まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

島津重富荘

2018-02-22 23:17:34 | 建物・まちなみ
鹿児島の続き。

旧重富島津家別邸というのを探してうろうろしていたが、ネットに出ていたマップは場所が全く違っていたようで、
散髪屋のおっちゃんにタブレットの地図で教えてもらってやってきた。あぁ、ここか!


ここは島津久光の別邸で客人をもてなすための場であった。薩摩藩の栄華をしのぶこの高台の邸宅は、
今はすでに島津家の手を離れているが、庭園もそのままに「マナーハウス島津重富荘」としてウエディング会場、
そしてAUTOMNE(オトヌ)というフレンチレストランとなっている。


こういうところは敷居が高そうで気後れしてしまうが、せっかく坂道を上ってやってきたので、
フロントで建物を見学させてもらえないかと尋ねたところ快く案内して下さり、会食の準備中の部屋もあったが
古い趣の残る部屋をじっくり見ることができた。


こちらの広いフローリングのフロアも元は続き間の座敷だったのだろう。建具を取り払いひとつながりの
大空間として使えるのは日本家屋の特徴。天井は高くお庭がガラス窓ごしに一望できる。




残された欄間がほどよく空間を仕切り、落ち着くスケール感。
しかし結構細かく仕切られていたのだな。中央部の座敷を控えの間が囲んでいたのだろうか。


見て!釘隠しは菊の花をかたどった焼き物製で、金彩が施された豪華なもの。


こんな床の間の棚見たことない!吊り棚の柱は漆塗りに金彩で唐草模様が。


こちらはこじんまりした個室。お庭に面した奥の明るい部屋をダイニングとして、窓無しの小さな続き間を
落ち着いたワインバーの雰囲気に。


お祝い事などのときに家族や仲間で貸し切ってゆっくり過ごすのにぴったりな部屋だな。


純和風邸宅のよさをうまく生かしてあるなぁ。




窓の開けられた床の間。そこここに飾られた骨董品はマナーハウスの社長のコレクションらしい。
特に白薩摩の器が多くかなり貴重なものと見える。


建具の引き手も白薩摩焼きだ!しかも絵が皆違っている。ちょっと見たところだけで7~8種類ぐらいある。すごい~~




これは島津の家紋入りラジオ!箪笥を改造したものだとか。すごい斬新な改造だなぁ!!


このレンガ塀も、主屋と共に登録有形文化財になっている。


自然の地形を生かして作られたお庭はずっと奥まで続いており、人工の滝もあった。
ウエディングの撮影をしている横でお庭や建物の写真を撮らせてもらっていたが、スタッフの方々は誰も
嫌な顔ひとつすることなくにこやかに、ごゆっくりどうぞと言って頂いて、その対応には感激。。。

このレストランは、ランチなら3000円~食べられるらしい。今度は是非食事も楽しんでみたいなぁ。

敷地内にはカフェもあり、そこの大きな窓は桜島のおすすめビュースポットなんですよ、と、案内してくれた
お姉さんが教えてくれたので、行ってみる。確かに絶景!!


もう日暮れ近かったので、飲食せずに桜島を見せてもらっただけだったが、この雄大な風景を見ながら
お茶を飲むのは最高だろうなぁ。今度は是非!


島津重富荘の入口脇にあるレンガ倉庫も、潮音館というカフェになっているようだ。


こういう素晴らしい建物が、ウエディングだけでなく普段使いもできそうな施設になっているのはうれしいなぁ~

続く。
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鹿児島県民教育文化研究所再訪 その2

2018-02-21 23:45:33 | 建物・まちなみ
鹿児島県民教育文化研究所の続き。

素晴らしいのはアールデコの事務所だけではない。
玄関から廊下をまっすぐ進むと右手に中庭に面した格子窓や花灯窓が。




左手にはお庭を望む二間続きの端正な座敷がある。床の間には書院が付く。


藤の花房が大胆にデザインされた欄間。こちらも藤武呉服店の名にかけたものだな。


打出の小槌の透かし彫り。晴れやかで華やかな場だ。ここを会議室として使っているとは、何とも贅沢だなぁ!


廊下の突き当たりを左へ折れるといきなりすこーんと抜けた階段ホールが現れる!
ここから先はまたガラリと雰囲気が変わって、遊びの空間、趣味の空間ということが感じられる。
自然木を使った数寄屋意匠があちこちに施されている。


その奥に続く廊下に沿って手洗い場が設けられ、ここでも曲がりくねった面白い形の自然木が。


奥の二間続きの座敷の欄間は波濤をデザイン。


奥の座敷はさらに一部が出っ張った形となり、違い棚が作りつけられた出窓や地袋、それに丸竹を落としがけに
した垂れ壁など、アシンメトリーで面白い空間は茶室のようにも見える。


お庭に面した居心地のよさげな広縁。ここの椅子に座った時には座敷に座った人と目線の高さが合う。
はじめからここにテーブルセットを置くように設計されたのだろうか。


入れ子になったような複雑な天井の構成。


2階へも上ってみよう。ホールの天井は船底形の網代天井。


2階は児童図書室と相談室になっていて、相談室の方は立入禁止だったが、吹き抜けの階段室の窓から
中をちらっと見ることができる。


廊下の欄間がこんな山の形の下地窓になっている。どこの山だろうか。鹿児島の人が見たら分かるのだろうか。


丸木や竹やつるなどを使った意匠が随所に。


1936(昭和11)年に、宮大工が釘をいっさい使わずに建てたというお屋敷は、80年経った今も
ほとんど傷んだところもなく美しい姿を保っている。あぁ素晴らしいなぁ!


