NOSUMOOの犬死日記

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第593話 君が泡になるその前に【人魚姫】1

2014年06月24日 01時55分12秒 | 童話検証
妻「あのさ」
僕「何?」
妻「きょう、○○(子どもの名前)を連れて公園を歩いていたの」
僕「うん」
妻「そうしたらさ、前から変な人が来てさ」
僕「どんな?」
妻「短パン、Tシャツで、バットを持ってたの」
僕「うん」
妻「きっと野球の人だと思うんだけど、何か、いきなり殴りつけられるんじゃないかって怖くてさ」
僕「うん」
妻「私って心配性なのかな?」



どうも、皆さん、こんばんは。
世界はとっても広いから夢は大きいほうがいいnosumooです。

さて、いきなり一体何の話だと思った方は済みませぬ。
しかし、我が家での会話というのは、何とも恐ろしい。

きょう、テレビ見てたら誰が出てきて、格好よくってとか、
きのう、ネットを検索したら、こんなおもしろい記事があってとか、

そんな会話が全くないわけではないが、
どうにも世間からはかなりずれているのだ。



  まあ、でも、子どもがいたら、会話は自然と子どもに関連した話になるよね。
  いや、きっとnosumooが変だから、会話も変なんじゃない?



むう、まあ、それは暇があれば検証しようか。
さて、それで、妻についてだが、もちろん心配性ではない。
我が子をどんな危険からも回避しようとする意識が高いのだ。

最近では、幼い子どもを放置して、好き勝手にやる親がふえている中、
妻は立派なお母さんの責務を全うしている。

そういうわけで、僕もお父さんとしての役目を全うしなければ。



先ほどの公園内で金属バットを持ったTシャツ、短パンの男だが、
実のところ、これといって法に抵触するようなところはない。

例えば、銃砲刀剣類所持取締法(よく言われる銃刀法)だが、
この法律では、金属バットは大丈夫なようだ。

しかし、いざとなれば、大の大人だもの、
それを振り回せば、わずか1歳足らずの我が子の命は簡単に奪えるだろう。

これは前回のお話ではあるが、
それこそ、危害を加えないという意思表示のためにカバーに入れて、背負っておけばよいのだ。



例えば、江戸時代なんかでは、
お侍さんと呼ばれる人たちは、常に刀を腰に差していた。

いつ、どこでも刀を抜き、相手に切りかかれるわけで、
そんな輩がぞろぞろといる道を平気で歩いていた時代だ。

これは、お偉いさんに会うときも一緒で、刀は肌身離さずいるものだ。
中には、お風呂につかるときでさえ、刀を背負っていた者もいると言う。
会話をしていてもいつ切りかかられるかなぞわからない。

そこで、そうした刀を持った者は、自分は相手に危害を加えないという意思表示のため、
右手(つまりは利き手)を反対の手で押さえるのである。

これは、今でもよく見る光景で、
高級ホテルの従業員などは、直立して、左手で右手を隠すよう前で組んでいる。
こうしたさりげないところからも相手が一流であるかを見抜けるのだ。



というわけで、余談はここまでにして、
早速、本題へと入りましょか。

きょうのお話は、タイトルを見てわかるとおり、「人魚姫」である。



  えっ!?もう600話近いとか言いながら、そんな話題かよ!
  以前に童話検証なんかのくだらない話はやらないと言ったのでは?
  それなら「おかあさんといっしょ」の話と変わらないのでは?



まあ、そう言うなかれ。
実のところ、この「人魚姫」は前々からやりたいと思っていたものなのだ。

それが延びに延びて、いつの間にか機会を失ってしまった。
しかし、このタイミングでやるのが最も適切だとつい先ほど気がついたのだ。



  いやいや、例えば、小保方さんとかはどうなの?
  それとも、ワールドカップとか、ほかにもあるじゃんよう!



と、とりあえずさ、きっと意味があるのだと思って、
ぜひぜひつき合ってくだされ。



というわけで、いつものことではあるが、
まずは皆さんもおさらいということで、僕と一緒に「人魚姫」を振り返ってみましょ。



ある海の中に人魚の王様が住んでいた。
そして、その王様には6人の娘がおり、皆は海の中で楽しく暮らしていた。

その海の中の掟では、15歳になると、海上へと行くことを許され、
一番末の娘がついにその日を迎えることとなる。

娘は、その日をとても待ち遠しく、はやる気持ちで海の上へと出た。
すると、そこには一隻の船があり、そこにいる王子を見つけるのだ。

しかし、天気は突然に荒れ狂い、いつの間にか大嵐となる。
もちろん、船は難破し、王子を含め、皆は次々と海へと投げ出される。
そこへ先ほどの人魚の娘がやってきて、王子を助けるのであるが、ここで娘は王子に恋をしてしまう。



人魚の娘は、そうして王子を抱き抱え、浜辺に王子をそっと寝かせる。
しかし、偶然にも、人間の娘がそこを通りかかり、王子を介抱するのだ。
そのため、人魚の娘はそれを黙って見届けるしかなかった。

ここで、どうして王子が目を覚ますまで人魚の娘はそばにいてあげなかったのかというと、
実のところ、人魚は人間に見られてはいけないという決まりがあったのだ。

人魚の娘は、こうして人間の娘に不覚にも棚からぼた餅をされてしまう。
ああ、何とか自分が助けたことを王子に伝えなくては。
人魚の娘はそう思い、ついには禁断の果実に手を伸ばすことになるのだ。



そこで、人魚の娘は海の魔女のもとへと行き、人間になれる方法を求める。

魔女は言う。
「おまえの声は美しいから、それと引きかえに魚のしっぽを人間の足に変えてもいいよ」

続けて魔女は言う。
「しかし、もし王子が他の娘と結婚すれば、おまえは泡となって消えるだろう」

つけ加えるように魔女は言う。
「あと、人間の足といっても、歩けばナイフでさされるように痛いからね」

人魚の娘は、それでも構わないと、薬を飲み、人間の姿へと変身する。
そうして、陸に上がり、王子のもとへと向かうのだった。



王子はというと、あまりにきれいな娘であるという理由で、みずからの城へと招き入れる。
しかし、人魚の娘はしゃべることができない。
そのため、王子はいつまでたってもこの人魚の娘が自分を救った命の恩人だとは気づかないのである。

さらに、事態はよくない方向に進んでしまう。
こともあろうに、あの通りかかった娘が自分を救ってくれたのだと間違えてしまい、
ついには、その娘と王子が結婚することになるのだ。

人魚の娘は途方に暮れ、うなだれてしまう。

しかし、そこへ人魚の娘の姉たちがやってきて、人魚の娘に短剣を渡すのだ。
「この短剣は私たちの髪の毛と引きかえに魔女にもらってきたものよ。
これで王子の心臓を一突きにすれば、あなたは人魚に戻れるわ」

人魚の娘は悩み、そして、ついには決心する。

やっぱり、愛する王子は殺せない。

そして、海へと飛び込み、娘は泡となり、消えていった。
その後、娘の体は空気の精となり、天国へと上っていったとさ。



こんな感じのストーリーだ。

子ども心に何と残酷な話だろうと思った記憶もあるし、
ハッピーエンドの物語が多い中、斬新なスタイルであるのだ。



さて、皆さんはどういうふうに読み返したでしょうか。
この続きは、また今度にしましょか。
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