バレエ&音楽日記

舞台は一期一会。素敵な舞台にまた出会えますように…。

新国:キャスト変更(こうもり)

2011-06-18 16:12:54 | 情報
新国から、キャスト変更のお知らせ。昨日付。

「こうもり」出演者変更
ロザリンデ役で出演予定だったイルディコ・ライモンディがキャンセル、
代役はアンナ・ガブラーと発表されました。
ガブラーのバイオはリンク先に。

まだまだキャンセルが続きますね・・・。
私が鑑賞予定にしている「ドン・ジョヴァンニ」のクヴィエチェンと
「ローエングリン」のフォークトはちゃんと来てくれるかしら。

大阪フィル・第449回定期演奏会(K.Urbanski) Jun.17, 2011

2011-06-18 15:02:29 | コンサート
舌をかみそうなお名前のイケメン指揮者が大阪にやってきました。
その名も「クシシュトフ・ウルバンスキ」
ポーランド生まれの28歳、だそうです。どちらかといえば童顔の
美少年、といった容姿。ですが、それだけではもちろんありません。
我らが大フィルとは二年ぶり、二度目の邂逅でございました。

ルトスワフスキ:小組曲
シマノフスキ:ヴァイオリン協奏曲 第2番 作品61
(バッハ:無伴奏ヴァイオリンソナタ第3番「ラルゴ」)

ストラヴィンスキー:バレエ組曲「火の鳥」(1945年版)

と、プログラムはこんな感じ。ストラヴィンスキー以外は、
不勉強でありました。誰それ?と。心なしか空席も目立っていた
ように感じました。ですが、大フィルの魅力と若きマエストロの
魅力がギュッと濃縮されたプログラム。クラシック音楽好きとして、
至福の時間を過ごすことができたのですから・・・これだから
ホール通いはやめられない。

ルトスワフスキは1913年生まれ、1994年に亡くなっている。
四つの短い曲を通しで演奏しているようだ。
プログラム・ノートによると「横笛」「ポルカ」「歌」「踊り」という
サブタイトルがついているらしい。
言われてみれば、そんなだった気もする。
フルートやクラリネットなど、木管楽器が活躍。なんとなく
不安げなモチーフから入って、だんだんと音の厚みが増していく。
ここで感じたのは、やはりここの弦は素敵だということ。
美しい弦アンサンブルの上に、木管やホルンがふんわりと乗っかる
感じ。これがまた絶妙。

二曲目はシマノフスキのヴァイオリン協奏曲第2番。これもまた舌をかみそうな
名前の作曲家だ・・・同じくポーランド人。ルトスワフスキよりも
少し前の世代か。1882年生まれ、1937年没でバルトークと同世代。
ソリストは諏訪内晶子さん。鮮やかなターコイズ・ブルーのドレスに
身を包んだ諏訪内さんが登場すると、会場内、ホーッと溜息。
本当に美しい方。
曲そのものは土着の、とでもいえばいいのか?素朴で哀愁を帯びた
味わい深い旋律が紡がれていく。故郷への愛着がこめられている、でも、
それだけではなくて音楽の色彩はとても豊かなものを感じる。
ピアノやハープ、打楽器まで加わった交響詩にソロのヴァイオリンが
加わったような趣の作品で、諏訪内さんの音は艶やかなのに品がある。
オケがフォルテで鳴っても決して埋もれることなく居場所を確保し、
主張していたのはさすが。マエストロの手綱さばきも優れていた。

聴衆の熱い拍手に応えて、バッハ無伴奏ソナタから「ラルゴ」。
シマノフスキとは一転、今度は余計な情緒をそぎ落とした祈りの音楽。
大震災の影響が影を落とす日本にあって、日本人の音楽家の祈りは
何よりも美しかった。

休憩を挟んで、後半は「火の鳥」。フォーキンやベジャールの振付による
バレエを思い浮かべるけれど、演奏だけだとどんなふうに感じるかしら。
プログラム・ノートによると、ストラヴィンスキーのバレエ音楽が
シマノフスキにも影響を与えていたとのこと。1882年生まれ、1971年没。
同世代、か。ディアギレフに才能を見いだされ、バレエ・リュス作品にも
馴染みの物が多いこの作曲家を、音楽史の中で捉えてみるのもまた新鮮だな。

