(辺野古アクションより)
一川防衛相と山岡消費者問題担当相への問責決議案が参議院で可決し、臨時国会は閉幕、もう冬休みです。被災者は寒さに震えているのに、のんびりした話です。
さて、一川防衛相には素人発言など失言が多々ありましたが、問責決議の最も大きな理由は、田中元防衛局長の「犯す」発言の引責です。
沖縄防衛局の田中聡局長は11月28日夜、報道陣との非公式の懇談会の席で、米軍普天間飛行場代替施設を名護市辺野古に建設するための環境影響評価(アセスメント)の「評価書」の年内提出について、一川保夫防衛相が「年内に提出できる準備をしている」との表現にとどめ、年内提出実施の明言を避けていることはなぜか、と問われたことに対し 「これから犯しますよと言いますか」と述べ、年内提出の方針はあるものの、沖縄側の感情に「配慮」しているとの考えを示しました
この問題はいろいろ論じられてきましたが、なぜ田中元局長が環境アセスを「犯す」と表現したかはつきつめて考えられていません。
それはこの環境アセス自体に重大な欺瞞があるからなのです。
沖縄を普天間基地移設で「犯す前にこれから犯すとは言わない」辺野古環境アセスについて沖縄防衛局長が暴言
(辺野古アクションより)
普天間基地には、「未亡人製造機」と呼ばれるほど死亡事故の多い米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが来年配備予定です。
この配備はずっと公然の秘密とされ、沖縄県民に正式に報告されないままで来ていました。そのこと自体が沖縄差別の象徴です。
たとえば、原発といえども、地元自治体に内緒で計画を進めることはなかったのです。電源三法などにより金で買った物とはいえ、曲がりなりにも地元の了解は得てきたはずなのです。そういう手順さえ沖縄では踏まれません。
米軍 沖縄に枯れ葉剤を埋めて隠蔽・「未亡人製造機」オスプレイ配備 沖縄差別を忘れないで
さて、このオスプレイが起こした事故について、米軍側が事故率の計算対象から除いて事故隠ししていたことが、新たに分かったのです。
これは、末尾の沖縄タイムズの記事にあるように、テクノロジー専門のニュースサイト「ワイアード」掲載の10月13日付け記事で報告されたものです。
日米両政府は、MV22オスプレイの過去10年間の10万飛行時間当たりの事故件数は1・28件であり、米軍全体の平均(2・46)よりも小さくなったと宣伝してきました。この事故率算出の対象は、200万ドル以上の損害か、死者を出した事故で、「クラスA飛行事故」と呼ばれます。
事故は米ノースカロライナ州ニューリバーの海兵隊基地で発生しました。飛行前点検中のオスプレイが、意図しないエンジン推力の上昇のため約30フィート(9 メートル)浮き上がった後に落下、右翼と右エンジンが大破しました。その結果、乗員3人にけがはなく、今回は幸いにも未亡人は作らないで済みましたが、機 体は約700万ドル(当時のレートで約8億3千万円)の損害を受けていたというのです。
ところが、海兵隊は「(事故機は)飛行の意図がなかった」などとし、「クラスA飛行事故」に含めませんでした。
さらにこの記事では、2010年4月にアフガニスタンで乗員4人が死亡した墜落事故など、CV22の事故を含めていないと批判しています。これを含めれば、事故率は約3倍になり、米軍の平均を上回ると指摘しているのです。
その上、この記事では、海兵隊がオスプレイのエンジン火災事故の損害額を過小評価している疑惑を告発していますし、今年7月にまたもアフガンで乗員1人がオスプレイから落下、死亡した事故を「調査中」として除外していることも指摘しています。
ミリタリーオタクはこのオスプレイの擁護をする人が多いのですが、この事故隠しについては全く触れません。
一川防衛相は沖縄 訪問中の10月17日夜の記者会見で、米海兵隊が来年沖縄に導入するとする垂直離着陸輸送機MV22オスプレイを「評価書の中でしっかり評価することで作 業を進めたい」とし、評価書で辺野古での使用機種をオスプレイに変更することも初めて公式に示しました。
しっかり評価するもなにも、事故隠しを報道した記事が出たのはその4日前のことです。まだ、この事故隠しをまともに知りもしないはずです。現に閣僚は誰一人言及していません。
一川防衛相がオスプレイ配備を前提として辺野古への基地移転の環境アセスメントをするというなら、アメリカに媚びを売るのではなく、オスプレイの事故に関するすべての資料を真正面から要求しなくてはならないはずです。
この無責任なアメリカ盲従の態度こそ、まさに、一川防衛相が問責されなければならないことのはずです。
(辺野古アクションより)
野田首相や一川防衛相が今年中に!普天間基地の辺野古移設のアセスメントを提出することができると断言しているということは、まともに調査する気も、オスプレイを含め辺野古への基地移転の安全性を評価する気も、さらさらない、と自白しているようなものです。
こんなに危ないものをろくに調査もせず、普天間だろうが辺野古だろうが拒否もせず導入させようとするとは、とことん沖縄をなめきった野田民主党政権の態度は犯罪的だと思います。
あきれたことに、辺野古への普天間移設問題について、沖縄は日本にとって戦略的に大事だし、名護市には振興対策費として何百億円も投じられてきたのだから我慢して基地を受け入れるべきだ、受け入れないなら金を返せ等という政治家や評論家もいます。
常々疑問なのは、普天間基地一つを廃絶しても、「侵略」用部隊である海兵隊の一部がよそに移るだけで、日本の「防衛」にはさほど影響がないのに、なぜ、日本の米軍基地がすべてなくなるような、あるいは日米安保条約が破棄されるかのようなとらえ方をするのかと言うことです。
