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赤松神社の『吹筒花火』

2008年10月13日 | 徳島の祭景
ピジョンズ・パーク読者の皆さん、こんばんは。
国民の祝日(体育の日)を含めた3連休はいかがお過ごしでしたか?

徳島は初日こそ曇天だったものの、昨日、今日と
秋晴れの清々しい休日となりました。
海や山、行楽地へと足を運ばれた方も多いのではないでしょうか。

県内では、12日(日)を中心に、秋祭りや各種イベントなど、
各地でさまざまな催し物が開催されていました。

徳島県南部の町『美波町(旧日和佐町)』の赤松地区にある
赤松神社境内では、毎秋恒例の祭事『赤松吹筒煙火』が行われ、
多くの見物客が見守る中、盛大に火の粉を振らせていました。

煙火とは昔の言葉で、現在の花火のこと。
そして吹筒(ふきづつ)煙火とは、地元の青年団など有志が竹筒に火薬を詰め、
荒縄で巻いただけの素朴で、ちょっと危険な香りのする花火のことです。

これを10mほどの高さがあるポールの先に取付け、
観衆が取り巻く境内の真ん中で着火。盛大に火焰を上げ、
その後、天から降り注ぐ火の粉の下を「できたん、どしたん」と、
威勢良く鬨(とき)の声を上げながら、
地元の若い衆がグルグルと駆ける、海に近い山の神の祭りです。

ところで、この「できたん、どしたん」というかけ声ですが、
その意味を知る人は少ない(あるいは、もういないのか…)ようで、
保存会でも明確な答えを持っている方はいらっしゃらないようです。

そして、江戸時代から続く豊作や家内安全を祈願する
伝統の祭りであるということが伝えられていますが、
いつ、どのようにして始まったのかも定かではないようです。

しかし、イベントというと、ともすれば過度に『安全』が叫ばれ、
少しでも何かあれば、責任が追求される今の日本において、
観客も火傷の危険を肌で感じる当祭りは、非常に珍しく、
かつ貴重な祭事であるように思います。


▲滋賀県甲賀市の吹筒花火(手持ち)が、まず披露された。迫力満点!


▲境内の真上から、月も観賞していた


▲いよいよ地元赤松の吹筒煙火が始まった!


▲火之神降臨


▲できたん! どしたん!


▲火の粉の下を、地元青年団有志が駆ける


▲豊作と家内安全を願って、火に打たれる


▲次々と手づくりの吹筒煙火が披露される


▲どしゃぶりの火の雨


▲火傷の危険があるが、それだけに興奮する。古き良き時代の祭りだ


▲延々と続く、火の祭り


▲約2時間の火祭り。陣取った席を立つ観客は、ほとんどいない


▲ちょうちんに記されているのは、煙火を制作した地元有志の団体名


▲炸裂しながら落ちてくる火。いつか恐くなくなっていた


▲かけ声はやっぱり「できたん、どしたん」。言葉の意味なんて、どうでもよくなってくる


▲また来年。ここに来たいと思った

This program is presented by PIGEONS-PARK.

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