軌道エレベーター派

伝統ある「軌道エレベーター」の名の復権を目指すサイト(記事、画像の転載は出典を明記してください)

今年度の軌道エレベーター業界展望

2013-04-07 18:41:08 | その他の雑記
 更新再開をうたったので、私見ながら改めて軌道エレベーター業界(?)を概観してみたいと思います。
 何といっても、近々の話題で注目すべきは、日本航空宇宙学会(JSASS)の「軌道エレベーター検討委員会」が始動することでしょう。「軌道」ですぞ、軌道! ココ重要だから。今月同学会があり、実は宇宙エレベーター協会(JSEA)の大野会長もお呼ばれしておるのですね。もちろん私も顔を出したいと思っています。SS木君、いつも情報ありがとう!
 そのJESAはというと、今月からホームページをリニューアルしました。会員ページを充実させるとのことで、コンテンツの充実を期待したいところです。まあ私もお手伝いしなければならない立場なので、他人事みたいに話すのも何なんですが。「JSETEC」という略称で4回続けてきた技術競技会は、今年から海外の略称にあわせて「JSPEC」に変更。昨年夏の競技会がトラブル続きだったので、挽回とさらなる進展を目指そうとしています。

 では、これで業界が活気づいているかというと、必ずしもそうでもない。昨年度は大林組が「宇宙エレベーター建設構想」を発表しただけに、各方面で話題になりましたが、やはり一時の興奮は去り、一般の話題にのぼることは減った気がします。しかし、これが大衆というものの気質だというのは、いつも言っていることですし、これで良いとも思う。
 エレベーターそれ自体の知名度は上がったのだから、代わりに学術的向上にもっと重点を置くべき時でもありましょう。技術面でブレイクスルーとなる進展、特に素材面での発見や開発は、まだ遠い先でしょうし。そんな中で、必ずしも軌道エレベーターに寄与するとは限らないのですが、山形県鶴岡市のベンチャーによるタンパク質由来の新素材「合成クモ糸繊維」などは、新たなアプローチとして注目していきたいところで(なんかリアル「星ぼしに架ける橋」だのう!)、次回の「雨中エレベーター学会」(JpSEC)などで、ぜひ講演などやってもらいたいものです。

 とにかくも、今年度は、地味でもいいから、本道に沿った着実な積み重ねを望むばかりです。しかしね、JSASSの検討会が「軌道」なのは結構ですが、軌道派の私が"宇宙"エレベーター協会にいるというのも、なんか妙な感じがします。これでいいのだろうか。。。
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