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弁護士・元ロースクール教授宮武嶺の社会派リベラルブログです。

シリアで身柄拘束の可能性、安田純平氏について国境なき記者団が日本政府に救出の努力求める。

2015年12月24日 | 人権保障と平和

 

 国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」(本部パリ)は2015年12月22日、フリージャーナリストの安田純平さんが、シリアで武装勢力に拘束されているとの見解をサイト上に掲載しました。

 同団体によると武装勢力は「期限を切って身代金を要求している」として、「安田さんの今後の安否を強く懸念している。日本政府に救出に尽力するよう求める」と主張しています。

 安田さんは2015年6月、シリア内戦を取材するためトルコ南部からシリア北西部に越境。しかし、予定していた7月を過ぎても帰国していなませんでした。

 

 埼玉県に住む安田さんの母親は、7月末〜8月ごろ、外務省から

「安田さんが拘束された可能性がある」

という趣旨の連絡があったことを明かしたということなのですが、にもかかわらず、日本政府は公式には何の発表もしておらず、共同通信によれば

『政府高官は23日、取材に「日本政府はしっかり対応している」と述べた』

というにとどまっています。

 

 なお、この国境なき記者団の声明自体に対しては、安田さんと同じくジャーナリストの常岡浩介さんや、志葉玲さんから

「身代金要求の情報はない」

などとして、信ぴょう性に疑問があるとの声も上がっています。同団体が積極的な姿勢を見せない日本政府に業を煮やしたというところでしょうか。

 しかし、いずれにしても、安田さんが身柄拘束を受けている可能性が極めて高いことは明らかです。

 

 うちからもリンクさせていただいている志葉さんは、

『国境なき記者団の情報が間違っているとしても、安田さんがシリアで拘束されている可能性は高く、日本政府には慎重な言動が求められる。

後藤健二さんと湯川遥菜さんが人質とされた際も、安倍首相は中東の嫌われ者イスラエルで同国の国旗の前で演説する、交渉を一切しない、ISに人脈をもつ学者やジャーナリストの協力の申し出を無視するなど、まるで人質を殺せというような振る舞いをした。

くれぐれも、現地の武装勢力を刺激するような言動は控えてもらいたい。』

と書いていますが、まさにその通り。

 迅速で慎重な対応が求められます。

参考記事

村野瀬玲奈の秘書課広報室さんより

中東で行方不明の日本人ジャーナリスト安田純平さんのことが心配。

 

Afternoon Cafeさんより

ジャーナリスト安田純平さんの無事を祈ります

 

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日本政府を監視するだけでなく、慎重かつ積極的に動くように要求していかないといけません。

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Japanese journalist in danger, RSF calls for his immediate release

JAPANESE JOURNALIST IN DANGER, RSF CALLS FOR HIS IMMEDIATE RELEASE

PUBLISHED ON TUESDAY 22 DECEMBER 2015.

Reporters Without Borders (RSF) calls on the Japanese government to do everything possible to obtain the release of Jumpei Yasuda, a Japanese freelance journalist who was kidnapped in Syria in July and who is still being held hostage by an armed group.

According to the information obtained yesterday by RSF, those holding Yasuda have started a countdown for the payment of a ransom, failing which they are threatening to execute him or sell him to another terrorist group.

Yasuda was kidnapped by an armed group in an area controlled by the Al-Nusra Front a few hours after crossing the border into Syria in early July. The stories he had wanted to cover included Islamic State’s execution of his friend and fellow Japanese journalist Kenji Goto in January.

RSF urges the Japanese government to act quickly. According to their obligations under international law – the Geneva Conventions and their additional protocols, UN Security Council Resolution 1738 on the safety of journalists (adopted in 2006) and a UN General Assembly resolution in 2013 – governments are responsible for the safety of journalists and must take active measures to protect and free them.

We are very concerned about Jumpei Yasuda’s fate and we call on the Japanese government to do what is needed to save this journalist,” said Benjamin Ismaïl, the head of RSF’s Asia-Pacific desk. “We also urge all parties to this conflict to respect the media’s work and to stop taking journalists hostage for political or financial purposes.

