うさの珍道中

株式、時事を中心としたジャンルにこだわらない話題を何の脈絡も無く勝手放題に。あっちへふらふら、こっちへふらふら

連結化

2007年02月19日 21時03分35秒 | 個別銘柄分析、比較など
先週の頭に調整があると予言しておきながら、短期売買分を自分は回転し損ねたマヌケなうさでございます。短期分だけとはいえ当然高値掴みとなったダヴィンチを動かすのは、損切りから始まってバッサバッサと切って、うまいこと下で拾いなおしまして金曜日から放置。
信用規制の重い銘柄は扱わないとの方針でダヴィとアセットへの投資は現物に絞っています。この局面で最近気になるのがSBIです。これまた昨年の下落局面では大きく迷惑をかけた銘柄で、同時にいまだにPER面で割安であり、配当もあることから三月に向けて大きく上昇すると思っていましたがダヴィ騒ぎで手を出す暇がありませんでしたので、今日はSBIとアルデを小幅に回転しました。
主として20日優待を売った余力で、竹内製作所のチャートを見て購入。
この会社はロングホールドでも全然良いと思います。
自分のカンでは、これから先もホールド出来るし、その間にコマツやキャタピラーなどに買収されるかもしれないとも思います。
2月は食べ物の優待が多くて、食い意地張ってるので食品系優待銘柄ばかり買ってるのですが、前回ドンピシャで空売りしかけたカゴメが再度元気です。
アサヒとの提携で一気に昨年来高値を記録したのですが、そういう材料による一時的な上下と戻り売りをこなしつつ、今日も高値に迫ってきました。
なんでも買収されかかって提携したとの噂も。
優待銘柄とはいえ非常に相場の相性がいいカゴメが買収されるのは、なんだか得意な銘柄が一つ減るのでもっぱら個人的理由で嫌です(笑)

日経平均が好調なこともあって、今月はダヴィ以外の全ては比較的順調で特に優待、配当のある銘柄は三月まで好調だと思います。
そっちに投資するのも一手でしょう。

ダヴィの中期経営計画&決算資料が発表されました。
自分としては特に中期経営計画は、いつもと少しイメージが違う印象があります。
全体的にわかりやすくなり、ポイントが絞れてきているので改善だと思います。
相変わらず、超強気な相場見通しの金子社長ですがみなさんも正当な懐疑心を持って、よく見て考えることをお勧めします。
疑問点を発見し、まずは自分の頭で考える。これが投資家として長く生き残る絶対的な秘訣です。無論各人各様のレベルの差はありますがそれは日々の勉強で補うものですから、出来るだけ自力で調べてから、質問されるようにした方が良いでしょう。

今回自分が一番面白いなーと思わされた点は
1.「イールドギャップから賃料ギャップへ」
2.そのため保有期間が長くなり資本回転率が若干落ちいよいよ毎期40%成長へのソフトランディングを狙っている。
辺りですかね。

自分としてはフィッシャーの教えのとうりにダヴィンチにこだわらず毎年の増益率がより高いものがあれば移動するべきだと今でも思っていますが、同業や他のセクターでもこれに匹敵するEPS増益は、海外以外はほとんどありません。
また、日経平均自体が高いので正直って銘柄探しは昔よりもはるかに難しくなっていると思います。

来期増益率に関しては低いという人もいますが、そもそも過去五年間昨年を除く4年間でもともとは40%成長と言っておきながら、結局5年間で毎年利益約100%増えていますから、社長が本音のところでどこに持ってくるか?は誰にもわかりません。
恐ろしいのはその間に株価が毎年2倍でも妥当だと言うことです。そうなんですよ株価が5年前の16倍になっても、PERは全然変わっていないということですね。
そりゃあ、昨年今年に5倍以上に膨れ上がった株主数に基づけばいざ知らず、実際3年以上前から持ち続けている株主は、ダヴィンチセレクト事件でで2万下がっても、それは最初に買った金額と同じだったりします。
もう一回7万まで落っこちて欲しいなどと言う、他の8割の株主には悪夢の要望も囁かれる訳です(笑)
人によっては数千円で買ってる人もいますからね。
とはいえ、自分の中では今後は成長が鈍化するとハッキリ認識しました。
予想では物件保有期間の長さに応じて、これから三年間はEPSが毎期50%成長ぐらいに落ちるのでないかとシュミレーションしています。
よって三年後は今の3倍強の値段だと予測しています。
これを嫌気するならば他にいけば良いと思いますし、僕自身も良いと思えば一緒に移ろうと思います。
ただ、個人的な考えでは早々簡単に毎期50%成長以上の銘柄なんて見つからないとは思いますが・・・。

オマケで皆さんから一番疑問が多くあがりそうな連結子会社間の物件売買について説明すると、連結「子会社」の場合は、子会社の間で売買したり、親会社との取引は全て「内部取引」とみなし、相殺消去仕訳するように簿記上なっています。
ですから、単体決算よりも連結決算の方が企業全体の姿を正確に表しているといえます(ポイント1)。
当然内部取引は消去されて無かった物として処理されていますから、企業外部の第三者に売ったものだけ、いわば本当の売り上げだけがが決算に反映されます(ポイント2)
ここから先が重要なポイントなのですが、出来るだけ全ての子会社を連結する方が、決算の方針としては誠実で、透明度の高い企業となります(ポイント3)。
具体的には、アーバン、ダヴィンチの順番です。

例えばSBIの場合も全てのベンチャー企業への投資ファンドを連結する方向で処理したと聞いています。
そもそも昨年のライブドアショック以来最も重要な会計不審となったのはライブドアのベンチャー向けの投資事業組合です。
BBネットやICFがライブドアと同じ監査法人だった上に、業績が子会社の上場による見込み収益だった為にこれらだけは絶対ヤバイと思い、06年の1月18日の朝に警告しましたが、アーバンのケースは不動産なので結果が全然異なるとすぐに予想できました。もちろんダヴィンチはアーバンより違反が軽いので同様です。
逆にSBIは、ベンチャー投資組合ですので監査法人は違えど、投資先の株式の評価をめぐっては元々グレーの度合いが高いです。
不動産ファンドの場合は、不動産がベンチャー企業の株式よりは実態をともなう場合が多いのでそれほどリスクは高くありません。
しかし、SBI、アーバン、ダヴィもこれは経営者の性格でしょうが、全部連結してきました。だから、かえってこの三社は金融庁に怒られた経緯はあれど三社ともそこそこ信用できます。
これから問題がおきるとすれば、そういった検査がまだ済んでいにところ、まだ全ての連結が終わっていない会社の方が可能性が高いと思われます。
例えば、某不動産ファンドはもM&A事業の方を全部連結し、不動産ファンドは監査法人と協議の上一部分にとどめています。

もう一つは、ダヴィの場合は巨大な資産と負債が連結されることになり、負債比率、ROAなどは見た目上は著しく悪化します。
しかし、これは連結化の「弊害」の部分であって、透明度が高まる一方でコチラの部分はかえって事実をわかりにくくするというアンビバレントにあります。
実態は何も変わっていないわけで、例えばダヴィが業界最大手の巨大ファンドで他と差をつけている以上、他より負債が多いのはごく常識的に当たり前の話です。
問題を挙げるとすれば、そのうちいくらがノンリコで、どれぐらいがダヴィ本体の借金なのか?という点ですね。
見た目の数字だけでビックリしないように。
ファンドビジネスですから、こういうのは連結化すれば出てくることは、あらかじめ予想できたことで、中身はまったく変わっていなく、逆に言えばおいしい商売ですのでそれぐらいのデメリットは背負わなければならないでしょう。