Everyone says I love you !

毎日、泣いて笑って喜んで哀しんでる、かなりラテンの血の濃い、そんな宮武嶺のエブリワンブログです!

航空自衛隊の次期主力戦闘機へのF35選定と秘密保全法 官僚の都合で侵害される国民の知る権利

2011年12月13日 | 人権保障と平和

ウィキペディアより、次期戦闘機候補の最有力F35)

 


 2011年10月にTOKYO FMのある番組からお声がかかり、生番組に電話で出演しました。

 お題は、「秘密保全法」。ずいぶん堅いテーマでやるもんだと思いましたが、この記事がお目にとまったそうで、白羽の矢が立ったのだそうです。

 ブログの記事がきっかけでラジオ番組に出ることになるような時代なんですね。

 「秘密保全法」はF35戦闘機導入のために作られるリーク防止法 中国漁船衝突ビデオ流出は二度となくなる

 さて、この記事の表題にあるように、いわゆる秘密保全法案が来年の次期通常国会にも提出される予定で、11月29日には日本新聞協会が、12月12日には、日本雑誌協会が、メディアの取材や報道の自由を制限し、国民の知る権利を阻害する恐れがあるとして、法案に反対する声明を藤村官房長官に提出しました。


 雑誌協会の声明では、「国防」「外交」「治安」における「特別秘密」の範囲が極めて曖昧で、恣意的に運用される懸念があると指摘し、「国民が知って当然の情報でも政府にとって不都合な場合には秘匿される危険がある」としています。


ウィキペディアよりF35)



 この法案については、例の中国漁船と海上保安庁の巡視船が尖閣諸島付近で衝突した場面の動画が、海上保安官によって流出したことをきっかけに作ることになったものだとされています。

 しかし、私は、この法律の裏の目的は、第1に12月16日にも決まるという航空自衛隊の次期戦闘機=FXの選定にあたって、ロッキード社の最新ステルス戦闘機F35を選ぶための地ならし、将来的には今議論されている武器輸出禁止3原則の緩和のためではないかと考えています。

 FXは今週12月16日にも安全保障会議を開催し決定の上発表されると言うことですが、そんな会議は形式的な儀式なのでしょう。

  米ロッキード・マーチン社製の「F35」、米ボーイング社製の米海軍使用機「FA18」、英BAEシステムズ社などによるNATO空軍使用機「ユーロファイター」の3機種から選ぶと言うけれども出来レースであって、ずいぶん前からF35に決まっているのだと思います。そうならなかったらミリタリーオタク界に衝撃が走るはずです。


ウィキペディアより ユーロファイタータイフーン)


ウィキペディアより FA18)


 


1 今の国家秘密保全のための法制度

 さて、秘密保全法案はF35のためにあるという推論の根拠は何か。まず、日本の国家秘密が公務員から漏れることに関してはもう法制度が整備されていることが上げられます。

(1)国家公務員法(昭和221021日法律第120号) 

(2)地方公務員法(昭和251213日法律第261号) 

(3)外務公務員法(昭和27331日法律第41号) 

(4)自衛隊法(昭和29年法律第165号) 

(5)米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法(昭和29年法律第166号) 

 以上のように法律があって、たとえば、すでに自衛隊法で防衛秘密漏洩は懲役5年、「日米相互防衛援助協定等に伴う秘密保護法」でアメリカ関連の特別防衛秘密は懲役10年とされます。

 これらで十分のはずです。

 中国漁船の事件以外にも、海上自衛隊員が本来は入手できないイージス艦の中枢システム情報を自宅に隠し持っていた事件や警視庁の国際テロ対策に関する資料がインターネット上に流出した事件がありましたが、すべて上の各法律でカバーできました。法律に不備があって事件が起きたのではないです。

 秘密保全法の目的はむしろ民間に網をかぶせることが目的です。この法案では恐ろしいことに民間企業や大学などまで、10年の懲役刑の対象になっているのです。


ウィキペディアよりF35)

 


