NoMa's Blog

一日を振り返りながら…。今日の終わり、継ぎ目の時間に綴る言葉。ボサノバを聴きながら…。

遥か彼方へ‥‥

2014-02-21 05:37:44 | Weblog


それは記憶に残るだろう


間違いなく留まるだろう


その瞬間、世界中の視線の先に


確かにその舞踏は在った。


氷上の芸術


それは圧倒的な美しさで 人々を魅了した。


不安、哀しみ、それらを越えた強い意志と美しさ‥‥


評価、点数にスポイルされた


くだらない競い合いから遥か彼方、


彼女はその先へ行ってしまった。



悪夢の前日



飛べない鳥、詩を忘れたカナリアは要らないと、無慈悲に存在を否定され、



その鳥は失意の暗闇に幽閉されて‥‥。



けれどその青いカナリアは詩を忘れた訳ではなかった。



混沌の中で誰の為に歌うのかを忘れていただけだ。



彼女は誰の為でもなく、自身のままそこに降り、そして舞った。



いつのまにか欲にまみれた群衆、



囚われの身となった大きな舞台、



彼らはそこにみた



何事にも囚われない強い美しさというものを‥‥。



評価の奪い合いではない、芸術という奇跡を‥‥。



その青い鳥は記憶に残るだろう。



誰の為でもなくただ、あるがまま、自身のままに、



氷上に奇跡という名の芸術を体現したのだから‥‥。



その名前の通り、人々の心、



その中央に真実を届けたのだから‥‥。



誇り高き、真実の芸術家よ



ありがとう。
















孤独な野生

2014-02-18 23:55:42 | Weblog

臆病なのは誰のせい?


それはあなたの中に残る野生の証。


原野に集う生き物たちはただ、


必死に生きようとしているだけだ。


だからこそ用心深く、安易に信じず、


生に貪欲な繊細さをもって、明日を目指す。


冷めた視線で、けれど臆病さを内に秘め、ただ生きようとしているだけだ。


天真爛漫。


常に周りが認めてくれているかのような振る舞い、


ポジティブシンキング?


違う。


それは安易な自己陶酔、幸せな幻想。


野生の世界では、それらは死に結び付くリスクでしかない。


臆病なあなたへ


自己否定しなくていい。


野生を失った人々とは違う、


鈍化した感性に相容れない、


あなたは原野に生きる野生のスプリント。


そのままでいい。


あなたは生き延びる術を知っているのだから‥‥。


原野に生きる野生の魂なのだから。












「北風と太陽」

2014-02-15 06:05:41 | Weblog

どうしてこんなにも隠したがる?


ぶ厚く、冷たいシロップが、昨日から狂ったかのごとく、吹き荒れている。


もういいだろう‥、もはや逆効果だろう。


過ぎた隠蔽の意思は、包み隠したいものを逆に浮き上がらせている。


その薄弱な意思が、この事態を起こし、全てを曝け出す。


子供たちはハシャギ、人々は足を運ばず内に篭り、ただ嘆くのだろう‥。


ただ、私たちは忘れていない。


この暗峠(くらがり)の中で、ひっそりと蠢く(うごめく)真実を‥。


私たちは覚えている、白い隠蔽の向こうに高い空が在ることを。


貴方は知らない。閉ざせば閉ざす程に、真実の希求は高まることを。


私たちは今、かつて在ったあの空が酷く愛おしく思える。


なんでもなく、当たり前に、そこに広がっていた群青。


見上げればただそこに在った幸せ。


当たり前と思っていた日常。


この怒れる白が私に思い起こさせるのは、そんな事ごと。


それぞれの人々は何を思うのだろう。


「北風と太陽」


かつてそんな話があった‥。







あの時、ある朝、僕は‥‥

2014-02-04 07:18:25 | Weblog

爪弾くスティールギターの音色


繊細な調べを聞くたびに


笑顔の素敵なある人を思い出す


柔らかなその振る舞いのしたに


繊細な感覚を備えた


風景を音に変える才能、


あのとき僕は、その才能と一緒に音を鳴らし、創造したんだ。


素敵な時間だった。本当に‥。


今朝のような凍えた冬空を見上げて、


ふとあのギターが聴こえた気がした。


僕の心は、こんなになってしまってもまだ、


音楽を求めてしまう。


閉ざされた部屋のなかでただ、


ある筈のない音を聴く、


地下室の隅から


あの眩しかった砂浜を想い浮かべて






※ 自分の散文、詩の様なものに感想など、気が向いたら残して頂けると嬉しく思います。宜しくお願いします。







白い野獣

2014-02-02 00:42:21 | Weblog

鏡の中に居たのは、白い動物だった。


それは聖なるもののようでもあり、


また、仮面をつけた邪悪の化身のようでもあった。


その瞳は人間とは違う、一筋の瞳孔を持ち、


そして威厳という威圧感を放ちながら、


気味の悪い空気をまとっているように思えた。


その敵か味方か、得体の知れないものと、


私は自身の左手で握手をした。


しかも親指が下になるように逆さまに手を組んだのだった。


がっちりとした感触と、自信に溢れたその握力に圧倒され、


一言も発することができなかった。


西洋では白山羊は聖なるもの、だか黒山羊は邪悪なるもの、


どうしてこんなものを見るのだろうか‥。


天使、堕天使、神、悪魔、


まとってしまったダークなオーラは


なかなか拭い去ることはできない。


いっそ心が死んでしまえば、


なにも感じなくて済むのに。


傷みなど知らなくて済むのに。


真白な雪が降りつもれば、


全てなかったことに‥。


私の存在も真白く装飾され、無に返され、そして消えてなくなる。


召されることが赦されるのに。


「ゆるし」の雪よ、


降り積もれ。


願わくば永遠に。


私のこころに。


ゆるしを願う、数多の心、そのひだに。


降り積もれ。