さて、マエストロ・ウルバンスキの真骨頂。
視覚の欠如を全く感じさせず、音楽そのものとしても素晴らしい作品だと
いうことを実感させてもらった次第。
決して派手な動きをするでもなく、棒はいたってシンプル。だけれども、
左手が実に雄弁に語っていたのではないか?
指の一本一本の動きに何か意味があって、次第にオケは熱を帯びてくる。
長原コンマスを筆頭に弦セクションは弓をいっぱいに使ってガンガン
弾きまくっているし、いつもはヒヤヒヤさせられる金管隊も今日は
上々の出来。
特に、ホルンのソロの美しかったこと!池田さん、Bravo。
フルート野津さん、オーボエ大森さんも美しい音を聴かせていた。
木管とコンマスが応酬するところ、幸太くんの美しいソロを
堪能できたし。

シンプルなようでいて、パンチを効かせるところは思い切って効かせる。
第8曲、「凶悪な踊り」でオケに一喝を入れる見事な処理で、そこから終曲まで
オケばかりか聴衆までもが熱狂にいざなわれていった。
なんなのこの指揮者。凄すぎる。

場内を熱狂の渦に巻き込んだ美少年マエストロに、オケも聴衆も最高級の賛辞。
Bravoは飛ぶし、いったん袖に下がった指揮者が答礼に出てきてオケを
立たせようとするも、コンマス自身が弓を譜面台に置いて拍手、足踏み。
仕方なく?指揮者はセクションごとに立たせる手段を決行。
最初に指名されたのはホルン池田さん。続いてフルート野津さん、
クラリネット田本さん、オーボエ大森さん、などなど・・・。
管楽器、今回は素晴らしかったよ。
そうして、全員が立ち上がったところで袖にひっこんだ指揮者。
通常ならばオケはここで座るんだけど、今回は違った。
二度目、三度目の答礼の間、オケは全員、立ったまま。
団員自身も充実の演奏ができた、その思いの表れだったのではないか。

これからも、定期的に振りにきてくれることを切に願いたい。


2011年6月17日(金)19:00開演
大阪フィルハーモニー交響楽団
第449回定期演奏会
指揮 クシシュトフ・ウルバンスキ
ヴァイオリン 諏訪内晶子
コンサートマスター 長原幸太

ザ・シンフォニーホール



・・・・・・

キャンセルしたアラン・アルティノグルに代わって、
PMFに客演するようです。
7月9日、10日の二日間、札幌のKitaraにて。
9日は尾高さんとの分業?おそらくショスタコ10番。
10日のプログラムは
ドビュッシー:交響詩「海」
ラヴェル:ボレロ
ショスタコーヴィチ:交響曲10番
となっています。

BRB: ダフニスとクロエ & 真夏の夜の夢, May 29, 2011

2011-06-03 23:14:31 | 海外バレエ
三月の大震災、そして原発事故を受けて、たくさんの演奏家やダンサーが
来日中止、公演をキャンセルしています。
バレエだけ見ても、東京バレエ団に客演するはずだった
フリーデマン・フォーゲルやロベルト・ボッレがキャンセル、そして
「ニコラ・ル・リッシュと仲間たち」公演が延期と発表されました。

相次ぐキャスト変更に私たちの心は意気消沈してしまいがちですが、
このような状況の中、カンパニーそろって来日してくれた
バーミンガム・ロイヤル・バレエの皆様の温かい友情には
本当に感謝の気持ちでいっぱいです。日本のバレエ・ファンは
彼らのことを一生、忘れないでしょう。

終演後、ロビーに出たところでバロン総裁に遭遇!
前回、びわ湖ホールでも言葉を交わしたから二度目。
日本公演を全て終えて、満足げに微笑んでおられました。
「私たちはここ(「here」東京?日本?)のファンが大好きなんです。
私たちの舞台を愛して、心から楽しんでくださるから。
またおそらく三年後に戻ってきますよ!」

さて、そんなバーミンガム(以下BRB)の日本公演、私はなかなか
スケジュールが合わず、最終日になんとか駆けつけることが
できました。
(チケットを取ってくださったnaomiさん、感謝です!)

