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AKIRA

2017-02-13 23:39:50 | ゲーム


 2020年東京オリンピックが決定した時に「まさにAKIRA」との声をよく聞きましたが、私にはなんのことだがわかりませんでした。

 私はAKIRAの原作漫画を読んだことはありませんし、映画もちゃんと観たことがありません。これまでに映画のテレビで何度か映画を放送していたようですが、事前にチェックをしていなかったため、たまたま私が目にした時はいつも鉄雄が膨張していくシーンあたりなのでした。

 漫画を読もうというほどのAKIRA欲はないのですが、なんか気になるから映画をひと通り観たいという思いは若干あります。けれどもDVDを借りに行こうというほどでもありません。まあそのうちまたテレビで放映するだろう、といつまでもぼんやり考えておりました。そんな私がリサイクルショップでファミコン版のAKIRAを見かけたので、せっかくだからと338円+消費税で購入したのでした。

 さてこのファミコン版『AKIRA』は映画版をある程度忠実にトレースしていることは知っていたのでこの機会に入手したのですが、それと同時に極めてしんどいクソゲーであることも知っていました。というのも、とにかくすぐゲームオーバーになるらしいのです。恐る恐るプレイしてみると、確かに始めて数分のうちに数回死にました。正解でない(あるいはまったくどうでもいい)選択肢を選んだだけで即死です。映画版の展開を知っていたら回避できるのかもしれませんが、とにかく選択肢を見たら即死だと思えというくらいに死にます。

 その死に方もシチュエーションに応じたズッコケエンドならまだ楽しいのですが、ゲームオーバー画面は



 …か、または、



 …しかないので、結構うんざりします。死んでも少し前からやり直せるとはいえ、即死選択肢は連発で出ることが多く、同じことを何度も繰り返すうちに精神的にまいってきます。まあ、選択肢に迷ったら一番下のを選ぶと少しだけ効率がいいかもしれません。

 いきなり不満点から書いてしまいましたが、グラフィックはまあまあで、私の嫁が一目見て『AKIRA』だとわかるほど(嫁はなぜかAKIRAを何度も観ているらしい)。これで音楽が映画版の芸能山城組によるものだったらぐっと雰囲気が出てたのですけどね(なぜかサントラCDだけ借りて聴いたことがある)。



 鉄雄に呼び捨てにされた金田の(おそらく)名セリフ。ちょっと絵はチープな気が…。

 そういえばカートリッジには「360°マルチスクリーン」などと書いてありますが、思い当たる部分といえば部屋に閉じ込められた時に「部屋の風景のスクロールがループする」という点と、軍の戦闘マシンに襲われた時(手動で振り返る必要あり)くらいなものです。きっと単なる誇大広告でしょう。

 物語も中盤、鉄雄を狙った衛星レーザーに巻き込まれそうな金田、その時に現れる選択肢がこれ。



 もう「選んでくれ」と言わんばかりであり、私もこういうのは全部選んでみましたが、やっぱり死に様は同じでした。

 ファミコン版ならではの展開として、マルチエンド(みたいなバッドエンド)が幾つかあります(以下ネタバレ)。



 まずは誰もが知っているであろうノーマルエンド。



 こちらはアキラ復活、鉄雄消滅パターン。



 これはあっけなく鉄雄を倒したグッド(?)エンド。以外と簡単に到達できます。



 巨大化した鉄雄が取り残されるパターン。



 そして復活したアキラと鉄雄が対面するパターン。話によると漫画版に続き得る展開のようですが。

 そんな感じで数時間それなりにAKIRAを楽しむことができました。ただ他の人がプレイしたらどう感じるでしょうか。ほぼ映画そのままですからAKIRAファンならわざわざファミコンでプレイする必要もないですし、AKIRAをまったく知らなかった人にとっては展開がダイジェスト的で尺も短いからよくわからないでしょう。したがって想定される購買層として、AKIRAをいくらか知ってはいるが映画を十分に観ていないことを気にしており、しかも少々のクソゲーなら笑って楽しむことができる、というのが挙げられるでしょう。実に私のニーズにピタリとはまった一本でした。それにしても極めて狭い購買層ですね。
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スクリャービン/ネムティン:神秘劇序幕より「宇宙」、他

