まちかど逍遥

私ぷにょがまちなかで遭遇したモノや考えたコトなどを綴ります。

貨物の香りを求めて ~宇部岬

2009-10-27 01:20:06 | 鉄道風景
宇部新川からまた電車に乗って、宇部岬へ。名前からして海に突き出た断崖の上に駅が
あるようなイメージを勝手に抱いて楽しんでいたのだが(爆)、普通に平地にある駅だった。
跨線橋を渡ると、運転士さんも電車を降りて渡ってきた。対向列車に何かトラブルが
あったらしく、行き違い待ちで長いこと停まっていた。


「貨物列車は今も走ってますか?」「あぁ走ってるよ、明日までね」ええっ、明日まで!?
やっぱり廃止になるのは現実だったんだ、というショックと、ギリギリ間に合った、という
安堵感が入り混じった複雑な気持ちに襲われる。。。(※この日は10月17日)



実は、ネットで見ていた時は廃止の日がはっきり分からなかったので、もしかすると
すでになくなってしまったかもしれない、もしくは廃止はデマかもしれない、などと、
行ってみるまではあまり期待も絶望もするまいと思っていた。


宇部岬駅は無人駅。弓なりに曲がったホームの一番端まで歩いて行くと、もう一つの
ホームがあった。一両分ぐらいと短い。機関車の留置用だったのだろうか。


スイッチバックする形で、海側にあるセントラル硝子の工場へ線路が伸びている。
列車が来るまでまだ少し時間があるのでちょっと見に行こう。
すごい偶然なのだが、たまたま2日前に受け取ったばかりの、アマゾンで買った雑誌に、
例の石灰石列車の運行時刻が詳細に載っていたのだ。呼び寄せられたのかもしれない(笑)。


分岐のポイントあたりで数人の鉄チャンがロケハンしている。
カーブの具合からすると工場はだいぶ遠そうだ。。。諦めてこの辺りで待つか。

来たぁ~!
赤いディーゼル機関車が引いてきたのは、真っ白な石灰石を山と積んだ無蓋貨車。
うわぁ・・・!!


ヘッドマークなどなんの飾りもなく、おそらくずっと今までと同じ様子で、ガタンガタン、
ガタンガタン、と石灰石列車は私の目の前を通り過ぎ、宇部岬駅の構内へ入っていった。うわぁ・・・

戻ろ!
すぐに出ていくわけじゃないのに、気持ちが焦って駅までダッシュ!
駅にはいつの間にか人が増え、それでも20人くらいだろうか、思い思いの角度から
停車中の貨物列車を撮っている。普通、貨物線はだいたい旅客線と別になっていて
貨物列車が旅客駅のホームにぴったり停車するなんてあまり見かけないので、それだけでも
目に新鮮な光景だが、積み荷がナマモノときたらもう興奮!!

跨線橋に上がって上から見下ろす。石灰石の山に飛び下りたい衝動に駆られる(爆)。




そのうち、機関車を切り離して反対側へつけ直す機回し作業が始まった。
あぁ、ムービーを撮りたかった!(携帯のメモリーがいっぱいで撮れなかったんである。。)
鳥栖駅でのなは・あかつきの連結作業を思い出す。


一種の儀式のような作業は無事完了し、石灰石列車は最終目的地であるセントラル硝子の工場へ
向けて出発!カーブを曲がって最終車両が見えなくなるまで、皆ホームで静かに見送った。


その後ギャラリーは三々五々、どこかへ行ってしまい、駅にはほとんど人がいなくなった。
車で来ている人もいたので、工場まで追って行ったのかもしれない。
私たちは当初の予定を変更して宇部岬で2時間ほど過ごすことにしたので、工場帰りの
列車も見れる予定だ。駅舎の写真を撮ったり、古いホームに座ってのんびり。。。
そして、機関車の鳴き声が2回ほど聞こえた後、、、戻ってきた!
あれ?空の貨車を連れてくるのかと思いきや、機関車だけだ。
重安から運んできた貨車を厚狭で二つに分け、宇部岬まで2往復して運ぶらしいのだが、
最後に全部の空貨車を運ぶのかな。しばらく駅で待機した後機関車はまた厚狭へ向け帰って行った。

あぁこの魅力的な宇部岬駅で、一通りの作業を見れてよかった。。。石灰石列車の思い出を
胸に刻み、次の電車で宇部岬を後にした。


ワンマンカーのマーク。かわいい~~!!

続く

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