超進化アンチテーゼ

悲しい夜の向こう側へ

さばげぶっ! 3巻/松本ひで吉

2012-09-07 22:25:30 | 漫画(新作)






松本ひで吉「さばげぶっ!」3巻読了。








何か、すっごく面白いですね(笑)。
というか、もうこれ少女漫画とも言えないような・・・
それは元々そうでしたけど
ギャグの内容だとか全体的なテンションがまるで少年漫画のギャグを読んでるようで
完全に霊媒先生みたいな素に戻っちゃってる感覚、でも素に戻れば戻るほど違和感があって笑えます。
だって、外見だけ少女漫画で中身が完全に男性向きの大雑把なギャグって・・・。
ある意味開き直ってていいですねー(笑)。

でも、個人的にはそれ(違和感)に加えて
きれいで可愛い絵柄なのに思いっきり笑えるという
物凄く良いとこ取りしてるような感覚も強く感じられて
そのグレーゾーン、
白でも黒でもない感覚が正に自分好みでとっても大好きな作品です
少女漫画を茶化してるようでもあり、
少年漫画から見た少女漫画っぽさの具現のようでもあり
根本が全く変わってないので、読んでて少年漫画っぽさが拭えないその地が出てる感覚が面白い
なのに絵はきれいでスラスラ読めるって言うのはある意味反則ですね(笑
画力も上達したし、
漫画力もグングン上がってると思う
お話をキャッチーに見せる能力が育ってるというか。
割と知ってる人は知ってるみたいな立ち位置ですけど、
個人的にはこの新作を読んでると、「もっと知られればいいのに」とも普通に思う
実力と知名度が比例してないような印象も受けるけど「さばげぶっ!」、確かに面白くて良い作品です
何なら深夜の美少女日常アニメファンとかにも読んで欲しいですね。
通じる部分ちょっとあると思うし
そう考えると物凄く入り口の広い漫画なんだなあ、と感心します。
どのお話もオチが少年誌的なので男としては安心して読める少女誌のギャグ漫画ですよね(笑
何気に凄い才能や。


どのお話も大好きですけど、
主人公にしてツッコミ役のモモカが逆にツッコまれるような話が特に好きですね
冒頭のエアガンの話も物凄く原始的な解決方法で笑いましたけど(っていうか少女漫画的にアリなのか)
最後の太っちゃう話は描き方がいちいち突き抜けててページ捲る度に笑っちゃいました
常識人ポジションだったのに
いつの間にか一番アホの子になってるのは気のせいですかね?(笑)。
ただその分、キャラが立って来たとも言えるからこの調子でまあアホやってて欲しい、とは
太るにしてもいちいち太り方が極端で
何気にこういう大胆なギャグ最近読んでなかったな・・・と
微妙に懐かしい気分にもなりました。
その意味でも貴重な漫画だ。

キャラに関して言えば、微妙にキャラが立ちつつある豪徳寺さんと
新キャラの嵐を呼ぶ先生もまた面白かった
ああいうおとぼけ先生は元々好き・・・というか、精神年齢は完全に学生気分って気もしますが(笑
何気に「霊媒先生」のキャラにも負けないくらい女の子がそれぞれ可愛いから
可愛い女の子をコンスタントに描ける才能があったって事なんでしょう
初期の霊媒からすると考えられませんが(笑
だから、その意味でも優れた作品というか、一作品で様々な要素を吸い込める気がして
変な言い方ですけど随分お得な漫画のようにも個人的には思えます
元々ギャップ、グレーゾーン好きというのもありますが
それを抜きにしても
色々とバランスが取れてる良い漫画だと思います。なんか特に指摘する箇所も思いつかないくらい好きかな。






ちなみに、私は「たけのこ」派ですかね~。「きのこ」はちょっとバランス悪い気がする。
って書くとまた戦争が起こりそうなので止めときますね。平和が一番って事で(笑





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