2017-01-09 23:27:00 | CD


アレキサンドル・スクリャービン、アレキサンドル・ネムティン:
・神秘劇序幕 第1部「宇宙」
 ピアノ:アレクセイ・リュビモフ
 オルガン:イリーナ・オルロヴァ
 ユルロフ・ロシア合唱団
 モスクワ・フィルハーモニー管弦楽団
 指揮:キリル・コンドラシン

・交響的詩曲 ニ短調
 ソビエト国立放送交響楽団
 指揮:ボリス・デムチェンコ

・ピアノと管弦楽のための幻想曲
 モスクワ放送室内管弦楽団
 指揮:ミハイル・ユロフスキー

Russian Disc: RD CD 11 004



 スクリャービン先生はモスクワ音楽院ピアノ科を出ており、作品の多くはピアノ曲ですが、交響曲もそれぞれ趣向を凝らした5曲があることを知っているのはなかなかディープなマニアでしょう。

 ある日、私は石丸電気でまだ聴かぬイカした曲はないかと店内をうろついておりました。そこでスクリャービン先生のコーナーを見ていたら「スクリャービン:交響曲第6番『宇宙』」という手書きのラベルが入ったCDがありまして、それを見た瞬間に「ウソつけコノヤロウ!」と憤慨しながらCDを持ってレジに走って購入したのでした。

 秋葉原の今はなき石丸電気、その輸入版クラシックCDには手書きの日本語タイトルが記入されたラベルが表示されていました。そしてそこにはこのように天然ともネタともつかない奇妙なタイトルが付けられていた場合が往々にしてあったのです。

 それにしてもありえない第6番のナンバーと、「宇宙」というデカいスケール。いったい何をどう間違ったらこんなタイトルになるのかと家に帰ってCDを検分してみると、どうもこの曲はもともとスクリャービン先生が「神秘」という曲として構想してたもののようです。音と色彩の共感覚の持ち主であったとされるスクリャービン先生は交響曲第5番「プロメテウス」にて音楽と色彩の融合を意図したわけですが、それをさらに推し進めて、光、香り、舞踏などを伴ったマルチメディア芸術として構想されていたのが「神秘」だったそうです。この作品はインドの寺院で数日にわたって上演されるというイメージがあったようで、もともと奇人変人だったスクリャービン先生でしたが、このころは誇大妄想が暴走してかなりイっちゃってたようです。そんな先生は唇の虫刺されが原因で43歳の若さで亡くなってしまいました。なんという損失!

 そんないきさつから永遠にお蔵入りするかに思われた「神秘」ですが、ネムティンなるロシアの作曲家が26年の歳月をかけて補筆完成させたのが「神秘劇序幕」であり、その第1部が本CDの「宇宙」なのだそうです。「神秘」のエピソードは知っていましたが、さすがに「宇宙」までは知らなんだ。ちなみに第2部は「人間」、第3部は「変容」だそうです。なんとなく交響曲第3番の構成に似てる?

 さてそんな「宇宙」を聴いて感じました。これは『プロメテウス』の拡大コピーじゃないかあ!

 従来のスクリャービン先生の管弦楽法と同様に、妖艶なソロ・ヴァイオリン、独自の自我を持ったかようなソロ・トランペット、神界へと飛翔するトリルを奏でる木管楽器が全編にみなぎります。その上でピアノ、オルガン、歌詞のない合唱が炸裂し、全体を極めて無調な「神秘和音」が支配するのがまったく『プロメテウス』そのまんま。しかも演奏時間が40分と拡大されております。けれどもネムティン氏はあえてこのようにスクリャービン的マンネリズムを拡大したのでしょう。

 とにかく細部のモチーフも全体の構成も何が何だか判別することもできないのですが、とにかくやたらとスケールが大きいのはよくわかります。「宇宙」のタイトルは伊達ではありません。映画『2001年宇宙の旅』で流れていてもおかしくないような音楽です。