前回の来日公演では、「コッペリア」「美女と野獣」
という
二演目を観ました。佐久間さんとツァオ・チーさんとの完璧な
パートナーシップや、ビントリーの描くおとぎ話の世界はとても
楽しかった。

今回観たのはいずれもサー・フレデリック・アシュトンの振付による
「ダフニスとクロエ」「真夏の夜の夢」の二作品。

「ダフニスとクロエ」の音楽はモーリス・ラヴェルによるもので、
演奏会でも取り上げられる名曲。特に管楽器に聴かせどころの多い
美しい曲です。
作品として観た感じでは、なんとなく音楽に負けていたという気が
しなくもなく。派手な舞台装置があるわけでなく、第一場、第三場は
両サイドに海辺を表すらしい背景画。第二場は海賊の洞窟という設定で、
岩の中のイメージ。
海の精とかパンの神とか、神話との結び付きが強いはずなのに、
ダンサーの衣装は現代風。男性は白い襟つきのシャツにズボン、
女性は色違いのワンピース。
唐突にニンフが出てきて戸惑ったし、半神半獣のパンの神がいきなり
出て来るのも・・・?
振付としては、怒涛のアシュトン作品だなー、と。音を細かく捉えて
ステップを振付けていて、凄いと思わされる。

第一場では、人々がパンの神に祈りを捧げているところ。
色とりどりの女性ダンサーのワンピース、意外と喧嘩はしていないけど
なんとなく違和感。細かいステップを踏んでいくテクニックは流石だけれど、
田舎の羊飼いとしては垢ぬけすぎているのでは。
クロエ役オートレッドは可愛らしい人で、音の取り方も心地いい。
ダフニス役ボンドは少しキレが足りなかった?時折、回転軸が
ぶれるのが残念。
目を惹いたのがリュカイオンとドルコン。ドルコン役ローレンスは
この後、デミトリアスも踊っていたけれど雰囲気のある上手い
ダンサーだと感じた。リュカイオン役はヴァッロ。腕の使い方や
脚のラインが女性的で綺麗。「美女と野獣」でベル(主役)を踊っていた
ダンサーであることを思い出し、あの時はコケティッシュな魅力を
感じたけど今回は妖艶な女性イメージ。いいダンサーだと思う。

神話ですけど何か、な感じで唐突に出て来る三人のニンフたち。
衣装も神秘的で振付もエキゾチックなんだけど、残念ながらイマイチ
そろっていなかった。

海賊の首領、ブリュアクシスを踊っていたのはキャンベル。
この後、パックも踊っていたダンサー。ジャンプのキレがあり、
身体の使い方が上手い。なるほど、パックに向いている。

作品全体を通じて、ソリストはそこそこの実力があるけれどアンサンブルが
少し残念かな、と思った。それからやはり、音楽に負けている。
アシュトンなら、音楽を活かしきったもっといい作品を作れたはずなのに、と
ふと思った。

あと、オケは最悪。
ホルンは高音鳴らせてないし、ピッチも取れてない。
フルートやオーボエ、ブツ切れで色気もあったものじゃない。
プロとして、どうかと思わざるをえない。

「ダフニスとクロエ」
音楽 モーリス・ラヴェル
振付 フレデリック・アシュトン
衣装・装置 ジョン・クラクストン
照明 ピーター・テイゲン

クロエ ナターシャ・オートレッド
ダフニス ジェイミー・ボンド
リュカイオン アンブラ・ヴァッロ
ドルコン マシュー・ローレンス
ブリュアクシス アレクサンダー・キャンベル
パンの神 トム・ロジャース
ニンフたち ヴィクトリア・マール、ジェンナ・ロバーツ、
      アンドレア・トレディニック
羊飼いたち、海賊たち バーミンガム・ロイヤル・バレエ団


「真夏」はメンデルスゾーンの名曲。ただ、バレエでは曲順が
入れ替えられている。Kバレエが上演したのを三月に観て以来

ロイヤル・バレエを引退したプリンシパルで、ロイヤル入団以前は
BRBの前身であるサドラーズ・ウェルズに在籍していた吉田都さんが
ゲスト出演。
都さんはアシュトン作品を得意とする人で、今回も可憐な妖精の女王として
舞台にたたずんでいた。
役を完全に手中の物にしていて、細かいステップや位置取り、他の
ダンサーとの絡みなど全てにゆとりがあって優雅。
何より、本当の妖精のようにどこまでも軽い足捌きには称賛あるのみ!