竹で作られた青海波の格子は、場所からするとトイレの窓だろうか。

今回もやっぱり図書館の方は入ることができなかった。棟続きだが玄関は別にあり、まるで茶室のような趣の
その玄関からは、内部への想像が掻き立てられる。
施設の管理人は不在っぽかったし、玄関は閉まっており、内側から図書館のエリアへつながるドアも
閉まっていたが、図書館というからには頼めば図書を借りられる(=中に入れる)のだろうか?

続く
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鹿児島県民教育文化研究所再訪

2018-02-20 23:44:57 | 建物・まちなみ
鹿児島の続き。

以前このあたりをうろついて偶然発見し、素晴らしくて感激した鹿児島県民教育文化研究所(元藤武呉服店別邸)を
もう一度見に来た。以前ブログに写真もアップしているがまた載せたくなる(笑)


入口をガラッと開けて、すみませ~ん!と声をかけてみると、おっちゃんが出てきたので、建物を見学させて下さいと
言うと、はいはいどうぞと。どうやらその方も部屋を借りて何か会合をしているところだったようだ。大らかだなぁ~


前回は大きな会合が行われるところだったがおばちゃんが大急ぎで案内してくれ、その後少し自由に
見たのだがやはりおじゃまになるのでさらっと見て引き上げたのだった。今回はおっちゃんがさっさと
自分のところへ戻って行ったので、ひとりでじっくり見て回った。


フフフ、この正三角形の寄せ木も健在だぁ~~~いいねぇ、いいねぇ(笑)


三角形の寄せ木の大きい版が網干の山本邸にあったなぁ。この2倍ぐらいの大きさだった。


そしてこちらの事務室、ここはアールデコ調の造作が満載でテンションが上がりまくり!!


それも少し和風が感じられ、民藝っぽい雰囲気もある。


やはずに貼られた暖炉のタイル、ナミナミ模様と思ったら、ジグザグ模様に型押ししてある。
こんなタイル見たことないなぁ。


アイアンの衝立とツールスタンドもいい味~~!今も実際に使っている感が漂っているけど、どうかな??


部屋の中は変な改造も何もされておらずほんとに自然な感じでうれしい。ずっと使われ続けているからか、
状態も素晴らしく、こまめな手入れの賜物なのだろう。




藤&竹のすりガラスも健在。あぁ~素敵~~




タイル敷きの部分は表玄関?サンルーム?応接セットがハマってるなぁ~~~


無釉モザイクタイルだが、縁がランダムに欠けている。これもしかしてわざとはつってるの??
手間かかってそう~~


いや~~ほんとに見ごたえあるなぁ~~
見ごたえありすぎるので1回の記事ではおさまりきらなかった(汗)


続く
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金山橋と龍門司坂

2018-02-19 23:10:18 | 川・橋・船
鹿児島の続き。

さっき空港から走って来る途中に案内表示を目にして気になっていた石橋も、龍門滝の滝上から近いので行ってみよう。
金山(きんざん)橋が架かる網掛川は、田畑に囲まれた開けた場所に流れていた。駐車場とトイレもちゃんと
整備されているところを見ると、観光スポットとして訪れる人も多いのだろう。


おぉ、確かにアーチの石橋だ。欄干は比較的新しそうだが、切石がぴっちり隙間なく積まれたアーチは
どっしりとして安定している。今も現役の車道橋でありなかなかいい感じ。


金山橋の名の通り、菱刈や横川の金鉱山からの鉱石や物資を加治木港へ運ぶための「金山道路」に架けられた橋で、
加治木島津家が明治13年ごろに作ったと言われているが、詳しい資料は残っていないという。


古い親柱も保存されていた。深く刻まれた「金山橋」の文字が歴史を感じさせる。


そしてまた素晴らしいのは、この橋が架かっている川のすぐ上手にある滝!板井戸の滝。金山滝とも呼ばれている。


こんな開けた里にある川なのに、ここで切り立った天然の崖ができており、流れに削られた岩の隙間から
数条に分かれて落ちる滝は見事だ。小さく見えるが高さは8mもあるらしい。




垂直にそそり立つ崖から太い音を立てて半円形の深い淵に注ぎ込む。ここだけ切り取って見れば
山深い峡谷のようで雰囲気満点!石橋と滝が一度に楽しめるおすすめスポットだ。

あぁ、来てよかった~郷土館のおばちゃんに感謝!