 こちらの動画は最初と最後の部分をダイジェストとしてまとめたもののようで、これだけでも精神が宇宙(というかあっちの世界)に行ってしまいそうです。

 いずれ第3部までの通しの演奏を聴かねばならんでしょう。3時間かかるらしいですが。

 カップリングの『交響的詩曲 ニ短調』は24〜5歳のころの作品のようで、まだワーグナーの影響もありながら、若きスクリャービン先生特有の過度にドラマティックな旋律が前面に出ている作品。作品番号もなく、先生としては習作なのかもしれません。交響的詩曲、と書きましたが、「Symphonic Poem」ですから「交響詩」と書いても正しいです。けれども「詩曲」というジャンルを開拓した先生に敬意を表して「交響的詩曲」と呼びたいところ。

 もう一曲の『ピアノと管弦楽のための幻想曲』はさらにさかのぼり15〜6歳ころの作品です。こちらはショパンのような華麗なピアニズムにいまひとつ冴えない管弦楽がからむという、良く言えば若々しい一曲。幻想曲とはいえ、とにかくクソ真面目に作られているなという印象。ところがどの作品リストにも載っておらず、このディスクで存在を初めて知りました。本当にスクリャービン先生の作品なのか?と疑問を持ちましたが、聴いてみると明らかにスクリャービン節でありました。

 というわけでいろんな意味でインパクトのある『宇宙』と、マイナーな初期2曲のディスクであります。スクリャービン先生はひょっとしたら音大のピアノ科のお嬢様方御用達のちょっと濃厚な作曲家ていどに認識されているかもしれませんが、生真面目なだけに狂気にも際限がないという両面が垣間見える一枚でありました。


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スターフォース

2016-12-11 22:11:09 | ゲーム
 1984年の夏、中学生だった私は友人とプールに行き、その帰り道にJR田町駅近くにあったゲーセンに入った時に出会ったのがアーケード版『スターフォース』でした。当時は『ゼビウス』のヒット後であり、それを超えるゲームが望まれていたのになかなか現れなかった時期でしたが、ついに本作によって「脱ゼビウス」が達成されたと言えます。本作こそが現代シューティングの原型ではないでしょうか。

 『ゼビウス』との差別化は以下のような点でなされています。
・空中物、地上物の撃ち分けを廃止、1ボタンで全ての敵を破壊可能
・狙って撃つだけでなく、連射による力押しも必要
・左右スクロールも導入してより広範囲の表現を可能にした
 (ただし同時期の『ジャイロダイン』や『バルガス』にも見られる技法)
・パワーアップによる爽快感の向上
・曲線を描く敵の軌道
・ゴールドを主体とした敵のグラフィック(当時のテーカン基板のウリ)
・ステージの長さが一定でなく、敵の撃破数によって変わる
・謎のヒエログリフと100万点ボーナスの存在
・宇宙空間に「浮遊大陸」という鮮烈なイメージ

 そんなスターフォースがハドソンによってファミコンに移植されました。縦画面と横画面の違いもあり、ファミコンの性能に合わせた調整もされていますが、アーケード版の雰囲気をよく捉えている見事な移植でした。当時ファミコンを持っていなかった私は友人の家などでよくプレイさせてもらっていましたが、いまひとつ上手にならないままゲーム機は次世代へと移っていくのでした。

 そして最近になって数百円でファミコン版を購入し、プレイしておりました。現在でも面白さは変わりません。今見るとシンプルすぎるかもしれませんが、それだけに腕前がダイレクトにプレイに反映します。攻略には単に反射神経だけでなく、敵の種類に対して動きを理論化していくことが必要になります。そして強い敵の出現順を覚えるのがかなり重要になります。



 マップに関しては、若干の省略はありますが長さはアーケード版と同様。敵の動きや出現テーブルもなかなか忠実に再現されています(ただしアーケード版出現テーブル終盤の変則攻撃はないもよう)。隠しターゲットも(破壊可能条件は異なるが)備わっています。



