子どもの本はいい。

大人でもおもしろい子どもの本を紹介するブログ。

リキシャ★ガール

2017-06-08 22:40:42 | 児童書
「リキシャ★ガール」 作:ミタリ・パーキンス 絵:ジェイミー・ホーガン 訳:永瀬比奈 発行:鈴木出版株式会社(この地球を生きる子どもたち)
4790232247 リキシャ★ガール (鈴木出版の海外児童文学―この地球を生きる子どもたち)
ミタリ パーキンス ジェイミー ホーガン
鈴木出版 2009-10-01

by G-Tools
ナイマは十歳の女の子。バングラデシュの伝統的な絵画、
アルポナをえがいたら村一番。
でも、アルポナではお金をかせいで、
働きづめのお父さんに楽をさせてあげることはできません。
「わたしが、男の子に生まれていたらなあ……」
くちびるをかみしめていたナイマはある計画を思いつきます。
ナイマの計画はうまくいくのでしょうか。
(カバーから)
最近鈴木出版のこのシリーズばかり読んでいる。
ミタリ・パーキンスは、「モンスーンの贈りもの」を以前読んで、
なかなかよかった作家である。
今回のは主人公が10歳ということで、「モンスーン」ほどむずかしくなく、
とてもわかりやすい「お話」だが、それでも扱っているテーマは「貧困」で、
なかなかむずかしい。
ナイマの家は、父親がリキシャ(自転車タクシーとでもいうか)の運転をして働いているが、
あまり稼ぎはよくなくて、生活は苦しい。
そのためナイマは学校をやめて家で手伝いをしているが、お金が稼げなくて悩む。
男の子の友だちのように、リキシャを運転してお父さんの手伝いがしたい。
でも女の子は外で働いたりしない、という風潮がまだ残っているようだ。
しかしそんなことは言ってられない。
ナイマはリキシャを運転しようとするのだが…。
ナイマの得意な絵のおかげで、最後はめでたしめでたしとなるのだが、
10歳でもう働かなければならないのだから、日本ではありえない世界である。
日本の子どもたちは、この本を読んで、「自分たちも働かなきゃ」
なんて思うだろうか。
うーん、自分たちとは関係ないって思うだろうか。
世界には貧しい国がたくさんある。
子どもたちも働かなければならないところがたくさんある。
日本は恵まれている、と自覚することが大事だろうと思う。
そして一日一日を大切にしてほしい。
なんてちょっと説教じみてきたな。
ぼくも毎日一生懸命に働かなきゃね。

"Rickshaw Girl" by Mitali Perkins(2007)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