2 秘密はどういうものが考えられるか 

 海上保安庁と中国漁船の衝突場面が海上保安官により流出したことで、国民は主権者として、この国の外交と政治を考える上で貴重な資料を得たはずです。 どうして、さらに秘密漏洩に厳罰を適用して、このような貴重な情報の流通を防ぐ必要があるのでしょうか。

秘密とは何か、元毎日新聞記者が逮捕・起訴された外務省機密漏えい事件で、最高裁は1978年に判断を示しています。
 「秘密とは、非公知の事実であって、実質的にもそれを秘密として保護するに値すると認められるものをいい、その判定は司法判断に服する」

政府の「情報保全に関する検討委員会」の下、有識者会議がまとめた報告書によると、この秘密保全法では、特別秘密の対象とするのは、「国の安全」「外交」「公共の安全と秩序維持」の3分野の情報とされています。

新法の別表に具体的事項を列挙しておき、これに該当する情報を、所管大臣が個別に特別秘密として指定するというのですが、ころころ替わる大臣が判断するのは実質的には不可能ですから、それぞれの省庁の官僚が決定することになります。

たとえば経産省において、原発関連の情報もテロの対象になるとかなんとか言って、「公共の安全と秩序維持」分野の秘密に指定され、国民の前に現れなくなる可能性があるでしょう。

最終的には上の判決が言うように秘密が何かは司法判断で決せられるべきものですが、実際には官僚が自分たちの都合の良いように恣意的に決めるでしょう。また、何が国家秘密か判然とせず、公務員も取材する側も萎縮するのは間違いありません。

 

(海上保安庁の巡視船と中国漁船の衝突場面)


 

 

3 沖縄返還密約文書事件

国家の秘密とは何かが問題となった事件として、先ほど触れた沖縄返還密約文書の問題がありました。

 元毎日新聞記者西山太吉さんら25人が沖縄返還をめぐる密約関連文書の開示を国に求めた訴訟の控訴審判決で、東京高裁は2011年9月29日、密約の存在と文書保有を認定して全面開示と1人10万円の損害賠償を命じた一審東京地裁判決を取り消し、西山さんらの請求を退けました。 

 一審結審後の2010年3月、外務省と財務省が密約を認める報告書を公表した一方で文書自体は見つからず、控訴審では文書の存否が争点でした。 

 青柳裁判長は「秘密裏に廃棄したり、保管から外したりした可能性は否定できない」と述べましたが、一審と違い、国が不開示決定をした2008年の時点でこの文書を「保有していたと認める証拠はない」と処分は適法としたのです。 

 これでは文書が見つからなくなってしまえばいいわけで、国民にとって重要で、しかし官僚たちにとって不都合は情報は隠したり破棄することになるでしょう。

 むしろ、秘密保全法を作るなど国民の福利のためには逆方向で、国民の知る権利を保障するために、情報公開法に、公務員の情報隠滅罪を規定すべきなのです。

沖縄返還密約文書開示請求訴訟 原告ら逆転敗訴 外務省が文書を隠すか捨てるかしてしまった!


ウィキペディアより沖縄返還合意をした佐藤栄作首相とニクソン米大統領)




4 「高くてまずい」ロッキード社のF35

  さて、今回の本題ですが、日本の次期主力戦闘機(FX)の最有力候補とされる米ロッキード・マーチン社製の最新鋭戦闘機F35は少なくとも1機100億円以上するとされており、他の候補2種に比べてもはるかに高くなっています。維持費を合わせると今でも1兆円以上の買い物と言われています。

 さらに、3つの候補の内、他の2機種はすでにNATOや米海軍で実用化されているのに対して、F35はまだ実験段階です。いまだ開発途中だし、最初は50億円と言っていたのがどんどん高くなっているので、最終的にどれだけ高い戦闘機になるか予断を許しません。

 そもそも、開発中の機体を主力戦闘機にしたことなどないのです。この開発が日本の次期戦闘機導入予定には間に合わないだろうと危惧されてきていたのですが、最近の金属疲労実験の結果、F35の機体に多数の亀裂が生じるとの恐れが明らかになり、米国防総省が開発計画の見直しに乗り出しました。

ウィキペディアよりF35)



