現代アート道楽の日々。

首都圏の展覧会の感想など。しばしば遠征。【不定期更新】

大地の芸術祭(その8:中里エリア北側+α)

2006-08-05 | アート感想@遠征
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再び中里エリアへ移動。以下、今回の新作のうち、特に印象に残った作品の感想(カッコの数字は作品番号)。

中澤克己の《フローティング・バンブー》(199)は、森の中を通る小道の両脇に竹垣をうねるように設置した作品。小道を下っていくと、まるで森の中を浮遊しているような気分になってくる。

前田光彦の《「光の巣」-A Light Nest 2006》(198)は、木の上に設置された鳥の巣のような作品。落下防止の安全ベルトを着用し、ハシゴを登って巣の中を覗くと、蜂の巣状の竹筒から光が溢れていた。

刀禰尚子+飯島敦義の《田圃の枯山水》(197)は、ミオンなかさとに隣接する田んぼに設置された現代の枯山水。雄大な作品だけど、あぜ道には関守石もあって芸が細かい。

木村崇人の《星の木もれ陽プロジェクト》(174)は、星型の照明をクレーンで吊り下げ、星型のこもれびを作り出すプロジェクト。たも網で捕まえたこもれびは、確かに星の形だった(冒頭の写真)。なお、毎週金・土の20:00~21:00のみ開催(雨天中止)。

十日町エリアに移動し、閉館間際のキナーレに寄ってみたら、美しい光景が広がっていた(上の写真)。この作品は、ジョアナ・ヴァスコンセロスの《ボトルの中のメッセージ》(65)で、数百本の酒ビンでできているとのこと。

先週と同じく、十日町駅近くのホテルで一泊。

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大地の芸術祭(その7:津南エリア)

2006-08-05 | アート感想@遠征
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いったん中里エリアを出て、津南エリアに移動。以下、今回の新作のうち、特に印象に残った作品の感想(カッコの数字は作品番号)。

霜鳥健二の《「記憶-記録」足滝の人びと》(152)は、地域の人びとをモデルにした鉄板約40枚を、川沿いの土地に並べた作品(冒頭の写真)。この人数が減ることはあっても、増えることはないんだろうなあ……と、感傷的になってしまった。このほか、木の棒を柱に打ち込む観客参加型の作品もあり。

池田光宏の《ポップアップ・プロジェクト・足滝バージョン》(154)は、天井の穴に頭を入れる観客参加型の作品。頭を入れる穴には、顔の部分だけ穴が開いた布が付いていて、ほっかむりをしているような状態(なかなか可愛い)で他の観客と顔をあわせる。あと、作品にはもう一つ仕掛けがあり。

クイビーン・オフラハラの《涙雲》(156)は、マウンテンパーク津南に続く道の途中に設置された作品(上の写真)。集落の人びとと協働で設置したタワーは、なんとなくアジアンテイストだけど、作家はアイルランドの方らしい。中に入って、集落の方々が集めた白い布を見上げるのもオススメ。

景山健の《ここにおいて 妻有 2006》(164)は、マウンテンパーク津南の頂上付近に設置された赤い絨毯(上の写真)。近づいてみると、この赤いのは全て割り箸でビックリ!緯度経度1秒(30.824×24.718m)を視覚化した作品とのこと。空の青と緑と赤の対比が美しい。

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大地の芸術祭(その6:中里エリア南側)

2006-08-05 | アート感想@遠征
先週末に引き続き、大地の芸術祭 越後妻有アートトリエンナーレ2006に行ってきた。今回は越後湯沢で車を借りて、中里地区から妻有入り。

以下、今回の新作のうち、特に印象に残った作品の感想(カッコの数字は作品番号)。

芝裕子の《大地のグルグル》(172)は、地元の人と協働して藁で制作した立体作品(冒頭の写真)。藁はトンネル状の通路になっていて、想像以上に長い距離をグルグルと歩いた先、つまりグルグルの中心には……!これはカワイイかも。

半田真規の《ブランコはブランコではなく》(180)は、4本の長い竹を支柱にして制作したブランコ。一般的なブランコよりもロープが長く、「アルプスの少女ハイジ」のブランコみたいな感じ。中里・津南エリアに約20基設置されている。

内海昭子の《たくさんの失われた窓のために》(176)は、大きな枠にカーテンが取り付けられた作品(上の写真)。里山の風景の美しさを改めて実感させられる。

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