さあ~てと 帯しめましょか。

人生、山あり谷あり
向かうはわが身の置き場所よ。
帯締め、気を染め、往きましょか・・・  ~part 2~   

さっちゃんと父 ★ 24 ★

2008年10月05日 19時45分00秒 | 実家の想い出

帯ちゃんシリーズ、第三弾!

今回は、帯ちゃんことさっちゃん自身が想い出語りをしています。

父の決意、そして、引っ越し・・・とうとうさっちゃんの近くへ・・・

引き続き、『 さっちゃんと父 』、どうか宜しく、お見知り置き下さい。。。

 

 

≪其の24≫ 父の引っ越し

 

「もう、山に上るのん、しんどなってきたわ。わしも年やなあ。」

   そりゃそうでしょ。70歳も過ぎていたら

   とても自転車で8駅もある処へは行けんでしょ!

    行きはよいよい、帰りは怖い・・なのによう~やるわ!

 

「そうか。とうとう、その気になったん?ほんで、一緒に住むか?」

     たぶんいやや、いうやろな~~

 

「いらんわ。一人が気楽でいいわ!」

     やっぱりなあ~!だと思ったよ!

 

「そう!ほんならそうしぃー!引越しの準備、しなあかんな。

   私のもん、ほるもんほらんとなあ・・・。」

     いざとなったら少し寂しいなあ・・・

 

 

 

子供が幼稚園のころ、自転車か徒歩で通っていた仕事も引退となり、

父がとうとう家を捨てる決心をした。もう充分、この家を懐かしんだ。

これからは、孫の顔を毎日でも見ていたい。最後の飼い犬も死んで

しまったし・・・、この家に思い残すことがなくなった。

ということで、とうとう、父は引っ越しの決意をした。


そして、私は最後の写真を撮った。幼い頃、父と初めて共作した野球バット

を持った男の子と女の子の絵、これは最後の日まで飾ってくれていた。

本類はかなりあったが全部持っていくわけにはいかず、近所の施設へ

寄付をした。漫画は全巻揃っていたものばかりだったので、喜ばれた。

「カムイ伝・外伝、55巻」「ワイルド7、48巻」「巨人の星18巻」など、

他にも数々あれど、ほとんど少年ものばかりだった。

当時の私の考え方が知られそうな気がするが・・・。

唯一、少女漫画の「ベルサイユのばら」のみ今でも本棚に残っている。 

懐かしいものばかり出てきてなかなか片付けが捗らなかった。

 

 

 

父は、私のマンションから5分とかからぬ所へ来て結構、楽しそうだった。 

毎日のように真ん前にある公園へと、散歩がてら幼稚園前のゆうちゃん

と一緒に遊んでくれた。一度、ゆうちゃんが顔を血だらけにして帰って

きたときは、流石の私も気が動転して

 

「うわ~~!どうしょうどうしょう!!」

 

と咄嗟に慌ててみたこともあるが、このときは石のオブジェの手前

でけつまづいてこけたらしく、目の上に切り傷ができたようだった。

そして、一度、こういう凄い姿を見れば、結構次からの対応ができる

自分に驚いたものである。母は強し!!実感である!!

 

 

 

今はもう実家は影も形もない。

その後はどうなっているのか・・・

最近行っていないからわからないが、

妙に行ってみたい気に駆られる。 

町の人たちは皆、元気なのだろうか。

 

唯一、幼馴染の毎年の年賀状だけが昔を繋いでいる。 

 

 

 

images

 

 

 

つづく。。。

 

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2 コメント

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父の引越し (syo)
2008-10-06 16:28:28
>この家に思い残すことがなくなった。
>とうとう、父は引っ越しの決意・・・・

決意・・・ん~n 何処か寂しいですネ
ジ~ンときます、燃焼しきったと言う感じですね。

ですが、娘の近くに行くということで
張り切ってたかもしれません。

やはり、生まれ育った所は、故郷です。
是非跡地だけでも、見て見たいものですネ

>唯一、幼馴染の毎年の年賀状だけが昔を繋いでいる。

これは、意味深い年賀状ですネ
なかなか、真似の出来ないことです。

返信する
syoさんへ♪ (obichan)
2008-10-06 19:43:37
いつもありがとうございます。

そうですね。実際は寂しかったと思います。
娘というより孫の顔を見れると張り切っていたのでしょうね。
毎日来てくれましたから。
お陰で、私は楽ちんでしたけどね。

故郷の段々畑に今は家が建っています。
しかし実家の付近まではたぶん無理だと思います。
近いうちに1度行く予定です。
年賀状の主の所です。楽しみです。
返信する

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