まずは、兎にも角にもオークスの回顧。
レースは予想通り1000mの通過が63秒1という超スローペース。スタート良く飛び出したエイシンテンダーが行くも深追いする馬はおらず、適度に縦長のゆったりしたペース。注目のシーザリオはややスタートで後手を踏んだ格好で予想外の後方からの競馬。本命のディアデラノビアもそれなりのスタートから馬群に入れて中団よりやや後方で折り合いに専念。デザーモが手綱を引っ張りどおしながらもうまくだましだまし乗って行きたがる気性の馬を必死になだめて脚を溜める。3コーナーでエアメサイアが動き、それについていくようにディアデラノビアとシーザリオが上がっていき、直線では馬場の真ん中を通っての追い比べ。先に仕掛けたディアデラノビアの後ろから外をついてシーザリオがグイグイ伸びてきて一瞬抵抗するも最後もうひと伸びしたシーザリオがゴール前差しきったところがゴール。巧く内をついて伸びたエアメサイアのほうが2着となりディアデラノビアは3着となった。
負けはしたが、ディアデラノビアは最高の競馬をしてくれた。デザーモも巧く抑えたし最後の直線でも流石と思える適正を見せ再び上がり33秒台の豪脚を繰り出した。ただ、その流れに対応できた馬が他に2頭いて、しかもその2頭も最高の競馬をした結果が3着だったということ。シーザリオもエアメサイアも初の東京コースであのパフォーマンスは素晴らしいとしか言いようがない。エアとは勝ち馬を負かしに行った分2着に残られてしまった感じで力差は感じないが、シーザリオはあの流れでディアデラノビアより後ろから差してねじ伏せるんだからはっきりってお手上げ。ただディアデラノビア自身、直線ではムチを入れられるたびに左右にヨレたり手前を変えたりとまだ未完成の部分を残しており、まだ成長の余地はあるのでここは完成度の差かなとも思う。あと、福永騎手は本当に素晴らしい騎手になったなぁと実感。インタビューでは終始「馬に助けらて勝ったようなものではずかしい」と漏らしていましたが、後方からの競馬になって出し場がなくなってもあせらずじっくり折り合いに専念し最後まで馬の力を信じて乗った見事な騎乗でした。「ユーイチの時代」ですね、流れが完全にきています。
馬券的には単勝ではずれてしまったわけだけど、こういう強い馬が強いパフォーマンスで勝つという競馬は見ていて力が入るし熱い。穴馬が勝つのもおもしろいし、馬券的にも魅力があるのは事実で、それも競馬の楽しみ方ですが、やはりGIで強い馬の強い競馬、直線での熱い攻防を見せられると本当にエキサイトしますね。こういうレースがたくさん続けばファンが競馬から離れていくこともないと思います。素晴らしいレースに喝采を、そして素晴らしい馬達、騎手、調教師、すべての関係者にありがとうという思いです。
その他のレースをさらっと回顧。
東海Sでは期待していたブラックコンドルがまさかの惨敗。大外枠から楽に先行し、道中もしっかり折り合いをつけていて何の不利もなかったのに3コーナーではやくも「アレアレ」の手応え。そのままずるずる後退し全く見せ場なし。こんな負け方は実力云々より体調の問題以外考えられないでしょう。前々走で14キロ減った馬体が前走ではプラス4キロでしたが、今回はまた減ってマイナス4キロ、短期放牧明けで馬体がまた減ったという時点で体調を疑うべきだったかもしれません。いずれにしても実力は十分重賞級の馬なので体調さえ戻れば勝ち負けだとは思います。ただ、こういう負け方をしてしまった以上、今後の狙いは立てにくくなってしまいました・・・。
目黒記念はちょっと血統的におもしろいと思ったキングマンボ産駒のアサクサキニナルを狙ってみましたが、ヨシトミに期待かけすぎました(爆)。こういうと言い訳になるのであまり言いたくないですが、あの流れでレコード決着ではあんな後ろからでどうこうなるとも考えにくく、もう少し前目につけて競馬をしてほしかったな。いずれにしてもあれだけの時計決着では上位食い込みも難しかったと思います。もっと馬自体の力を分析すべきでしたね、反省。
さて、いよいよ来週はダービー。もはや注目は誰が勝つのかというよりも、ディープインパクトがどんな競馬を見せてくれるのか、それに尽きると行った状況でしょうか。オークス同様、気持ちの良いレースになることを願いたいですね。
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当方のシステムエラーか、TBがダブってしまいました。
申し訳ありません。宜しければ1つ削除してください。お手数かけます。
このたびはトラセンで記事を紹介していただき、ありがとうございます。
こういうことがあると更新のはげみになります。今後ともよろしくお願いいたします。
多重TBは削除しておきました。