 敵を一定数倒すとボスであるエリアターゲットが出現。かなり弱いですが、左右どちらに動くかの条件を知った上で一瞬で倒すのが本作のテンポの良さに一役買っていると言えましょう。



 アーケード版の最大の謎であるヒエログリフは上の写真のように変更されています。謎の模様の右側にボーナスターゲット「B」が……。これが意味するものは……。



 それがこちらの地形ですね。右端に見えるのが100万点ターゲット。8発撃ちこむと出現し、さらに8発で破壊。アーケード版と同じ位置に出現しますが、アーケード版にあった左側のシーラカンスの化石は省略されています。それが目印だったのですが。



 エリア数はギリシャ文字の24(アルファ〜オメガ)で、それ以降はエリア・インフィニティ(無限)となります。先日ようやくクリアできました。ここまでに100万点ボーナスを2回取得。その後に数エリアクリアしたところでゲームオーバー。これでクリア認定しましょう。そのうち1000万点に挑戦したいところです。

 さてこのファミコン版はゲームとして面白いだけでなく、プログラムとしてもかなり高い水準のようです。まず、プログラムやデータが全部でたったの16kbしかないこと。当時のゲーム雑誌の記事に書いてあったことですが、これはコストの都合でそうしたとのこと。1日あたり数バイトのペースでデータを軽量化した、と記憶しています。今時16kbでいったい何ができるかを考えてみると、このカートリッジは世の中で最も価値ある16kbではないでしょうか。

 また、ネットの記事で読んだのですが、ファミコンはハードウェアスクロール方向をカートリッジ内部の配線で縦か横かを決定するらしいですが、本作では横スクロールを採用しているとのことです。確かに縦スクロールしている画面上端でBG画面を書き換えているのがチラチラ見えています。なぜ縦スクロールシューティングでわざわざこんなことをしているかといえば、恐らくですが、苦手な縦方向の画面書き換えを常に一定のルーチンワークとして安定的に処理しようとしたと考えられます。一方、左右スクロールはプレイヤーの移動に合わせて臨機応変に対応しなければならないためより高度な処理が必要であり、そこを軽減できるように横スクロールの配線としたのだと考えられます。もし縦スクロール配線としていたら、プレイヤーが横移動するたびにもっさり感が生じていたかもしれません。

 さらに背景の星についても何かで読んだのですが、これらはスプライトによって表示されており、表示の優先順位が非常に低く設定されているそうです。したがって優先順位の高い敵や敵弾が画面に現れたら星の数も減るのですが、そんな状況で背景の星を気にする人もいないので全く問題ないのです。背景のあるファミコンシューティングではどうしても画面が平面的になってしまうのですが、こうやって星を実装することで画面の奥行き感や「浮遊大陸」っぷりを実現しているのですね。

 これほど作り込まれたファミコン版スターフォースですが、続編に恵まれています。まずはハドソンが勝手に(?)作った『スターソルジャー』ですが、爽快感がさらにアップして、ハドソンをファミコンシューティングの一大ブランドに仕立て上げました。もう一つはテクモ(テーカン)自らによる『スーパースターフォース』で、こちらはなぜかアクションRPGにシューティングを足したようなハイブリッドゲームになっています。ゲームとしては斬新でありながら無理のないまとまりになっており、さらに『スターフォース』の雰囲気を強く残しているのが印象的。ただし難易度が尋常ではありませんでしたが……。

 ちなみにアーケード版には『ファイナルスターフォース』という続編もありました。ただしこちらはスターフォースというよりは『雷電』系、より正確には『サンダードラゴン』系といいましょうか、雰囲気もプレイ感覚も全くの別ゲーとなってしまいました。しかもプログラム的にこなれておらず、ちょっぴり残念な出来でありました。

 そんなわけで私にとってファミコンシューティング最大の傑作が『スターフォース』なのでした。現代の弾幕シューティング世代にも是非プレイしてほしい作品です。
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コーツ:交響曲第1番、第4番、第7番