 日本と同じく次期戦闘機を模索していたオーストラリアはすでにF35の早期購入を断念し、米海軍の主力戦闘攻撃機で、日本でも候補になっているFA18導入へシフトしました。

 F35の共同開発国のカナダも「米財政削減に伴う国防費削減の行方を見極める必要がある」(マッケイ国防相)と慎重な姿勢に転じています。

 「F35の生産計画を遅らせるべきだ」と主張した米海軍のベンレット中将は、国防総省で同機の開発計画を担当しており、直接の担当者の意見がこうですから、もはやF35のさらなる開発の遅れは不可避の情勢です。 

 日本には2016年に納入するのが期限なのに、アメリカでは2018年以降の配備になるといわれていて間に合わないのは確実です。

 というわけで、日本の次期戦闘機選定がこんな事情を全く無視してF35に決まったならば、利権かなにかの力関係の働いた出来レースであったことは明白だと言えるでしょう。


ウィキペディアよりF35)

 


5 秘密保全法の真の狙い 

次期戦闘機=FXを巡って秘密保全との関係で言うと、敵のレーダーにとらえられにくい最新のステルス性が盛り込まれているF35は、米国など9か国の開発で、技術に関して日本など外国に公開する機密情報は非常に少なく、日本企業が主導権をとる形でのライセンス国産は難しいことがネックになっています。

日本の防衛産業関係者には、F35が採用されれば、国内企業は最終的な組み立てしかできない「単なる下請け」になりかねない、との警戒感が強いのです。

しかし、F35を導入すると莫大な権益が得られる人たちがいるようです。そこで、F35戦闘機を主に開発した米ロッキード・マーチン社が、日本の防衛産業にF35の製造技術を一定程度開示し、主要部品の製造やエンジン組み立てなどを認めることを防衛省に提案していると報道されました。

前半でも述べたように、秘密保全法案によると、国が持っている情報だけではなく、民間企業や大学の情報も「特別秘密」に指定できるというのです。 

結局、「秘密保全法」はF35戦闘機導入のために一部技術を開示しても安全なように、日本政府が制定するようアメリカが要請したのだと思いますよ。



 ウィキペディアよりF35)

 

 


6 国民の知る権利を侵害する秘密保全法

 というわけで、この法案の真の目的の一つはFX選定問題だと思うのですが、目的が何であれ、この法案にどう名前をつけようが、これはこれまで何度も立案されては国民が廃案になんとか持ち込んできた、国家機密法とかスパイ防止法とか呼ばれる法律です。

 こんな法律が出来れば、公務員の側は取材に対して話すのを萎縮するし、取材する側も秘密漏洩の教唆・幇助になるのを怖れるようになり、国民が必要とする情報はますます入らなくなります。

 そうなれば、薬害エイズ事件で証拠隠滅を計った旧厚生省の役人のように、国民軽視・省益重視の官僚が国民の知る権利を犠牲にして保身を計ることは必至でしょう。

 つまり、官僚に操られた所管大臣が秘密の指定をすると言うことであれば、国家の肝心な情報を秘密指定して、国民に必要な情報まで隠そうとしているのはもはや明らかではないですか?

 たとえば、やらせシンポジウムを連発するような経産省が、原発の安全性について、なにを秘密にするか考えれば、この法律がどれだけ国民の利益を損なうかがよくわかると思います。

 主権者たる国民が判断材料を十分得るために、秘密保全法制定には反対すべきだと考えます。

「黒塗り手順書」やっと公開 東京電力はほとんどブラック企業 いよいよ司直のメスを入れることが必要です

 

 


 

バカ高い新型戦闘機の必要性も説明不足だが、どうしても買うんだったら

今回はヨーロッパから買ったら?と思われた方は

よろしかったら上下ともクリックしてくださると大変嬉しいです!

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村

人気ブログランキングへ 人気ブログランキング

 

『政治』 ジャンルのランキング
コメント   この記事についてブログを書く
この記事をはてなブックマークに追加
« 司法修習生に憲法も無罪判決... | トップ | 「がんばろう日本!」と言う... »
最近の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。

あわせて読む

トラックバック

この記事のトラックバック  Ping-URL