超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

俺の妹がこんなに可愛いわけがない 1巻/伏見つかさ

2011-08-25 05:33:05 | 俺の妹がこんなに可愛いわけがない





この間8巻の感想を書いたんですけど
途中から始めるのも中途半端だよなー、って事で
1巻から順番に感想を書いていくことにします。個人的にライトノベルってジャンルの作品を読んだのって
この作品が初めてだった訳ですから
最初どう書こうかな、って迷ったりもしましたけど、まあ思ったことをつらつら書いていく、って
相変わらずのスタンスで。
出来れば新刊発売前には書き終えたいけど間に合うかな・・・その辺は状況次第って事で。

元々どんなにアニメが気に入ってもライトノベルには絶対手を出さない性格だった訳ですけど
それはやっぱり漫画って媒体の方が好きだからって思いもありつつ
でもこれは手を出しちゃったのよねえ・・・
理由はいくつかあるんですけど、やっぱり桐乃が好きなんだと思います。っていうか「俺妹」自体。
それと何気に大きかったのが地元がモデルになってる作品っていう事。
これはなんだかんだいってデカいです。
自分のテリトリー内で色んな悶着やってる訳ですからね。そりゃあ身近に感じられるわな。
実際読んでみたらこれがかなり面白かったんですが
同時にアニメはアニメで上手く構成してたんだなー、って感心したり。では以下どうぞ。





個人的に読み終えたあとまず思ったことが
これって兄貴の成長譚っていうか
京介が成長していく物語だって思ったんですね。最初は無難で無関係装ってた主人公が
どんどん桐乃の周りの狂騒に口を突っ込んで
それは強制されたのもあるけど
基本的には彼の意思ありきだと思う。そんな中で京介くんは段々と当事者から逃げる性格では
無難に生きる人間ではなくなっていく訳ですね。
誰かの為に何かが出来る人間になっていく訳です。要はある種の人格形成ですよね。

それも、京介は相談できれば誰でも良かったっていうけど
実際それって半分正解で半分不正解だと思っていて。これはBD1巻に付いてたオマケ小説を読んだからこその
意見になる訳なんですけど
桐乃って実は元々京介の事嫌ってなんてなくて
ただきっかけが欲しかっただけのようにも思えて。
だから趣味がバレたってイベントは逆に言えばその長年のわだかまりを解消するチャンスだった訳です。
過去に何かあったのか
それともただ単純に趣味がバレて嫌われるのが怖かったのか、とか
避けてた理由は色々とあるんだとは思いますけど
奇しくもその趣味バレによって
会話のキッカケが出来て、それが糸口になってどんどん距離がほどけて。って考えると
桐乃って天然の策士なんじゃないか、って思えるのが不思議なんですけど
そんな中でもさり気に妹モノ押しだったり
主人公に兄の本名をつけさせたりと
自己アピールがそれなりに多くて、その辺は正にニヤニヤポイントだったんですけど
そういう裏の感情を探るのが
こと桐乃に関して言えばすっごく面白くて。
会った事もない麻奈実に対してやけに牽制してたり、オフ会の時についてきて欲しいって頼んだり
その時の格好がデート仕様だったり・・・。何気に最初からある程度の好感度が示唆されてる所が面白いですね。
桐乃が色々頑張ってしまうのも、兄に振り向いて欲しいから、なんて思えてきたりもします。
一言で言うなら水面下のアタック的な、そういう要素をビシビシと感じるのです。

でも、悲しいかなそれって非常に分かりづらく
そして面倒臭い(笑)。
ここまで来ると相当オリジナリティは高いですね。でも、無意識下にそんな想いを、
構って欲しいって想いは汲み取れてる気もします。
それがいつか結実するのが楽しみやね。


後半の展開は正しく熱く、感動出来る内容でとても良かったんですけど
単純によく分かるなあって部分も多々ありまして
それは個人的な思春期の思い出だったり
恥ずかしくもあるんですけど(笑)。
でも、なんというかきっかけの有無はあるにせよ何を好きになるか、何に夢中になるかなんて
はっきり言って自分自身で決める事なんて出来ないんですよね。悲しい事に。
例えば自分は音楽とか漫画アニメが好きですけど
どれも「さあ好きになろう!」って思って好きになった訳ではなく
何かしらのきっかけがあって、それが自分の中で上手くハマって、好きになった/なれた、と。
だから始めから何にも選択しちゃいないと思うんです。趣味趣向に関してはね。
なんで、やっぱり桐乃の言う事ってある意味正しいと思ってて
自分なんかは駄目って言われても無視を決め込むタイプだったんですけど
桐乃の場合は、そこから一歩踏み出て
やるべきことはきっちりやってる
学生の本分はこなしてるんですよね。その時点で人格に関してどうのこうの言われるのはやっぱり違うって思うし
誰もが正しい道を選べる訳じゃない
決められた枠の中を進める訳じゃない。役割をこなすだけの人形ではないのです。

って事を
読み手の代わりに京介が頑張って力説、というか説得してくれたって顛末なんですけど
そうやって京介が妹の為に力説できるようになったのも
桐乃の人生相談ありきなわけでして
何気に持ちつ持たれつっていうか、成長の速度は同じなんだなって感じたりもしました。
口じゃ関係ないなんだかんの言って
本当はそんなわきゃないんですよ。実際自分がそうでしたから。
なんで最後の京介くんの表情にはある程度充足感を受けるのと同時に
桐乃は原作でもマジ可愛かった!って〆で。
2巻の感想に続きます。






大体アニメの3話までがギッシリ詰まってる感じですかね。
普通に読んでても楽しいけど
桐乃の裏の感情を推測して読むと、更に楽しかったです。意図を探るのも面白い作品ですね。

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