それこそためにする論理操作でしょう。
あくまで、沖縄の基地負担のほんの一部の軽減だけのことではないですか。それを、普天間移設問題で日米の同盟関係が破綻するとか、普天間基地がないと日本が中国に侵略されるとか、本気で言っているのでしょうか。
沖縄には日本にある米軍専用施設面積の約74%が集中し、人口密集地に設置され「世界一危険な基地」と呼ばれる海兵隊普天間飛行場(宜野湾市)などが 本島面積の約20%を占めています。
沖縄県民は半世紀以上も危険と隣り合わせの生活を続けてきたのです。
沖縄県の経済活動は米軍基地への依存が高い時期もあったが、観光業などに活路を見いだし、アジアとの物流拠点としても頭角を現してきており、県民総所得に占める基地関連収入はわずか5%程度にすぎません。
一方、基地の存在感は圧倒的で、県の統計では、沖縄の米軍基地の総面積は約2万3千ヘクタールで大阪市を少し上回る広さで、ごう音をまき散らす戦闘機部隊が常駐する嘉手納基地、射撃やジャングル戦闘訓練を行う広大な演習場などが広がっています。
駐留米兵は2009年9月末で計約2万4千人、うち海兵隊員が約1万5千人と最大勢力。洋上展開している水兵などを除くと、本土の住民千人当たりの米兵数はわずか0・1人だが、沖縄では17・8人と200倍近い開きがある。
しかも、米軍と米軍塀による事故と事件が多発しているのに、これらの広大な基地と多数の米兵らには日本の法令が基本的に適用されません。
日本にいる海兵隊の一部が利用しているに過ぎない普天間基地は、どうしても、どうしても日本の防衛のために必要なものなのですか?たとえば、これから海兵隊の常駐することが決まったオーストラリアのダーウィンではだめなのですか?
それを日本国民はつきつめて考えた上で、辺野古の海を潰して基地の移転をしようとしているのでしょうか。
辺野古への移設が出来なければ、普天間に残したまま恒久化するというのでしょうか。
他人事だから真面目に考えないというのであれば、野田政権や一川防衛相を責める資格がないと言うことにならないでしょうか。
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豪北部に米海兵隊駐留へ=中国の海洋進出けん制
【シドニー時事】オーストラリアを訪問中のオバマ米大統領とギラード豪首相は16日、キャンベラで会談後に共同記者会見し、豪州の東南アジアへの玄関口である北部ダーウィンなどに米海兵隊を駐留させる計画を発表した。中国の海洋進出をけん制する狙いがあり、来年半ばごろにまず最大250人を展開。将来的には2500人にまで拡大する方針。
戦略的、経済的に重要性が高まるアジア太平洋地域への米軍のプレゼンス(存在)強化の一環で、海兵隊は豪軍の施設を利用し、訓練などを行う。両国は米軍物資の備蓄でも協力する。
調印60周年を迎えた相互安全保障条約(アンザス条約)に基づく米豪の同盟関係をさらに強化するもので、資源輸出など経済面で中国との結び付きを強める豪州が、安保戦略では米国を支える立場を鮮明にした。
ギラード首相は「経済成長には安定が重要だ」とし、アジア太平洋地域安定の「基盤」としての米豪同盟の意義を強調。オバマ大統領は「豪州よりも強力な同盟国はない」と語るとともに、「この地域は戦略的に非常に重要だ」と指摘した。
(時事通信 2011/11/16-19:33)
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来年米軍普天間飛行場への配備が計画されている米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイが 2006年3月に起こした事故について、米軍側が事故率の計算対象から除いていたことが新たに分かった。損害額は重大事故の基準(200万ドル)を超えて いるが「意図した飛行でない」として除外されたという。13日付の米テクノロジー専門サイト「ワイアード」が伝えた。
日米両政府はことし6月、オスプレイの事故率について、開発段階や空軍仕様のCV22の事故件数など を除いた上で10万飛行時間あたり1・28件と県などに説明。「平均(2・46)を上回る安全性の記録を有している」としてきたが、改良が加えられ本格量 産が始まった後のMV22にも“隠された”事故があったことになる。
同サイトはほかに少なくとも3件の事故が同様に除外された可能性があるとしており、データの信ぴょう性がさらに大きく揺らいだ形だ。
同サイトや当時の報道などによると、事故は米ノースカロライナ州ニューリバーの海兵隊基地で発生。飛 行前点検中のオスプレイが、意図しないエンジン推力の上昇のため約30フィート(9メートル)浮き上がった後に落下、右翼と右エンジンが大破した。乗員3 人にけがはなかったが、機体は約700万ドル(当時のレートで約8億3千万円)の損害を受けた。
海兵隊と海軍省安全センターは事故について「飛行の意図がなく事故率の計算には含まれていない」と説明したという。
海兵隊は13日付で、海兵隊以上にオスプレイの安全性に関心を払うものはないとした上で「事故率の算 定対象にならなかったから事故の調査や考慮がされないということはない」「(CV22が除外されたのは)われわれが海兵隊で空軍ではないからだ」などと反 論する声明を発表した。
自衛隊の部隊を強化するか
沖縄の基地をすべて移設可能な
巨大な軍事施設をメガフロート上に作るほかないでしょう。