らき太な日常

『樹萄らき』のある日の出来事 

33回忌

2020-06-06 | Weblog
 六月。
 今年は59歳で亡くなった母親の33回忌だ。69歳で亡くなった父親は去年だった。
 別に法事はしなかったが。
 焼失したので、位牌も写真も臍の緒も何も残っていない。
 声も忘れかけ、顔もはっきりとしなくなっている。
 よく、親の歳より長生きしたいと聞くが、そうなるととりあえずあと5年だ。
 今は衣食住支えられているので、餓死の心配はないのが幸運だと思える。
 17年前までは、自分はきっと餓死するんだろうな、と思いながら日々生きていたし。
 なにせ毎月ほぼ一週間は連日欠勤で、それが原因で空気的に辞表を出すという日々だった。
 家賃と光熱費を支払うと残りは少ない。例えて言うなら病院の初回診察費が払えない額なので、
 熱が出ても病院へは行けなかった。
 数日間一日4リットルのコーヒーやお茶でしのいでいた日々もある。
 六個入りのバターロールを一日一個ずつ食べると、日曜日は絶食だ。
 それでも、貧乏には慣れていたので何となく生きていた。
 希望はなかったが、生きてはいた。
 その後も色々あったが
 川柳の仲間 旬 と出会い、飼い主に拾って貰い、世話をしてもらい、
 今こうして生きている。
 振り返ってみると、
 ホームレスになる心配も餓死の心配もしなくていい日がくるとは思えなかったから、
 とても幸運だったと今思う。
 ここ数年は、かあちゃん、とつぶやいて泣くこともなくなっていることにも気づいた。
 幸せか?と問われたら、幸せだと言えるな。
コメント (2)
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