カンパニー全体の印象としては、「ダフニス」と同様。ソリストには
力があるけれど、アンサンブルとしてどうか。
コール・ドやユニゾンで動く場面など、思わず苦笑してしまうくらいに
揃っていない。Kで観た時の方がよほど揃っていた。
けれど、ソリストクラスの実力は圧倒的。
特に、オベロン役のモラレスは王としての威厳、気品も備え、
技術的にも確か。サポートも万全だったと思う。何より、終盤の
長いPDDを流れるようにこなしていた。彼は六月末に新国でロミオを
踊る。マクミランをどのように造形するのか?楽しみに待ちたい。

続いて、ボトム役のパーカー。前回来日時はサバティカルでBRBを
離れていたため、今回がはじめまして。
とても芸達者な印象。もちろんプリンシパルだし、王子役も
数多くこなしているダンサーだとは思うのだけれど、ガサツな
村人になりきっていてユーモラス。ロバの頭を被っているのに、
表情が見えて来るかのようだからあっぱれ。

四人の妖精たちの、ちょっとした表情や顔の動かし方は踊りなれているから
こその間の取り方なんだろうか。
Kのほうが動きは揃っていたんだけど、このあたりはさすがだと
思わされた。
主役を食わんばかりに縦横無尽に飛びまわるのがパック。
キャンベルは、「ダフニス」の印象と同様に身体の使い方が上手い。
身体能力の高さも目を瞠るものがあった。ただ、この役に関しては
哲也の役作りが一枚上か?

「真夏の夜の夢」
音楽 フェリックス・メンデルスゾーン
振付 フレデリック・アシュトン
衣装・装置 ピーター・ファーマー
照明 ジョン・B・リード

オベロン セザール・モラレス
タイターニア 吉田都
インドからさらってきた男の子 小林巧
パック アレクサンダー・キャンベル
ボトム ロバート・パーカー
村人 ロバート・グラヴノー、キット・ホールダー、ロリー・マッケイ、
   ヴァレンティン・オロヴィヤンニコフ、ルイス・ターナー
ハーミア アンドレア・トレディニック
ライサンダー トム・ロジャース
ヘレナ キャロル・アン・ミラー
デミトリアス マシュー・ローレンス
蜘蛛の精 アランチャ・バゼルガ
エンドウの花の精 レティシア・ロサルド
蛾の精 ローラ・パーキス
カラシナの精 ジャオ・レイ
妖精たち バーミンガム・ロイヤル・バレエ団

「ダフニス」では少し消化不良気味だったけれど、「真夏」は
文句なしに素晴らしいアシュトン作品。ソリストに備わった気品の
ようなものは、貴族社会が残るイギリスならではなのか?
アンサンブルが気になりながらも、日本人が死に物狂いにならなければ
ならない優雅さや気品が既に備わっていることを実感した一日だった。
また、そんな中で圧倒的なオーラを放っていたのが都さんであることに、
日本人として誇らしくもなった。
次回の来日時には、今のBRBの看板である佐久間さんとツァオ・チーの
ペアをまた観たいと切望する次第。


指揮 フィリップ・エリス(「ダフニスとクロエ」)
   ポール・マーフィ(「真夏の夜の夢」)
演奏 東京シティ・フィルハーモニー管弦楽団
合唱 江東少年少女合唱団(「真夏の夜の夢」)

2011年5月29日(日)15:00開演
バーミンガム・ロイヤル・バレエ団来日公演
「ダフニスとクロエ」「真夏の夜の夢」
東京文化会館

MET来日公演:キャスト変更(5/31時点)

2011-06-01 02:35:44 | 情報
メト来日公演のドタキャン第二段

初日を目前に控えた今になって、ネト子とカレーヤがキャンセル。
その余波をモロに被ったドン・カルロのキャストがえらいことに
なってます。

演目ごとに整理しますと、
「ラ・ボエーム」
指揮者 ジェイムズ・レヴァイン→ファビオ・ルイージ
ミミ アンナ・ネトレプコ→バルバラ・フリットリ
ロドルフォ ジョセフ・カレーヤ(6月17、19日)→マルセロ・アルバレス

