今月の洋館めぐり講座は、あいにくの雨の中京都市内の旧T邸を見学。
ここは門構えは威厳があるが、木がうっそうと茂っているので全貌が
見えないうえに、一見すると地味なコンクリートブロック積みの外観で、
名のある建築家が建てた貴重な洋館だとは分からないだろう。
私も写真ではみたことがあったが、正直それほど心惹かれる感じではなかった。
ところが、アプローチの石段を上り、建物のファサードが木々の間から見えると
おおっ~と声をあげずにはいられない!
この建物の設計者は本野精吾という人で、「日本で最初に機能主義を主張した
プロフェッサー・アーキテクトであった」(講座の資料より)
半円形に突き出したガラス張りのテラスのような空間が目の前に迫る。
しかし迫力あるのは1階の玄関ポーチ。
コンクリート打ちっぱなしの太い円柱が2本ドーンと立っている。
その上の半円形の部分も打ちっぱなしである。
コンクリートを仕上材として使った最初期の例であるという。
天井にはオリジナルの照明器具。
玄関以外の部分は、表面にコンクリートブロックが見えているが
型枠代わりにコンクリートブロックを使用してコンクリートを充填している
という。もちろん鉄筋も入っている。意匠としても結構カッコイイ。
玄関の円柱の打ちっぱなしコンクリートはざらざらしていて、
今の建物とは質感がちょっと違う。石っぽい、と言えるかもしれない。
それは設計者の意図したところと違うだろうが、細かい陰影ができ、
結果的によい効果をもたらしていると思う。
内部の写真を撮らないように言われたので外の写真ばかりになってしまったが、
内部はシンプルながら大理石の暖炉があったり、作りつけの棚のある台所、
木製の手すりのある階段、あの玄関上のガラス張りの書斎、、、などなど、
素晴らしい建具や調度品や染色作家であったT氏の作品とも相まって、
とても温かく魅力的な空間なのである。
しかし残念なことには、陸屋根の悲しい性、とでもいうべきか、上の階では
雨漏りにより天井が落ちていたり木製のカーテンボックスが腐朽していたり、、、
早急な改修が望まれる。
建物がたどってきた運命についての詳しい説明はひろ009さんのブログをどうぞ。→こちら
現オーナーであるK夫妻のこの建物に対する深い愛着を感じた見学会だった。
ありがとうございました。
疎水にかかる山ノ谷橋。
明治37年に架けられた国内最古級のRCアーチ橋という。
楕円アーチが洗練された印象。こんな造形が明治の造とは!
近くにはこんな石畳の路地があった。
美しい石の配置。
石畳には雨がよく似合う。。。
ここは門構えは威厳があるが、木がうっそうと茂っているので全貌が
見えないうえに、一見すると地味なコンクリートブロック積みの外観で、
名のある建築家が建てた貴重な洋館だとは分からないだろう。
私も写真ではみたことがあったが、正直それほど心惹かれる感じではなかった。
ところが、アプローチの石段を上り、建物のファサードが木々の間から見えると
おおっ~と声をあげずにはいられない!
この建物の設計者は本野精吾という人で、「日本で最初に機能主義を主張した
プロフェッサー・アーキテクトであった」(講座の資料より)
半円形に突き出したガラス張りのテラスのような空間が目の前に迫る。
しかし迫力あるのは1階の玄関ポーチ。
コンクリート打ちっぱなしの太い円柱が2本ドーンと立っている。
その上の半円形の部分も打ちっぱなしである。
コンクリートを仕上材として使った最初期の例であるという。
天井にはオリジナルの照明器具。
玄関以外の部分は、表面にコンクリートブロックが見えているが
型枠代わりにコンクリートブロックを使用してコンクリートを充填している
という。もちろん鉄筋も入っている。意匠としても結構カッコイイ。
玄関の円柱の打ちっぱなしコンクリートはざらざらしていて、
今の建物とは質感がちょっと違う。石っぽい、と言えるかもしれない。
それは設計者の意図したところと違うだろうが、細かい陰影ができ、
結果的によい効果をもたらしていると思う。
内部の写真を撮らないように言われたので外の写真ばかりになってしまったが、
内部はシンプルながら大理石の暖炉があったり、作りつけの棚のある台所、
木製の手すりのある階段、あの玄関上のガラス張りの書斎、、、などなど、
素晴らしい建具や調度品や染色作家であったT氏の作品とも相まって、
とても温かく魅力的な空間なのである。
しかし残念なことには、陸屋根の悲しい性、とでもいうべきか、上の階では
雨漏りにより天井が落ちていたり木製のカーテンボックスが腐朽していたり、、、
早急な改修が望まれる。
建物がたどってきた運命についての詳しい説明はひろ009さんのブログをどうぞ。→こちら
現オーナーであるK夫妻のこの建物に対する深い愛着を感じた見学会だった。
ありがとうございました。
疎水にかかる山ノ谷橋。
明治37年に架けられた国内最古級のRCアーチ橋という。
楕円アーチが洗練された印象。こんな造形が明治の造とは!
近くにはこんな石畳の路地があった。
美しい石の配置。
石畳には雨がよく似合う。。。
雨ではありましたが、その後の探訪も楽しかったです。
私もこちらの見学会に行きました。
画像整理とブログアップ準備は出来ているのに、そのままになってしまっています。
室内の写真 その時は何も言われなかったのですが、アップしたらいけないのでしょうねぇ?
バルコニーから遠くにJRが走ってるのが見えたので、逆にJRからみえるのではないかと、いつも目を凝らしているのですが、まだ見つけられません。
でも中に入れて頂け手よかったです。
ほんと、外から見るのとギャップが大きいですよね。
別件とかぶったため(だったっけ?)行かなかったのです。
当時は写真を撮れたのですか。うらやましい。
半円形の書斎、すごく雰囲気がよくて写真を撮りたかった。。
室内写真のブログへのアップ、どうでしょうねぇ。。。