2016-10-23 22:18:56 | CD


グロリア・コーツ:

・交響曲第4番 「明暗」
 指揮:ヴォルフ=ディーター・ハウシルト
 シュトゥットガルト・フィルハーモニー管弦楽団

・交響曲第7番 「平和な時に壁を壊す者たちに捧ぐ」
 指揮:ゲオルク・シュメーヘ
 シュトゥットガルト・フィルハーモニー管弦楽団

・交響曲第1番 「開放弦による音楽」
 指揮:エルガー・ハワース
 バイエルン放送交響楽団

CPO: 999 392-2



 アメリカ生まれの女流作曲家グロリア・コーツは大変に多彩な人のようで、作曲家の他にも女優や画家などの肩書きもあるそうです。このディスクのジャケットも彼女が描いたものです。

 で、その音楽はといえば、サイコホラーのような極めてダークな感じの作品ばかり。不協和音や変則リズムやその他モロモロのデタラメだけの音楽ではないような気はするのですが、伝統的な形式にとらわれずに、暗い音素材を繰り返し、不気味な伴奏を次々に重ね、真っ黒いかたまりのような作品になっております。なにより、グリッサンドを多用しているために大変な不安定感があります。まさにサイコホラー映画において自己が変容していく様を思わせます。

 最初の交響曲第4番には「明暗」と表題がついていますが、ネイビーブルーとエボニーブラックの差くらいにしか感じられません。3楽章構成で、それぞれ「イルミネーション」「神秘的な破裂音(Mystical plosives)」「夢の連続(Dream sequence)」などのよくわからないタイトルが付いています。第1楽章では絶望的に暗いながらも聴きやすい和音進行ですが、楽章が進むごとに抽象性が増していくのがだんだん深みにはまっていくようでたまりません。

 次の第7番の「平和な時に壁を壊す者たちに捧ぐ」とはベルリンの壁のことでしょうか。作曲年代は1990〜1991年とあり、ベルリンの壁崩壊は1989年なのでおそらく間違いないでしょう。こちらも3楽章構成で、「時の回転木馬(Whirligig of Time)」「時のガラス(Glass of Time)」「時の回廊(Corridors of Time)」などの意味深なタイトル付き。そうかといって何かエピソディックな音楽というわけでもなく、むしろ微分音やトーンクラスターを用いた晦渋な絶対音楽です。あるいはデザイナーズ音響といった雰囲気で、なんとなくペンデレツキの「広島の犠牲者に捧げる哀歌」を思わせます。ところどころ次の交響曲第1番に似ているように聴こえます。

 そしてその第1番「開放弦による音楽」ですが、これがまたイカした音楽なのです。



 弦楽のための作品で、ひょっとしたら特殊な調弦をしているのかもしれません。特に第1楽章が最高で、テーマとなる数音のモチーフを繰り返しながら、ギュインギュインとうねるグリッサンドやバッチンバッチンと叩かれるバルトーク・ピチカートが重なっていくのが病みつきになります。第2楽章はリズミカルなスケルツォ。ダークながらもユーモラスな印象です。第3楽章は真の太い音が持続する東洋的な音楽。そして最後の第4楽章は「43声のための屈折鏡像カノン」というなんだかそのうちラノベに出そうなタイトルで、とにかくウネウネしまくっています。

 というわけで、とにかく意味が有るような無いようなタイトルとダークでうねる音楽は聴く人を選びまくるでしょう。毎日が楽しくてしょうがないという人がコーツの曲を聴くのは時間の無駄でしょうが、毎日生きるのがつらいという人には希望になる曲かもしれません。ペッテションの交響曲とともにオススメです!


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ゴモラスピード

2016-09-11 22:06:24 | ゲーム
 PCエンジンで発売された『ゴモラスピード』、このタイトルの意味するところは何でしょうか。

 このゲームにはゴモラと名のつくキャラは出てきませんし、スピード要素もそれほど大きくありません。ではどういう意味か?