「ドン・カルロ」
指揮者 ジェイムズ・レヴァイン→ファビオ・ルイージ
エリザベッタ バルバラ・フリットリ→マリーナ・ポプラフスカヤ
ドン・カルロ ヨナス・カウフマン→ヨンフン・リー
エボリ公女 オルガ・ボロディナ→エカテリーナ・グバノヴァ

「ランメルモールのルチア」
エドガルド ジョセフ・カレーヤ(6月9日、12日)→ロランド・ヴィラゾン(9日)
                       アレクセイ・ドルゴフ(12日)
その他のキャストは今のところ変更なし。
また、ネトレプコとクヴィエチェンが出演予定だった
「特別コンサート」には、ダムラウ、フリットリ、ベチャワ、クヴィエチェンが
出演予定となっています。

いやはや・・・。
「ドン・カルロ」のチケットだけをお持ちの方もおられると思います。
どうか、お気を確かに・・・。

ゲルブのお言葉も掲載されていました
いや、彼も被害者でしょう。ジャパン・アーツも精一杯だとは思う。
ただ、ねぇ・・・。
ミミ歌いの代役を引っ張ってこれなかったのが残念ではありましたね。
フリットリは日本に来ているのですから。
エリザベッタを歌うつもりで来日して、いきなりミミねっていわれても
急に対応できるとは思えない。やっぱり、少し前にはわかっていたことだと
思う。うーーーーーーーーーん・・・。

MET来日公演:指揮者変更・キャスト変更(リー情報追記)

2011-05-28 02:29:48 | 情報
既出ですが、備忘録として。来月に予定されているMET来日公演の
指揮者変更アナウンスが出ました。
招聘元のジャパン・アーツのサイトによりますと、
「ラ・ボエーム」「ドン・カルロ」で指揮をする予定だった音楽監督の
ジェイムズ・レヴァインが持病?の悪化のためドクター・ストップ。
今シーズンの公演ほとんどをキャンセルし、MET首席客演指揮者である
ファビオ・ルイージが指揮をするとのこと。

なお、「ランメルモールのルチア」のノセダ指揮は変更ありません。

レヴァインは移動にも電動カートを用いなければならないくらいに
体調が悪いとのこと、日本までの長旅は無理でしょう。
しっかりと療養に努めていただきたいですね。

・・・・・・

レヴァイン降板はほぼ「想定内」ではありましたが、豪華キャストは
果たしてそのまま来日するのかしら・・・?
出産したばかりのダムラウ(ドイツ人)とか、同じく小さなお子さんがいる
ネトレプコ(チェルノブイリ近くのウクライナ出身)とか・・・。
あと、ドイツ人といえばカウフマンとか。

私は特に行く予定はないですが、なんだか気になっています。

・・・・・・

(以下、5月13日追記)
そして、恐れていたことが現実になってしまいました。
New York Timesによりますと、「ドン・カルロ」に出演が予定されていた
ヨナス・カウフマン(タイトルロール)
オルガ・ボロディナ(エボリ公女)
が出演キャンセル。代役も既に発表されていて、
カルロがヨンフン・リー、エボリはエカテリーナ・グバノヴァが
歌うとのこと。
なお、カウフマンは「個人的な理由」、ボロディナはドクターストップ
(→ジャパン・アーツによると、震災&原発事故の影響を懸念した
家族の大反対により来日断念らしい・・・カウフマン)
とのこと。
MET来日公演、本来ならばレヴァインのデビュー40周年を祝う
華やかなものになるはずでしたのに大波乱ですね。
これ以降、またキャスト変更等あるでしょうか。

ジャパン・アーツのサイトにも出ましたね。

ヨンフン・リーのインタビューが掲載されています

こんなんとか、こんなんとか。
肝心のドン・カルロは出てきませんねー。

新国:キャスト変更(トロヴァトーレ、ボエーム、愛妙)

2011-05-28 01:38:07 | 情報
夜でしたか、ツイッターにキャスト変更の情報が回って参りました。
新シーズン、10月ですよ・・・。まだまだ先の話、と思うのですが。
原発事故についての不安により、ということのようです。

「イル・トロヴァトーレ」ルーナ伯爵役のゲオルグ・ガクニーゼが
キャンセル、ヴィットリオ・ヴィテッリに。
「ラ・ボエーム」ロドルフォ役のアルトゥール・チャコン・クルスが
キャンセル、パク・ジミンに。
高校生のための鑑賞教室「愛の妙薬」ベルコーレ役の与那城敬が
キャンセル、成田博之に。・・・ん?

