そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



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今年の米国アカデミー賞アニメ部門の大本命。
順当ならこれが作品賞で頭角なのだが、今年は「君の名は。」がある(ノミネートはされるだろうと思う)。
で、実際のところ(個人的にはぜんぜん好きじゃないのだが)「君の名は。」がアカデミー賞を獲る可能性もないとは言い切れない。
いや、もしかすると獲るかも知れない。
そのぐらい大本命であるこの「ズートピア」が、実はパンチ不足なのだ。

この映画、ものすごくよく出来ている。
ザ・ディズニーアニメだ。
王道中の王道。
しかも今回は、動物の世界を描いたアニメでありながら、アメリカの人種差別問題や、世界的な移民排斥の動きを根本に流れるテーマにしている。
その辺のテーマ設定も、まったくまともなテーマが内包されていない「君の名は。」に比べれば、まさに作品賞候補にふさわしい。
だから、たぶん獲るだろうとは思う。
でも、なんだか不安だ。
それはなぜか?
ひとことで言えば「パンチ不足」としか言いようがない。

要するに、この手のよく出来たディズニーアニメに飽きているのだ。
僕はもちろんのこと、もしかすると世界中の人々が飽きているかも知れない。
よく出来すぎていて、もう面白みがないのだ。
そりゃよく出来てるんだけれど、なんだか予想の範囲内なのだ。
そうなると、異国のオタクが童貞感丸出しで作った異色でムチャクチャなご都合主義だらけの恋愛ストーリーが、それでも手法が新しいように映ってしまって、万が一にもアカデミー会員たちの票を集めることがあるかも知れない。
もし獲ったら日本のマスコミとか大騒ぎなんだろうな。
まぁ、知ったこっちゃないが。

この「ズートピア」。
点数は星3つ。★★★
繰り返すが、とてもよく出来ている。
出来すぎていて、ある意味つまらない。
面白い面白くないで言えば、僕も「君の名は。」の方が面白かった……今まで見たことがないものを見させられた、という意味ただ一点に於いて。




追記(1月24日)
「君の名は。」はアカデミー賞ノミネートを逃しました。
ほっとしました。
これで「ズートピア」で確定でしょう。

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