 クリアしてもさっぱりわかりませんでした!

 ゲームのルールはそれほど難しくはなく、自機の体のパーツを集めて長くし、長い体で全てのエサを囲んでゲットし、出口から脱出するというもの。本作の説明書には「このゲームは、とても簡単なゲームルールですので、自分の力でクリアーしたい人は、ここから先を見ないで、プレイしてみて下さい」と書いてあるほどです。まあ、こういうゲームほど細かいテクニックがたくさん設定されているんですけどね。



 上の写真で、左下のニョロニョロと長いのがプレイヤーが操作する「ゴーム」というキャラ。最初は頭だけですが、ステージ内を体のパーツが動き回っており、これとぶつかると頭の後ろについてくる体になります。オレンジ色の玉はエサで、これを体でくるっと囲んで頭と尻尾をくっつけるとエサをゲットしたことになります。右上の水色のは敵で、ゴームの頭が接触するとミス。胴体が接触してもミスになりませんが、頭と切り離されてしまうので、再度回収する必要があります。ゴームは尻尾から設置爆弾を出すことができ、爆風に巻き込まれた敵はしばらくシビれて、接触してもミスしなくなります。エサを全て回収し、出現した出口から出たらステージクリア。

 ……ちょっとルールを書いただけでも結構な分量になってしまいましたが、設定されたルールはこれでもまだ半分くらい。コンティニューの回数を増やす技などもあります。

 ステージ数は25で、途中で幾つかの分岐あり。ステージ20まではパスワードコンティニューが可能。途中ではボス戦などもあって、そのための攻撃用の特殊アイテムを取る必要がある場合もあります。



 ステージクリアしたら、このようなアイキャッチもいくつかあります。

 プレイした手触りとしては、とにかくニョロニョロとした感覚がクセになります。動き回るエサをくるっと囲む、シビれた敵をくるっと囲む、アイテムの進路をささっとふさぐ、などの行動がレスポンスよくできるのが楽しいのです。囲むのに慣れるまでは左手の親指が疲れるかもしれませんが……。



 ゲーム後半は多数のゴツい敵が画面いっぱいに動き回っていますが、ゴームを追いかけてきたりはしないので、爆弾でシビれさせてステージの隅っこにまとめてしまえば全く問題なし。それまでにどういう手順とルートをとるかを判断できるようになると格段に簡単になります。



 最終ボスは「ウン・ドド・キング」。ボスが出す2種類の飛び道具を防ぐために、胴体で頭をくるっと囲んでガードし、ちぎれた体を素早く回収、という操作がなかなか新鮮。

 独特のゲームではありますが、多関節のニョロニョロ自機の例としては『ジャングラー』、囲む操作は『リブルラブル』、迷路ステージからの脱出は『ガントレット』、爆弾設置は『ワープ&ワープ』などからの類似性を感じました。いずれも古いアーケードゲームですね。



 エンディングのスタッフロールからの一枚。この故・藤沢勉氏が手がけるゲームはいずれも独創的な作品でした。本作を製作したUPLというメーカーはこの藤沢氏の思想を強く反映したゲームを作っていました。それほど大きなメーカーではなかったため、大手と同じことをしては勝てないという意識があったのだそうです。

 藤沢氏が制作した『忍者くん』『ぺんぎんくんウォーズ』などもシンプルではあるけれど、敵がロジックを基に行動しているために単純なパターンにはまらず、一筋縄ではいかないゲームでした。

 残念ながら格闘ゲームブームの1990年代前半にUPLは倒産してしまいましたが、その作品の版権は管理されておりますので、PS4にダウンロードコンテンツとして多数移植されるのを期待したいところです。

 余談ですが、本作と近い時期にUPLより発売された『宇宙戦艦ゴモラ』というシューティングがあります。本作との関連は全くないようです。わたしはこの『宇宙戦艦ゴモラ』のアーケード版が大変気にいっているのですが、メガドライブ版にプレミアがついて15,000円くらいするのが納得いかんのです。なんとかならんものか……。
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