ガグニーゼとチャコン・クルスは原発への不安、与那城さんは
「本人の都合により」キャンセルということのようです。
ですが、ご本人のサイトはまだ変更されていないんですよね。
→28日深夜時点で、出演予定から消えていました。
6月にはリサイタルも控えていますし、病気とかならまず
そちらがキャンセルされるはずですよね。
気になります・・・。

代役のヴィテッリ、パクのバイオについては劇場サイトに掲載されていますので
ご参照ください。

大阪フィル・第448回定期演奏会(A.Liebreich) May 20, 2011

2011-05-21 18:45:03 | コンサート
ザ・シンフォニーホールへ。
都会の真ん中なのに、森の中を進んでいくような気もちになれる
このホールが大好きなのです。

プロコフィエフの間にモーツァルト?
ご多分にもれず、私もそんなことを考えていました。
しかし、事前に二曲を聴いてみると・・・あら、この組み合わせ、
意外といいじゃないの、と。
事務局さんがブログやツイッターで盛り上げてくださったこともあり、
前日から楽しみで、ワクワクしながら会場に向かいました。

今回の指揮者はドイツ人、リープライヒ。
三月の大震災、そして原発事故の影響で外国人演奏家が
来日を中止・演奏会キャンセルが相次いでいます。
そんなリープライヒが組んだプログラムは、

プロコフィエフ 古典交響曲 ニ長調 作品25
モーツァルト ピアノ協奏曲第20番 二短調 K.466
(シューマン 「森の情景」より「予言の鳥」「別れ」)
・・・
プロコフィエフ カンタータ「アレクサンドル・ネフスキー」作品78

プログラム・ノートによると、「18世紀の衣装で踊る音の仮面舞踏会」と。
耳に慣れたプロコというより、むしろハイドンやモーツァルトの初期を
思わせるような旋律から・・・チャイコフスキーの「眠り」を
思いおこさせたり。なかなか洒落た曲。
と思えば、おなじみ「ロミオとジュリエット」にも通じるところが
あって。あぁ、これはプロコだったと思い起こす。
かなり速めのテンポ設定で、強弱のメリハリやアクセントを
はっきりと聴かせながら爽快感を感じさせる。
しかし、ただ速いだけでなくて、二楽章の冒頭など第一ヴァイオリンを
ピアニシモで繊細にたっぷり歌わせる。なかなかの歌心も伝わってきた。
三楽章は軽快に、そして四楽章は疾走、か。
ヴァイオリン、フルート、よくぞあのテンポに食らいついたと
思う。一歩間違えば破綻、だろうなぁ。

ピアノが運びこまれ、モーツァルト。
楽しみにしていたソリスト、アンデルシェフスキ登場。
リープライヒが二人出てきたのかと錯覚するくらいに、
背格好がよく似ている!
そんなアン様が奏でるピアノの音は本当に美しくて。
一つ一つの音がそれぞれに役割を果たしていて、旋律を浮かび
上がらせるのが本当に上手。フォルテでも力任せではなくて、
音に艶があるというか。こんなピアニストがいるんだなぁ。
プログラム冊子ののバイオを確認すると、ポーランド出身で
ご両親はポーランド人とハンガリー人だとか。
生まれながらの才能なのかもしれない。

アンコールに弾いてくれたのはシューマン「森の情景」から
「予言の鳥」と「別れ」。
考え抜かれた歌い回し、極上の美しさだった。
アジア・ツアーの後、一年のサバティカルを取るとのこと。
残念ではあるけど、ぜひ、また大阪に帰ってきてください!