さて、龍門司坂は龍門滝の滝下からほど近い場所で、車道から登山口のような古道の入口を入っていくと
いきなり鬱蒼とした石畳の道が始まる。結構な坂道だ。


江戸時代の日向筋から分岐して熊本へ向かう街道、「大口筋」の一部、山間部の486.8mが当時のままの姿で
残っている。


古文書によると、1635(寛永12)年に作られたといい、あまり段差をつけないように敷かれた石畳が
特徴なのだとか。側溝が設けられたり、雨でのり面が浸食されないような工夫もされているという。


石畳にはみっしりと苔がむし、その上にちらちらとレース越しのような木漏れ日が落ちている。
ゴツゴツした石畳は正直歩きにくいが、雨が降ると土砂が流れてぬかるむ山道からすれば、しっかり舗装された
この道は当時は断然楽だっただろう。江戸と薩摩を結ぶ重要な街道であり、大名行列にも使われたとか。


西南戦争の時には西郷軍もこの道を通って人吉へ向かったといい、大河ドラマ「西郷どん」のロケ地にも
なっている。見てないけど(汗)

龍門司坂の往復はなかなか気持ちいいハイキング。山道もこのぐらいが私にはちょうどいいな(笑)

駐車場の方へ戻る途中にあった、駅名標の形の「高井田」看板。廃線跡か!?と思ったが、関係ないようだ。
前の駅はおはよう、次の駅はこんにちは。こんにちはのNがロシア語みたい(笑)


龍門滝の下にも温泉施設があったが、やっぱり八十八湯めぐりの温泉ということで、浜之市ふれあいセンター富の湯へ。
にがりのような味がする濃厚な温泉で満喫。もちろんスタンプ1つ目ゲット!


続く
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加治木図書館と龍門滝

2018-02-18 23:10:04 | 建物・まちなみ
また鹿児島に行ってきた。

朝イチのピーチで鹿児島空港に着いて、レンタカーでGO!南下して姶良市にある加治木図書館にやってきた。
洋風の破風がふたつ重なるちょっとおしゃれな建物は、1937(昭和12)年に郷土館として建てられた。
1972(昭和47)年に新しいRC造の郷土館が出来たので、元の建物を図書館に譲ったとか。
どちらも郷土文化の保存・継承に熱心な篤志家の寄付による。


ちょうど9時前で開館準備をされていた郷土館のガイドの方に声をかけると、裏にも石造倉庫もありますよと
案内して下さった。


おぉ、美形の石蔵。


この石は大谷石に似ているが二瀬戸(ふたせど)石という地元産の凝灰岩だという。
石の表面の叩き痕が朝の光を受けてくっきりとした陰影を見せる。美しいなぁ!


図書館はL字型につながった二棟からなり、こちらは元「陳列館」。高床式で作られていて、靴を脱いで上がる。


ワンルームでこじんまり。書架は低くて子供でも使いやすそう。地域に親しまれていることが伝わってくる。
実際、新しい中央図書館が姶良市役所近くにできたのだが、こちらの方がいいとわざわざ来る方もおられるとか。


左側のひときわ古そうな和館は、元「日本館」。現在は学習室などとして使われている。


加治木のまちは江戸時代から交通の要衝であり、加治木島津家の麓(武家屋敷地)として栄えていた。
隣接する柁城小学校や加治木高校を含めて元島津義弘の屋敷地であり、西南戦争後の一時期に臨時県庁舎も
置かれていたとか。
第二次大戦終戦直前の空襲で加治木のまちの多くが焼失したが、郷土資料館の上手で火が止まり難を逃れたそうだ。


さっき入って来た入口は、元の門柱の横であり、現在締め切られ掲示板などが立てられている部分が元の出入口
だったと聞いてちょっとびっくり。ははぁ!そういうことか。

この日は大まかな予定は考えてあったが、朝っぱらからあまりせかせかするのも何なので、ガイドのおばちゃんの
説明を聞いたり、この近くにある石畳の古道、龍門司坂や龍門滝への行き方を教えてもらったりしながら、
郷土資料館でのんびり過ごした。

車で龍門滝へ向かう。案内通りに行ってみると滝の上に着いた。
黒い岩の上を流れて行く水が、空中に消えていく。かなり高い滝だ。しかし、、、木がわっさり生えていて
よく見えないな。。。


黒々とした岩盤。下から見れる場所はあるだろうか?


山の麓にある駐車場から細い小道を数分歩くと、おぉ!出た!うぉ~~っ!!
高さ46m、幅43m。日本の滝百選にも選ばれている。水量は少なめだが4条に分かれて落ちる姿は
雄大で美しい~~


川原に下り、飛び石に乗って正面から眺める。
崖をなしている岩盤は柱状節理がはっきり見えているな。マグマが冷えて固まった安山岩だという。
岩の凹凸に当たった水の流れは多様な表情を見せる。


黒光りする岩と、真っ白な水のしぶき。


深い緑色によどんだ滝つぼ。あぁ、ずっと見ていても飽きない美しさ。。。さすが日本の滝百選。

滝も結構好きなのであちこちで見に行っているが、これから日本の滝百選もチェックしておこう~~

続く
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