子どもの本はいい。

大人でもおもしろい子どもの本を紹介するブログ。

王への手紙 上

2012-11-24 19:28:42 | 児童書・オランダ

「王への手紙 上」 作:トンケ・ドラフト 訳:西村由美 発行:株式会社岩波書店(岩波少年文庫)

400114574X 王への手紙 (上) (岩波少年文庫 574)
トンケ・ドラフト
岩波書店 2005-11-17

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騎士になるための最後の試練の夜、
16歳の見習い騎士ティウリは、
見知らぬ男に重要な手紙を託された。
思いがけない使命を与えられ、
大山脈のかなたの隣国へと向かったティウリの行く手には、
陰険なスパイやさまざまな陰謀が待っていた。
(裏表紙より)

久しぶりに子どもの本である。
「中学以上」とあるが、小学校高学年なら読めそうだし、
また大人が読んでもとても面白い一冊である。

架空の国を舞台にした騎士道(?)物語、とでもいえばよいか、
そんな物語である。
魔法とかドラゴンとかは出てこない。
ティウリの前に次々とふりかかる危機を、
あるときは知恵で、
あるときは他の人の力を借りて乗り越えていく。
はらはらどきどきの展開。
無事に手紙を王様に渡すことができるのか?
下巻が楽しみである。

(しかしこんな余裕かましていていいのか…)

"DE BRIEF VOOR DE KONING" by Tonke Dragt (1962)


独裁者の城塞

2012-11-11 20:30:00 | 日記・エッセイ・コラム

「独裁者の城塞」 作:ジーン・ウルフ 訳:岡部 宏之 発行:株式会社早川書房(ハヤカワ文庫SF)

4150116725 独裁者の城塞 新しい太陽の書 4 (ハヤカワ文庫SF)
ジーン・ウルフ 岡部宏之
早川書房 2008-07-24

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いよいよ社会福祉士の試験も近づき、
のんびり本など読んでいる場合ではない?のだろうが、
読まずにはいられない性分でもあるので、
少しづつ読書もしている。
最近出会っている本がどれもなかなか面白く、
そのうち紹介できるかもしれないが、
いつになるかはわからない。

ってことで、「新しい太陽の書」を全巻読み終えた。
結局さっぱりわからずじまい。
でも4巻が一番おもしろかったかな。
「独裁者」を受け継ぐところなど、なかなか印象的。

しばしば言われているように、最初に戻って読み直すと
いろいろ発見があると思う。
が、それをする気になるかどうかが問題で、
今は他の本が読みたいな、という感じだ。
古本屋に売らないで、
読もうという気になるまで置いておこうか。

ただ、考え抜かれたうえで書いたんだろうな、とは思うので、
そこんところは評価したい。

"THE CITADEL OF THE AUTARCH" by Gene Wolfe (1982)