A total of 54 journalists are currently held hostage worldwide, 26 of them in Syria. The world’s most dangerous country for media personnel, Syria is ranked 177th out of 180 countries in the 2015 Reporters Without Borders press freedom index.

 

 

「安田純平さん、シリアで拘束」声明掲載

 
安田純平さん
 

国境なき記者団「身代金の支払期限が迫っている」

 国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」(本部パリ)は22日、フリージャーナリストの安田純平さん(41)がシリアで武装勢力に拘束されているとして、早急な解放を求める声明をホームページに掲載した。安田さんの救出に向けてあらゆる手段を取るよう日本政府に促している。

 声明によると、武装勢力は身代金要求に応じなければ殺害するなどと脅迫している。

 安田さんの知人らによると、安田さんは6月下旬にトルコ南部からシリアに入った後、連絡が途絶えた。フリージャーナリストの常岡浩介さん(46)は「私が知る限り、安田さんに関して身代金の要求はない。国境なき記者団の声明は信ぴょう性に疑問があると思う」と話している。

 埼玉県に住む安田さんの母親は、7月末〜8月ごろ、外務省から「安田さんが拘束された可能性がある」という趣旨の連絡があったことを明かし、「とにかく無事で帰ってきてほしい」と話した。【小泉大士、遠藤大志】

 

シリアで安田純平さん「拘束」

国境なき記者団が救出要請

2015年12月23日 18時35分 共同通信

画像 

安田純平さん 

 

国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(本部パリ)は23日までに、シリアの武装勢力がフリージャーナリスト安田純平さん(41)を拘束し、身代金を要求しているとの見解をホームページで明らかにした。「安田さんの今後の安否を強く懸念している。日本政府に救出に尽力するよう求める」としている。

 安田さんは6月下旬、泥沼化するシリア内戦を取材するためトルコ南部ハタイ県からシリア北西部に越境。予定していた7月中旬を過ぎても帰国しなかった。

 政府高官は23日、取材に「日本政府はしっかり対応している」と述べた。拘束の確認も含めて情報収集を強化する考えだ。(共同)

 

 

安田純平さん「シリアの武装勢力が身代金要求」、ジャーナリスト団体が声明―情報の信ぴょう性には疑問も

その安否が心配される安田純平さん(写真:ロイター/アフロ)

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国際ジャーナリスト団体「国境なき記者団」は、フリージャーナリストの安田純平さん(41)がシリアの武装勢力に拘束されており、「身代金を要求されている」「期限内に対応しなければ殺される」として、早急な対応を日本政府を求める声明を、22日、団体のウェブサイトに掲載した。だが、国境なき記者団の情報については信ぴょう性に疑問も残る。

安田さんは、シリアで取材中の今年7月、その消息を絶った。海外メディアなどで、現地武装勢力に拘束されたと報道されるなど、海外の報道関係者及びジャーナリスト団体も、その安否を心配していた。今回、「国境なき記者団」は、同団体が得た情報として、「安田さんはシリアで武装勢力に拘束されており、武装勢力らは身代金を要求している。期限内に要求が満たされなければ殺される恐れがある」としている。その上で、日本政府にありとあらゆる手段をとるよう、求めている(関連情報)。

だが、筆者が信頼する情報筋からは、身代金や殺害予告についての情報はなく、国境なき記者団の情報の信ぴょう性は低いように思われる。2004年4月のイラクでの日本人人質事件でも、誘拐犯とは関係ない人物が自分が「交渉役」だと名乗り出て、混乱を招くということがあった。国境なき記者団もそうした攪乱情報に惑わされている可能性もある。

国境なき記者団の情報が間違っているとしても、安田さんがシリアで拘束されている可能性は高く、日本政府には慎重な言動が求められる。後藤健二さんと湯川遥菜さんが人質とされた際も、安倍首相は中東の嫌われ者イスラエルで同国の国旗の前で演説する、交渉を一切しない、ISに人脈をもつ学者やジャーナリストの協力の申し出を無視するなど、まるで人質を殺せというような振る舞いをした。くれぐれも、現地の武装勢力を刺激するような言動は控えてもらいたい。

(了)

 

ジャーナリスト安田純平氏、シリアで消息不明か

2015.07.17 Fri posted at 15:21 JST CNN

 

