岡耕一郎法律事務所

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謝罪

2013-10-28 22:09:10 | 日記
 最近、謝罪会見をよく目にする。

 みずほ銀行、みのもんた、阪神阪急ホテル。

 いずれも一発で、心底すみませんでした!という感じでなく、

 「頭取までは情報が伝わってませんでした」

 「いや、取締役会の資料に入ってました」

 また、

 「成人した子どものことで、親の責任が問われるのか」

 「やはり、親の責任があると感じました」

 あるいは、

 「偽装でなく、誤表示でした。辞任はしません。」

 「やっぱり辞任します」


 二段階での謝罪が流行ってるのだろうか。

 世間の反応を見て、様子を探って態度を変えるのか。

 ここまでの大きな問題になると、一人で態度を決められないものだ。
 
 また、一人の判断には感情が入り、自己保身に傾き、客観的に世間がどういう反応するか、測れないようだ。

 身近なブレーンが、「それでは、いけません。スパッと思い切って謝罪しましょう。」

と言えるかどうか、そういう人が周りにいるかどうか。

 こういうときには必ず、「謝罪のコンサルタント」のような人が登場する。

 「あの謝罪会見は失敗でしたね」「見る側に気持ちが伝わらない」

などと解説が入る。

 「この程度のことで・・・。そんなに大騒ぎすることかよ、おい。」

 そんな気持ちは、コンサルタントが体裁を繕おうとしても、表れてしまうのだろう。

 それはそれでいいんじゃないだろうか。


 上のような気持ちが最もよく表れていたのは、みのもんたじゃないだろうか。

 親の責任なんて・・・・、日本の今の風潮はおかしい・・・・、辞めずにすまないでしょうよ・・・・。

 そんな気持ちがよく表れた、あれはあれで素直な、いい会見じゃないだろうか。

 
 

開発

2013-10-26 16:02:45 | 日記
最近話題のTwitterでのお騒がせ投稿。

バイト先の洗浄機に自分が入った写真、コンビニのアイスクリーム機に裸で入った写真などを投稿して、店舗の閉鎖、倒産した蕎麦屋さんも出るなど、大騒ぎだ。

そんな中、雑誌や新聞で新たに開発されたと話題になっているのが、投稿した写真が数秒で消えるアプリだ。

写真投稿がずっとネット上に残るから大騒ぎになるのであって、消えてしまえばこうした大騒ぎは減るだろうとアプリの効果に期待する向きもある。

そういう点に着目して開発されたアプリではないようなので、副次的な効果ということになるのだろう。

ただ、

「すぐ消えるなら、気楽にお騒がせ投稿できるな」

と考える不届き者が出てくることは容易に想像できる。

このアプリは不届き者による写真投稿が不特定多数人に拡散することは防いでくれるかもしれないが、不届き者が洗浄機などに入る行為を後押ししてしまうかもしれない。

そうすると、私たちが利用している飲食店、コンビニの洗浄機にバイト君が入っても、その不届き者の友人だけがそれを知っていて、私たちには知る術がない、そういう状態になってしまう。

かもしれない。

窓口

2013-10-21 11:20:58 | 日記
最近、成年後見人に就任することが増えている。

ご高齢の方の財産管理をするために、預貯金や保険の名義を変更するというのが、まずはじめにやる作業で、いろんな金融機関を訪問して手続をすることになる。

各金融機関には、面倒な手続きをしてもらうことになるので、毎回、

「お手数をおかけします」

とお願いするのだが、金融機関によって対応や要する時間は全く異なる。

もちろん、事前に必要書類を問い合わせて確認し、訪問する日時も伝えた上で行くので、一応準備はしてくれてるのだが。

最も丁寧に応対してくれるのは農協だ。

応接室まで用意してくださることもあり、恐縮してしまう。

他の金融機関はほとんど同じなのだが、ひとつ無理難題を言ったり、他の金融機関を寄せ付けないほど長時間待たせる金融機関がある。

全国どこにでもあり、数年前に民営化された、あの金融機関だ。

高齢の方は、その金融機関の口座を持っている割合が非常に高いようで、成年後見人になるたび、毎回のように行くのだが、いつも、支店は違うのに、期待どおり(苦笑)、

「そんな書類は存在しませんよ」

という書類を要求されたり、事前に必要とされた書類以外のものを要求されたりして、困らせてくれる。

それも、どうでもいいような些末な点に関するもので、他の金融機関からは全く要求されないもので、うんざりする。

みんながみんなマニュアルどおりに動いていて、ほぼ確実にどこかに電話で問い合わせしている。

他の金融機関は30分から1時間(それでも長いが)で終わる手続きが、2時間くらい待たされるか、もう一度行くことになるか。

と言いつつ、私もこの金融機関の口座を持っているのだが、考え直したい。

転職

2013-10-20 21:35:01 | 日記
転職して同業他社に移る人が少なくない。

「同じような仕事をしてるのに、あっちの方が給料が高い」

と思ってるところへ

「うちへ来ませんか?あなたの営業力がほしい。」

などと言われると移りたくなる気持ちもわからんではない。

ただ、その場合、顧客データの取り扱いなどには注意が必要だ。

「あなたの営業力が、、、」

という誘い文句は、「あなたの顧客データがほしい」というほぼ同じ意味であることもある。

あるいは、「あなたが持ってる技術情報がほしい」と同じような内容にとれることもあるだろう。

こうした事態は、従業員個人は元の会社から損害賠償責任を追及されるリスクがある。

他方、会社からすれば同業他社との競争において情報流出はどうしても防ぎたいところだ。

さらには、一つの会社における損得にとどまらず、国境を越えた技術流出、国力低下につながりかねない。

経済産業省は、こうした事態に対して、指針を出しており、各社において参考にすることをお勧めしたい。

2013-10-15 09:10:12 | 日記
私が弁護士になって初めての刑事弁護事件は、公務執行妨害事件だった。

呑み屋さんで酒を飲んで泥酔し、道端で

「気をつけて帰ってくださいよ」と声をかけた警察官に対し、胸ぐらをつかんで頭をこづいたという。

定年を過ぎて再雇用期間に入っていた、落ち着いた紳士であった。

しかし、事件については「あまり覚えていない」と言う。

それでも断片的には覚えているようで、自分がやったことは間違いないと。

深く反省していたが、それでも2ヶ月ほど勾留された。

公務執行妨害罪の場合、相手が職務執行中の公務員であり、示談をするのが難しい(示談できたこともありますが)。

酔っ払って全く覚えていない、という人もおり、覚えていないから反省しようもないと強弁する人も中にはいるのだが。

「酔っ払ったあんたが悪い」

とされることに異論はないだろう。

元サッカー選手がタクシー運転手に暴行して逮捕された。

早々に釈放されたようだが、傷ついたイメージ、信用を取り戻すのは容易でない。

なお、釈放までの日数はケースバイケースで、だれもが彼のようにすぐに釈放されるとは限らない。

酒を飲む人は、自分自身が飲み過ぎないよう気をつけるのはもちろん、周囲の人に恵まれるかどうかも重要だ。

今回の事件も、タクシーに乗る時には足がふらつくほど酔っていたという。

家まで同行してくれる人、ホテルへの宿泊を勧めてくれる人、なにより飲み過ぎをいさめる人がいれば。

飲み過ぎは災いのもと。