おっさんノングラータ

魚は頭から腐るらしいよ。( 'ω`)

天国はまだ遠く(★★★)

2008年11月13日 | 映画2008
僕はここにいてもいいんだ、じゃなくて
goo映画(80点)

予告を見てピンと来たので観た。冗長な気もしたけれど、まずまず。

主演の加藤ローサが素晴らしい。『デトロイト・メタル・シティ』の時と同じ、勘違い系の(かつ、この映画では自殺願望を持つ)女の子を演じていたわけだけれど、物語が進むにつれてその面倒な部分が剥がれていって、天然系の可愛らしさが出てくるところなんてもうおっちゃんは、という素晴らしさ。

彼女本来の姿を取り戻させたのが徳井義実。この人がまた、味があっていいんです。


この映画の見所の一つが、美味しそうな食事。加藤ローサが最初に朝食を食べるシーン、確か長回しで撮影されていたように覚えているが、これがまあ美味そうに食べる食べる。徳井義実もそうだが、食べ方もきれいで安心して見ていられる。そして蕎麦。もちろん錯覚なのだけれど、蕎麦粉のつーんとした香りに鼻腔がくすぐられた思いだった。

結末も大いに納得。「いてもいいからいる」ではなくて、「そこにいたいからいる」という努力をして、初めて自己というものが確立するんじゃないんでしょうか。だから春になればきっと。



仕事は相変わらず、意味不明に敵視してくれる人がいるし、それはそれでどうでもいいんだけれど、放置しておけるほど社内に余裕がないのが困る。今は外部の協力のおかげで、いろいろ助かっています。こちらにわずかでも不利な流れになると、全力で流れが反転するとか。アクシズの落下を食い止めてくれるモビルスーツ隊の活躍を見るようで泣けてくる。



雑誌論について語っていたら、古い『OUT』を貸してもらった。面白い。滅茶苦茶だけど。雑誌としては未完成だと思うけれど(何をもって完成か、という議論はさておくとして)、その未完成な部分を読者が次の号で補って、編集者がまた未完成な部分を提示して盛り上がっていく、という手法じゃなかろうか。編集者も読者も意識していないかも知れないけれど。今なら全部webでできちゃうよなあ。



その『OUT』の書評で、小林信彦が『唐獅子惑星戦争』というふざけた小説を書いていたことを知り、アマゾンのマーケット・プレイスで購入。到着が楽しみ。


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