声 福島で説明会

 文部科学省と福島県は21日、放射線の影響で屋外活動が制限されることになった幼稚園、小中学校などの保護者を対象にした説明会を開いた。同省担当者や専門家は「基準は余裕をもって設定しており、健康被害は起きない」と強調したが、親たちからは疑問の声が噴出した。

 文科省は19日、子供の被ばくを年間20ミリシーベルト以下に抑えるため、国の調査結果で毎時3・8マイクロシーベルト以上を検出した福島、郡山、伊達各市の計13校・園に対し、体育などの屋外活動を1日あたり1時間に制限するよう通知した。

 この日、福島市であった説明会には、同市で制限対象となった10校・園の関係者や保護者ら約650人が集まった。同省や放射線の専門家の説明に納得できず、詰め寄る保護者も。ある小学生の父親は「放射線をなぜ、福島の子だけが浴びなければいけないのか。計画的避難の基準になるような20ミリシーベルトという高い数字で判断していいのか」と、制限基準を疑問視した。

 「校庭や砂場の土の入れ替え」や「生徒全員の線量計」などを要望する声も出た。母親の1人が「『土いじりや花摘みはだめ』と子に言わないといけない親の心を考えてほしい。『過度に心配するな』と言うなら、具体的な対策を示してほしい」と訴えると、拍手も起きていた。【河津啓介】

 

毎日新聞 2011年4月22日 東京朝刊

 

 


 

 

政権内部の混乱露呈=参与辞任、広がる波紋

 

 小佐古敏荘内閣官房参与が福島第1原発事故への政府の対応を批判して辞任したことは、菅直人首相にとって大きな痛手となった。首相が自ら任命したアドバイザーを十分に活用できず、政権内部の混乱も露呈した。野党からは、首相の「指導力の欠如」に批判が上がった。

 「決して場当たり的な対応はしていない」。首相は30日の衆院予算委員会で、小佐古氏が29日に辞任を表明した際、政府の対応を「場当たり的」と断じたことについてただされると、こう反論した。

(後略)

(時事通信 2011/04/30-21:05)

 

 

2011/04/30 20:57   【共同通信】

 

 共同通信社が29、30両日に実施した全国電話世論調査によると、東日本大震災や福島第1原発事故での菅直人首相のリーダーシップについて「発揮していない」とする回答が76・0%に達し、3月下旬の前回調査の63・7%から12・3ポイント増えた。

 原発事故への政府対応を「評価していない」とする回答も70・6%と前回から12・4ポイント増。被災地支援への取り組みに関しては「評価していない」とする回答は52・3%と半数を超え、前回に比べ13・1ポイント増となった。

 

 


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3 コメント

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こんばんは (jaipur)
2011-05-01 00:18:25
コメントまでくださってありがとうございました。

無事、リンクしっかりさせていただきました。

昨日の熱い想いをぶつけたブログを書いた後、いろんな想いがこみ上げて来てなかなか眠れませんでした(笑)

SPEEDIって200億くらいの税金をかけて作られてるらしいですよね。私たちの税金はつくづく無駄遣いされていますよね。保安院とか安全委員の人たちに給料なんてあげたくないです。あと文科省も。

rayさんがおっしゃるほど悪名高いこの方がこんな表情で泣くということは、どのくらい恐ろしいことを政府は国民に強いているんでしょうね。。それを思うとものすごく怖いです。
小佐古証人の証言 ( ray)
2011-05-01 00:51:08
あの、大阪地方裁判所で、いけしゃあしゃあとめちゃくちゃな証言をする彼を見てしまっているので。。。優しい目線で見てあげることができないんです。

原爆落とされて、戦後も苦労されてきた方々への、ヒューマニズムを持ってほしかった。


地震、津波、原発・・・ほとんどテレビは観ないようにしています。リアルタイムの映像は心身に堪えますから。

jaipurさんもよく寝てくださいね(笑)
原子力安全委員会 ( ray)
2011-05-01 01:12:11
共同通信は人がいいから審議2時間って表題うってますが、
「原案への助言を安全委に求めたのは19日午後2時ごろ。午後4時ごろに「妥当だ」と回答した。」

議事録も都合よく、作ってない?し、こりゃ、誰か一人か二人で、ちょっとの時間に相談しただけですな。
また、そのうちの一人がすっぱ抜いてくれないと真相はなぞですが。

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