軌道エレベーター派

伝統ある「軌道エレベーター」の名の復権を目指すサイト(記事、画像の転載は出典を明記してください)

常磐線特急電車の怪

2009-10-24 00:10:56 | その他の雑記
 このところ忙しくて更新が滞りがちですみません。宇宙エレベーター協会で紹介したネタの使い回しなのですが、今回は電車のお話を。
 JR常磐線の特急「スーパーひたち」に乗っている時、茨城県内の取手─藤代間で突如車内の電灯が消えて暗くなり、少しすると元に戻る。。。こんな体験をした人はいませんか?
 この場所で工事中に感電死した作業員の霊が電気を消している。。。というのはただの都市伝説。この電灯が消える理由、なんと宇宙に関係しているんですね。

 電灯が消える地点から数十km離れた茨城県石岡市に、気象庁地磁気観測所という施設があり、ここは以前紹介した「宇宙天気予報」に情報提供しています。
 常磐線の東京近郊地域は電力供給の仕組みが直流なのですが、これが地磁気の観測に影響を与えるため、電車が観測所に近づくと交流に切り替えるよう義務づけられており、この切り替え地点が取手─藤代間なのです。
 こういうのを「デッドセクション」というんだそうで、電車がデッドセクションを通過するわずかな間、電力供給が途絶えて消灯するのです。この間、電車は惰性でいわば空走しているらしいです。
 昨今の車両はデッドセクション通過時にも停電(?)しない仕組みになっており、今では照明が消えるのは一部の特急のみだそうです。常磐線とおおむね並行する路線を運行している「つくばエクスプレス」も、最新車両なので停電こそしませんが、同観測所のためにデッドセクションが設けてあるそうです。

 走行中車内が暗くなるのが、何十kmも離れた地磁気観測所のためであり、この結果がさらに遥か遠い宇宙での人類の活動にも影響しているなど、乗客のほとんどは知らないでしょうね。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« おすすめの本「悪霊にさいな... | トップ | 宇宙エレベーター協会の功罪 »
最新の画像もっと見る

その他の雑記」カテゴリの最新記事