受難の年末年始・・・

　元日は雲がじゃまをしたが、２日はきれいな日の出だった。

　年末の28日夜、入浴中に突然、浴室暖房機が停止。一気に寒くなったので早々に上がった。風呂といっても私はずっと昔からシャワーだ。おひとり様だし「烏の行水」だから、湯をためるのにかかる水道代やガス代がもったいない。それに浴槽の掃除も大儀だし、残り湯の始末にも困る。横着者にはいつでも好きな時にすぐに入れるシャワーが一番いい。
　マンションは築20年、浴室暖房機はそろそろかな、思うことがないでもなかったが、まさか年末とは…。室内のエアコンなら在庫さえあれば取り付けてもらえただろうが、浴室暖房機は天井にはめ込みだから簡単ではないらしい。とりあえず確認に来てくれることになったが、それも正月休みが明けてからだ。
　それまでどうしようか。シャワーといっても椅子に座って顔や体を洗うから最低でも20分はかかる。この寒さに暖房なしでは服を脱ぐ気にもなれない。
　あれこれ考えた挙句、脱衣所には小さいほうの電気ストーブをつけて、浴室内に別の電気ストーブを“強”にして置いてみた。20分ほどして行って見ると、浴室内のストーブが消えている。ストーブも調子が良くないのか、もう最悪！　もう１台あるのでそれに置き換えて、しばらくして行ってみたら浴室内はほど良い暖かさになっている。
　ストーブはシャワーの湯が掛からないように脱衣所に出して、シャワーは出しっぱなしに。壁際の隅に椅子を置いて顔や体を洗い、洗髪もできたのでヤレヤレ！　でもやっぱり肌寒い。この手でどうにかなりそうだが、これがいつまで続くのか、考えただけで寒くて震える。風邪を引いたら困るから、寝正月の三が日はシャワーも止めにした。

　何もしないと言っても日々の食べ物は必要だ。30日に買う物をメモしてスーパーに行った。たくさんの人で、うろうろしているうちに帰りのバスの時間が迫ってきて、メモを確認しないままバス停へ。顔なじみになった市バスの運転手は、他に乗客がいないのでマンションの前で下ろしてくれた。荷物が重かったので助かった。ありがとう。
　いい気分で帰り、買い物を広げてみたら祝箸と鶏モモ肉を買い忘れている。やっぱり急ぐとダメだね。まあ無事に年越しができてほっとした。
　元日、目が覚めても布団の中でモソモソ、８時になったので起きた。三が日は体操もウオーキングも休みだからのんびりできる。
　年明け最初の受難か？　洗面所へ行って電気スイッチをおしても点かない。踏み台を持ってきて電球を取り換えたら点灯した。踏み台もつかまるところがあれば大丈夫、電球は片手でも取り換えられる。が、片手しか使えないのでできないことが多くなった。

　余談だが、昭和16年生まれは「八方除け」が必要な年だとか。何をしてもうまくいかない八方塞がり、思うように物事が運ばず、行動が裏目に出て空回りばかりするという。私も昭和16年生まれだから、どうやら八方塞がりの状況に入ったらしい。昨年来の受難はこれからも続くだろう。小さな災厄だといいが、そろそろ人生のバチの当たり年がきたように思う。