つれづれに 

老いてゆく日々、興味ある出来事に私見を添えた、オールドレディーの雑記帳です。

4人目の女性パイロット誕生・・・

2006-05-06 | Weblog
 最近何かとトラブルの多いJALに、3人目の女性パイロット佐藤千春さんに続いて、「4人目の女性パイロット誕生」の明るいニュースだ。
 立川円(まどか)さん(28)は176人中紅一点、厳しい訓練を終え、見事パイロットの最終試験に合格した。彼女はグランドホステスとして地上勤務していたが、夢をかけて5年間勉強したそうだ。
 小さい頃からパイロットになりたいという夢をもっていたが、阪神大震災で親戚、友人を亡くし、自らも被災して「明日は何が起こるかわからない。やりたいことをやらなければ損だ」と思ったのがきっかけだという。最初はJALのグランドホステスとして勤務していたが、仕事の合間に厳しい勉強を続けてきた。一度は失敗したが、再度の挑戦で航空大学校へ入学することができた。
 航空大学校の3年間の寮生活でも女性は一人だったそうで、仲間に入れない孤独感や疎外感を感じ、辛い思いもしたというが、並み居る男性陣に負けじと過酷な訓練をこなしてきた。航空大学校卒業後も、実地訓練とマニュアルによる勉強は厳しいものだったが、持ち前の強い精神力で克服し、その努力の甲斐あって、夢を実現した彼女はとても美しく輝いていた。グランドホステスに採用されるからには、もともと容姿端麗は当たり前だろうが、夢を達成した喜びを語る、その知的な笑顔は一段と美しかった。
 今後10年間ほどは副操縦士としてフライトするが、将来女性機長も夢ではない。彼女はパイロットが持っている重さ10キロもあるアタックケースを持っていたが、中味は分厚いマニュアル本ばかりで、その中に安全祈願のお守りが2つあったが、それが女性らしいといえば女性らしい唯一の持ち物であった。
 今や各分野で女性の管理職が多く見られるが、ただ勤務年数と能力だけで昇進する一般の職業とは違い、パイロットという特殊な技能と頭脳を要求される職業に、女性が進出したことはうれしい快挙である。
 
 このように女性快挙のニュースがあるかと思えば、日本のトヨタ自動車のアメリカ支店、北米トヨタ自動車の社長秘書の小林さやかさん(42)がセクハラで238億円の慰謝料を求める訴訟を起こしたというニュースが聞こえてきた。とてつもない金額にアメリカでも話題になっているそうであるが、金額が大きくなければ問題が大きく取り上げられないというアメリカらしい概念から弁護士がこの金額を提示したという。
 セクハラはもちろん女性蔑視の犯罪であるが、訴訟に持ち込む勇気はなく泣き寝入りする女性が多いという。そういう意味でも、彼女の並々ならぬ覚悟のほどが窺える。現在彼女は休職中であり、これからの裁判の行方が注目されるだろう。

 どちらのニュースも、女性は強くなったとつくづく感じさせられた。
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1 コメント

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Unknown (関西のヤングばーば)
2006-05-07 21:16:08
 すばらしいですね。自分の夢を捨てずに頑張ってついに勝ち取ったパイロット資格。拍手を送りたい。

 私のころは女性であることの制約があり、また家庭の中でも女性は結婚が唯一の幸せとばかりに自分の夢をあきらめなければならなかった。親が一番の難関だった。

 今はどこの親でも子供の夢はできるだけ応援してくれる。男だから女だからという考えがなくなってきて本当にやりたいことができるようになった。

いい時代だと思う。

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