西弘次 『子どもにツケをまわさない!』自由を求める一市民として再出発

ミーゼス・ハイエクに連なる古典的自由主義の社会を目指して活動をしています。

増え続ける法令数が日本をダメにする

2023年05月13日 | 政治ネタ
増え続ける法令数。
法令が増えると言う事は、官僚の権益の範囲が増え、民間の自由な経済活動が阻害されるということ。
社会全体のパイは変わらないのだから。

分かりやすい一例ですが、少し前だと様々な国家資格や公的資格が急増しました。
これには必ず法律の裏付けが必要です。
新たな資格が出来る度に、その為の部署や担当が出来て官僚の仕事が守られ、その為の民間の姿をした試験センターという天下り組織が発足します。
勿論、必要な資格もあるでしょう。しかし多額の税金を使ってまで必要では無い資格も沢山有ったのではないでしょうか。

税理士なんて職業も世界中でほぼ日本だけ!
国税22種類、地方税46種類だったかな、という覚えきれないほどの税種に、累進課税や控除など、複雑怪奇で、国民が思考停止してしまう税制度を創り上げた結果の職業。
税を分かりやすくシンプルにするだけで、このための費用負担や労力が無くなるのですよ。
日本全体でどれだけのお金を掛けているのやら・・・

法令を安易に増やすと言う事は、国民の自由な生活を阻害し、人件費も含めた多額の税金のムダ使いを許容することにも繋がります。

国の指導で全国の都道府県で条例を作っていた内容が一部改廃された内容が分かりやすいのですが、今から10年くらい前までは理美容院を開業する際の保健所の立会検査の際にお客様用に「消毒用バット」「痰壺」の設置が義務づけられていました。
開業の保健所対策だけのために理美容院開業時には「消毒用バット」「痰壺」を購入していたのです。
消毒用バットも如何かとは思いますが、痰壺ですよ!痰壺!!
こういった無駄が至るところで存在するのです。

最近の国会議員はハコモノを作ることがなかなか出来なくなっているため、議員立法などでの法律制定で手柄を揚げようと躍起ですが、安易な法律制定はオススメできる物じゃ無いと私は感じます。

個人的には好きな人物ではありませんが、米国のトランプ前大統領は「1つの規制を作ったら、2つの規制を廃止する」というルールを掲げて4年間仕事をされました。
日本にも「無駄な法令を廃止削減する!」という政治家が生まれてきて欲しいと切望しています。
今の所、誰一人おりませんからね。

【日本の法令数(2023年5月12日現在)】※e-GOV法令検索より

憲法 1件+(0)
法律 2,106件+(7)
政令 2,285件+(3)
勅令 71件+(0)
府省令 4,257件+(9)
規則 328件+(0)

合計 9,048+(19)
※()の数字は新規制定未施行数
この他に自治体毎の条例が存在します。

【近年の通常国会での法律制定数】
※臨時会での数を含めるともっと増えます

2008年 94件
2009年 95件
2010年 68件
2011年 112件
2012年 92件
2013年 73件
2014年 103件
2015年 78件
2016年 74件
2017年 76件
2018年 81件
2019年 70件
2020年 64件
2021年 84件
2022年 78件

【廃止・失効法令数】
約2,500件
※大多数が明治・大正・昭和初期〜戦後数年のもの。しかも実質的な廃止というより、新たな法律により吸収合併されたものがかなり多い。
実質では約250件ほどです。

【簡単な説明】
憲法→国の最高法規
法律→国会の議決を経て「法律」として制定される法をいう
政令→内閣の制定する命令(法規命令)
勅令→旧憲法時代、天皇によって制定された法形式の1つ
府令(内閣府令)→内閣総理大臣が内閣府の長として発する命令(法規命令)
省令→各省大臣が発する命令(法規命令)
規則→内閣府及び各省の長以外の他の行政機関が発する命令
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