東京(CNN) 消息不明となって3週間以上が経つ日本のフリージャーナリスト、安田純平氏(41)の安否への懸念が高まっている。

6月23日、安田氏はトルコからの電話で親しい友人に、シリアに入国する計画だと語ったという。安田氏は過去にもシリアで取材した経験がある。この友人(匿名を希望)は、安田氏がイスラム過激派によって身柄を拘束された可能性が高いとの見方を示した。

安田氏の短文投稿サイトのツイッターへの投稿も、6月20日以降途絶えている。安田氏は最後の投稿で「これまでの取材では場所は伏せつつ現場からブログやツイッターで現状を書いていたが、取材への妨害が本当に洒落にならないレベルになってきているので、今後は難しいかなと思っている」と述べていた。

日本の岸田外相は10日の記者会見で質問に答え、安田氏の安否についての情報には接していないと述べた。これにより、安田氏の安否をめぐる懸念は高まった。

折しも衆院では、第2次世界大戦後初めて、海外での自衛隊の戦闘行為を認める安保関連法案が可決された。

安保関連法案に反対する人々は、イラクやシリアに拠点を築く過激派「イラク・シリア・イスラム国(ISIS)」との戦いを含む国際紛争に日本が巻き込まれるのではないかと懸念している。

安田氏のウェブサイトによれば、安田氏は1997年に記者となり、2003年にアフガニスタンを訪問した後フリーに。イラク軍などに拘束されながらもイラクでの取材を行う。

04年にバグダッドで武装勢力に拘束される。この時、紛争地帯に自ら足を踏み入れたにもかかわらず日本政府に解放交渉をさせたとして、一部の日本人から批判を浴びた。

 

安田純平氏がシリアで拘束されるも、安倍官邸が安保法制への影響を考え情報を隠蔽!?

【この記事のキーワード】
2015.07.13 リテラ
 
sugakishida_01_150713.jpg
またもや隠蔽か?(上・菅義偉公式HPより/下・岸田文雄公式HPより)


 数日前からネットでジャーナリストの安田純平氏がシリアで拘束されたという情報が流れていたが、本サイトの取材では、これはどうやら事実のようだ。

 安田氏は6月下旬の段階で、ツイッターの更新が途絶えていた。
 
「ISに拘束された可能性がきわめて高く、政府も7月はじめにはこの事実を把握していたようです」(官邸担当記者)
編集部注:7月13日22時1分、情報を訂正・更新します。当初、安田氏はISに拘束された可能性が高いとの話でしたが、記事配信後、別のイスラム過激派組織であるとの有力情報が得られました。】

 ところが、菅義偉官房長官は9日の会見でこの情報を質問されると、「拘束されたとの情報には接していない」と否定。岸田文雄外相も「少なくとも現在、邦人が拘束されたとの情報は入っていません」「(安田氏がシリアに入ってることも)確認していない」とシラをきった。なぜか。

 前出の官邸担当記者がこう語る。

「もちろん安保法制の国会論議への影響を考えてのことです。今の段階で下手に情報が出れば、強行採決がふっとびかねない。だから、隠せるだけ隠そうということでしょう。今後も、政府は後藤さんのときと同じで人質交渉をする気なんてないでしょうね。そのまま放置して、もし発覚したら、逆に『だからこそ安保法制が必要だ』という論議にすりかえる構えでしょう」

あいかわらず、国民の命を何とも思っていない安倍政権らしいやり口だが、不可解なのは、メディアの対応だ。ここまで情報が流れ、会見でも質問が出ているのに、政権幹部に否定されると、新聞やテレビは、一行たりとも一分たりとも報道しない。

 いったいこの国はどうなってしまっているのだろう。

 なお、この問題については、引き続き取材中なので、さらに詳しい事実関係がわかり次第、報告したい。
編集部

 

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1 コメント

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Unknown (タカニシ)
2015-12-25 00:49:44
後藤さんや湯川さんの時といいこの安田さんの時といい、彼らを救う意思のない日本政府が「国民を守る」を口にするだなんて笑い話にもほどがある。放火魔が火の用心を訴えるようなもんだ。
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