バックのオケは、小気味のいいモーツァルト。ピリオド奏法を
意識しているのか、スッと減衰する音の切れ味のよさが耳に残った。

休憩の後、合唱団とメゾの小山さんが加わってオケの規模も大きく。
聞けば、映画音楽なのだそうで。
事前にCDで聴いた限りではドガジャガと騒がしいだけの曲、
などと思ってもいたけれど・・・
さすがに、字幕で歌詞の意味がわかると曲への理解も深まって
効果的な音楽だと思った。
合唱団は、特にテノール、バスパートが奮闘していたと思う。
ロシア語ゆえ、仕方ないのかもしれないけれど一部の人は
終始、手に持った譜面に目を落としたままだったのが残念。

メゾの小山さんは、流石の歌唱を聴かせた。
ただ、高音域はさほど気にならないものの、聴かせどころの
中~低音域でブリージーなのが気になった。
いい時の小山さんはもっと艶のある、厚みのある歌を聴かせる人なので
それを考えると、絶好調ではなかったのだろうな。

様々な楽器のカーニバルのような音の饗宴。リープライヒは上手く
「交通整理」をしていたのではないかしら。
マリンバやヴィヴラフォンが効果的、あと、ホルンにエキストラで
入っていた女性奏者がなかなかの健闘。
フルートやファゴットも良し。ただ、やはりというか、トランペットは
心もとないというか。曲の性質上、輝かしい音でオケを突き抜けて
来てほしいところなのに、弱弱しくしか聴こえてこなかったのは
無念。
騒がしいだけの曲としか思えなかったこの曲、ライブで聴くと
つい惹き込まれていた。だから、コンサート通いはやめられない!


さて、リープライヒ。かなり速めのテンポで、終始冷静。
好みはわかれるだろうけれど、今日のプログラムに関しては
私は好印象をもった次第。

2011年5月20日(金)19:00開演
大阪フィルハーモニー交響楽団
第338回定期演奏会
指揮 アレクサンダー・リープライヒ
独奏 ピョートル・アンデルシェフスキ(ピアノ)
   小山由美(メゾ・ソプラノ)
ザ・シンフォニーホール

*後で写真を載せます。





チューリッヒ・トーンハレ管来日情報

2011-05-14 03:05:30 | 情報
どうやらVPOは関西には来なさそうだということで落ち込み
まくっていたOdetteですが、元気ふっかーつ!
そうです。ジンマン&チューリッヒ・トーンハレ管が大阪に来ます!
Oh, yeah!!!!
チケット発売等の詳細はまだ出ていないのですが、オケのサイト
に出ていますので、予定されていることは間違いありません。

大阪では11月11日(金)にザ・シンフォニーホールにて、
ショスタコーヴィチのチェロ協奏曲第1番(vc,ヨーヨー・マ)、
マーラー交響曲第5番。
ヨーヨー・マのショスタコ・・・イメージできないけど。
マラ5を聴けるのが嬉しい。

その他の日本公演予定・・・
11月8日、東京(マラ5、シューベルト7番)
12日、愛知(ショスタコ、マラ5)
14日、東京(同)
15日、東京(ドボコン、ブラ2)

東京の会場はサントリーホールです。


セルゲイ・ナカリャコフ来日「断念」

2011-05-14 02:13:57 | 情報
まだチケットを買ってこそいなかったものの、なんとか調整して
行けたらいいなと思っていたナカリャコフのリサイタル、中止になって
しまいました。

招聘元のジャパン・アーツによると、本人は来日の意向だったものの
家族の反対で断念せざるをえなかった、と。
来日そのものが中止となりましたので、大阪でのリサイタルもキャンセルです。
共演予定だったお姉さまの意向もあったのかしら・・・?

ナカリャコフはまだ10代半ばだった頃から日本に来て演奏していた
親日家。残念ですが、また日本に戻ってきてくれる日を
待ちたいと思います。

コヴァルスキー、オルロフスキー封印か?

2011-05-14 01:32:25 | ひとりごと
見落としていたのですが、兵庫県立芸術文化センターの「こうもり」特別ページによりますと、
7月の「こうもり」にオルロフスキー公爵で出演予定のカウンターテナー、
ヨッヘン・コヴァルスキーがどうやら「こうもり」を封印するみたい
なのです。
ラストのオルロフスキー、聴き届けることができることを喜びたいと
思います。
私、初日と最終日のチケットを持っていますから!

・・・・・・

だから、お願いだから、キャンセルだけはやめてね、と。
芸文サイトに出ていたインタビューは震災直前なのです。